@六行会ホール
過去作のDVDを2本とも観てから行きました。
観てからだとますます登場人物が愛おしく感じたので良かったです。
なお、以下の感想文3時間くらいかけてだらだら書いたのでたぶん読みにくいです(言い訳しておく)
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あらすじ
世界各地で存在が確認されているEATER(イーター)は、人を喰らう為だけに行動し、感染により増殖する。
増殖の速度は年々増していき、人類の未来は闇に包まれていた。
海に囲まれたある島国のとある半島。そこにEATERの脅威が及ばない自治区が存在した。
そこには天才研究者とANTIEATER(アンチイーター)部隊、陸路には強固なバリケードが存在し、
EATERは駆除され、自治区の中では平穏な生活が約束されるという。
噂を聞きつけた多くの人々が半島を目指すが、バリケードは人類も分断していた。
バリケードの外にはEATERの死体と持たざる者が溢れていた。
EATERの祖エリノア。
姉エリノアを救う為に旅を続けるジョージ・バーナード・ショー。
ジョージと共に旅を続けるリアム・スチュアート・テナント。
なくしたものを探し続ける者達がそこに辿り着く。
探し続けたmissingの終焉。
『ありがとうリアム君、あなたがいてくれてよかった。』
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キャスト
梅田悠:リアム・スチュワート・テナント
石部雄一:ジョージ・バーナードショー
松藤拓也:秋山湊(あきやまみなと)
橋本菜摘:江東梨央奈(こうとうりおな)
高田淳:秋山敏直(あきやまとしなお)
高橋明日香:大林由美(おおばやしゆみ)
柏木佑太:大林隆(おおばやしたかし)
土田卓:三澄惟成(みすみただなり)
松木わかは:三澄叶(みすみかなえ)
遠藤しずか:三澄埜乃(みすみのの)
丸山正吾:コウノさん
氏家蓮:ハインツ・フォン・エッツドルフ
舞川みやこ:钟 静慧(ヂョン・チンフエ)
中野裕理:マルグリット・ド・ピコリ
吉野哲平:ジャン・バティスト
水崎綾:ステラ・ウニオン
シミズアスナ:タルラ・ロッシュ
栗生みな:アンジェラ・ロッシュ
五十嵐啓輔:ファーラング・ジラティワット
エリザベス・マリー:エリノア
【EATER】
有賀太朗
上島純也
加納義広
小林諒大
佐竹正充
清水彩
高見彩己子
西村千夜
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missingシリーズ完結編。自治区でチンフエと過ごしていたエリノアが外に出歩いた際に湊と遭遇。
運悪くエリノアの姿が全世界に拡散されてしまう。
それを知ったジョージやファーラングはエリノアを目指しやってくる。
自治区の中では惟成が不死の薬の開発のためにハーフであるジョージを狙う。
ジョージはエリノアと遂に再会するもファーラングにより薬を投与されてしまうエリノア。
しかしエリノアは死ぬことができなかった。しかしファーラングの襲来により統率のとれなくなった自治区では
叶がコウノさんの制御装置を破壊し惟成は孤立。それを助けたチンフエは自らの研究に協力させエリノアの活動を停止させる薬の開発に成功する。
しかしそれはエリノアの意識と繋がっているジョージとリアムとの別れを意味していた。
なんとなくはこんなお話。
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missingシリーズの終焉はエリノアの死とそれにともなうEATER、ハーフの死で幕を閉じました。
しかし悲しい結末というわけではなく、ジョージとの旅で出逢ったタルラや湊と友情を築いたリアムはきっとまだまだ長い人生を過ごしていくのでしょうか。
1作目の主人公ジャンとヒロインのステラや2作目主人公のタルラとその母親アンジェラも登場し、集大成な感じ。
ジャンやタルラの物語を体験してきているので思い入れもありますし、十二分にキャラクターの深堀りもされているので感情移入しやすかったです。
OPダンス冒頭ではジャン、リアム、タルラの3人が横並びになるシーンがあってエモかったです。
あと個人的にOPダンス終了後、暗転して拍手ってのが苦手なのでそのままストーリーに戻ってくるのは良かった。
リアムがソロで映ってるキービジュアルっぽいシーンも作中あって、あれ良かったです。
