お犬様がこの世を去る2日前に記したメモがスマホに残っていた。
『今日の夕方、ほぼ寝たきりのお犬様が起きたいと鳴くので、抱きあげて窓辺に行くと、体操座りをした私の足で挟んで支えながらお犬様を座らせた。
しばらくするとお犬様は珍しく移動して、体操座りをする私の横に並んで座る形になった。
そして、私のスネのあたりで頭を動かしている気配を感じたのでお犬様の方を見ると、頭を持ち上げて私を覗き込むように見上げていた。
その目にはちゃんと私が写っているようだ。
お犬様が私を見るそのまなざしはとても優しく、懐かしむようだった。
寝たきりになってからは首を持ち上げる力もなくなっていたし、元気な時もそんな風に見てくることはなかったので、これが別れの挨拶のように思えた。』
あの時の表情は今でも忘れられないな。
そして、あれから9ヶ月近くが経とうとしているが、お犬様が恋しくて仕方がない。