2024年10月25日(金) 15時半過ぎ、私は車を駐車すると一呼吸置いて自宅に入った。
そしてお犬様が待っているだろうリビングの窓際に駆けつけるとそこには呼吸が止まり目と口を開けて硬直しているお犬様の姿があった。
閉じてみようとしたが無理だった。
私はすぐさま長宗我部に電話をしながら、数日前から準備がしてあった氷の入ったカップをタオルに包んでお犬様の周りに置いた。
この日が来るまでの数日間、過ぎてしまえばほんの数日間になるのだが、毎日、家族の中で誰よりも先に1人で生存確認をするのは想像以上にダメージがあった。それを殿にさせなくて良かったとは思っているが、頭ではわかっていても目の前に生死を突きつけられるのはなかなかキツイものだった。
でも、死んでいるお犬様の姿を見た時、やっと楽になったんだと思いながらも、いつものようにそこに眠っていて欲しかった自分がいた。
彼が眠っている姿にどれだけ救われていたことか。
失った瞬間に思った。
きっとその日が最後になると思った出勤前の朝、殿と二人で最後のお水をあげて
『行ってくるね。もう待っていなくていいよ。
待っていて欲しいけど、でも、もういいんだよ。たくさん頑張ったね。ありがとう』と声をかけて自宅を後にした。
硬直具合からして、私達が家を出て1,2時間以内にこの世を去ったと思われる。
いつもの朝のように3人を見送ってから彼は旅立った。誰にも看取られることなく。
そんな最後に悲しくもなるが、お犬様はきっと私達がいるとなかなか死に切れなったのではないかと今は思っている。
だからきっといつも通りの朝だった。