終盤のシーン。
あとはカーテンコール。キャラクター紹介のような形での挨拶が余韻そのままで良かった。
なんかカテコでめっちゃ泣きました(笑)
Wカテコの挨拶はエリザベス・マリーさんでした。
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一言感想
梅田さん
:リアムはジョージと9年旅していて人生の半分以上だそうなので17歳くらいなんですね、まだ。
両親とはぐれた際に出会ったジョージ。両親がEATERになってしまったことにいつしか気付いており、リアムにとってジョージは先生であり父親のような存在でもあったでしょうか。
どうしても描かれる彼との別れはただ悲しいものだけではなくて少し前向きな感じで終わるのも良かったです。
自身の料理をジョージに食べてもらったことも1つの成長の成果のような。
石部さん
:前作まで以上にジョージにフィーチャーした今作では弱い面というか動揺した姿など多く見せて、より今まで以上に人間味があるジョージがみれたように思います。あとジョージなのか石部さんなのかもうよくわからんけどどんどん強くなってってる。姉の前で見せる弟の顔も良い。
松藤さん
:今回は一般人だからアクションないのかな、と思ったらめっちゃ動いてた。目の前で母が殺されてしまいその相手を刺した記憶をいつしか封印していた。人を刺してしまったという罪悪感なのか母の死と一緒に前に進めない記憶としてなっているのか悩む彼にリアムが寄り添うのですがリアムには彼の苦悩が分かるのかなとか思ったり。ジョージに良い雰囲気だと言われてうろたえるの可愛い。
橋本さん
:初めて拝見した方ですがバリケードの外で必死に戦う人々の上に立つ女性にマッチした芯の強い女性という感じでとても素敵でした。弓を構える姿が格好良かったです。
高田さん
:妻を失い子を見守るイケメンなお父さん。数少ない常識ある大人ポジションみたいな方でアクションも格好良かった。タルラたちと行動を共にするシーンも多く、前作で淳さんタルラの父親役だったので(灯台の怪物の話は作中出たけど)そういうネタも入れてくるかなと思ったら流石になかったですね笑
食卓を囲むシーンで彼を見るタルラは父と似ているとかはさておき、亡き父を思い浮かべたりしたんじゃないかとか思いましたけど。
高橋さん
:意外とmissingの世界には出てこなかった家族がEATERになって離れ離れになってしまい、人が変わってしまった女性。EATERに人権を、とか実際こういう状況になったらこういう人いそうだなとも思うけど彼女は娘がEATERになってしまったために彼女を排除されないためにも運動していたのかな。きっとそういうことになるんだと分かっていても娘を抱きしめて最後はおそらく娘から感染しまったんだと思うのですが、守ってあげられなかった後悔は少し報われたのでしょうか。あすぴーさんの世紀末のような世界のなかでの鬼気迫る演技素晴らしかったです。
柏木さん
:どこまでも由美を支える旦那さん。強い。カテコで知ったけど防具つけてたんですね。でも娘を守れず妻を救えなかったことを後悔しているからか背中が小さいような雰囲気も出しているのが良いですね。
土田さん
:優しい中年男性役のイメージのあった土田さんのちょっと狂った科学者、これがとても似合っていて良かったです。死にたくないというその為にはなんでもやってしまう誰よりも弱くて誰よりもヤバい人。でも死を恐怖していて、出来る事なら死にたくないという気持ちはきっと誰しも少しは理解できるはずなのでちょっと理解できるような気もするのが良いですね。
わかはさん
:きっとただ兄妹揃って一緒に人々のために働きたいと思っていただけなんじゃないかなと思ったり。でも兄や妹の行動がそれを許さなくて彼らのために動いていたらもう取り返しがつかないところまできてしまっていたような感じ。言い訳にも聞こえるけど彼女は本当に人に死んで欲しくなかったんじゃないか、優しい人なんじゃないかと。ハインツが慕っているっぽかったのもそういうことなんじゃないかなとか。だからこそ兄と決別し、妹を失った彼女は1から自治区やその周りにいる人たちとともに立て直していけるんじゃないかとそう思いました。どんなキャラクターを演じていてもこれはわかはさんに合っているわ、なんて思っていたような気がするけどその実、わかはさんがどんなキャラクターでも自分のものにしてしまうのですね。今回もとても良かったです。
遠藤さん
:前作同様絶叫系バトルマシーンみたいなキャラクターですけど、死を恐れていた前作キャラとは違い人形(欲しいおもちゃ)のために汚いものとしてEATERを排除していく人。悪役というか主人公サイドにとって脅威の存在でしかないキャラクターなんですけど電子鞭?が実際に見えるようで戦い方が格好良かったです。スローモーションになってダメージを負うときの吹っ飛び方も散り方も良かった。
丸山さん
:この人のふり幅の広さはどうなってるの?って印象。老人を演じていたのに今回は実験体として改造された野蛮な男といったところでしょうか。世界が変わってしまってある種彼なりの満たされない飢えを抱えていてそれを惟成に利用された結果怪物のようになってしまったのかなぁとか思いながら。そう思うと理解できるような気も。あとアクションが凄かった。なんかめっちゃジャンプしてませんでした? テーブル飛び越えるところとか。凄かった。
氏家さん
:三澄自治区に忠誠を誓っている副隊長。イケメンで仕事に真面目。とても格好良い。きっと強いはずなのに戦う相手がみんな異次元の強さすぎてちょっと可哀想だった。
舞川さん
:美人科学者なチンフエ。今作ではエリノアとともに多く出演。エリノアへのチンフエの気持ちも出ているシーンがあったり。チンフエがエリノアをどう思っているのか分かって良かったです。
中野さん
:お調子者っぽい雰囲気だったけどそういう感じではなくて結構格好良い性格の人物だなと感じました。湊からも尊敬されているように感じるし、良い人なんだろうなということが伝わってきてよかった。
吉野さん
:ますます格好良くなっていたジャン。前作主人公が成長して主人公のサポートをする(デジモンの太一的な?)のとか好きなのでそんな感じで良かったです。研究者チームで唯一の男性として戦う時の頼もしさとかも良かった。
水崎さん
:ステラのほんわかと温かく周りを包み込む存在感は健在でエリノアに輸血した血液を届けるところとかも良かったです。ジャンとの関係性も少し進展しているようででもまだちょっとぎこちないのも良かったです。
アスナさん
:タルラにまた逢いたかった。14歳だったタルラは16歳くらいになったのかな。少し大人になって、でもまだまだリアムと喧嘩したりして子供で、でもやっぱり以前より頼りになるそんな子でした。母もジョージと同じハーフなのでジョージの死=アンジェラの死と思われるわけだけど前作で母を失うかもしれない恐怖を感じたタルラを我々知っているので幸せになってほしいと願いました。アスナさんは声だけでなく表情も仕草も愛らしいタルラそのものでした。
栗生さん
:アンジェラは普通に大豆ミートを食べる生活の中で人間らしくなっており今作では世話焼きおばさんみたいになっているのがちょっと面白かったです。今作でハマった人が前作見たら高低差で耳キーンなりそう(笑) でもアンジェラの母としての温かさは健在で良かったです。300年以上ハーフであったジョージたちとは違い、およそ15年ほどのハーフ人生だったからか最後人間に戻ることができたアンジェラ。これからは飢えにおびえる心配もないのでタルラをもっともっと可愛がってほしいなと思いました。(アンジェラが戻れたのは理性を持ち続けられるハーフだったから、なのかな。EATERはもう理性がないから最近誕生した例えば大林家とかも戻れない、んだろうなぁ)
五十嵐さん
:3作全てで違う方が演じているファーラングですが寿里さんには寿里さんの、橋本さんには橋本さんの、そして五十嵐さんには五十嵐さんにしか出せないファーラングがありそれがそれぞれの作品におけるファーラングにぴったりでとても良かったです。なんやかんやでライバル関係にあったジョージとも決着をつけることになりエリノアを殺せるとなった瞬間の喜びはどれほどのものだったのだろうと思いつつ、だからこそそれが達成できなかった瞬間の絶望たるや。ある意味死ぬより辛い末路を選ばされた感じ。ちょっとつらいなとファーラングに思ってしまうくらいでした。しかも同担であるジョージが実は姉弟で自分には越えることのできない繋がりがあったこと(エリノアという名前も知っていたこと)などもキツいですよね。井の中の蛙だったわけだ。しかもエリノアはジョージやチンフエといった大切な存在の名前は呼ぶのにファーラングについては最後まで名前で呼ぶことはなかった。そもそも多分知らないし。悲しい。そんなファーラングを好青年役のイメージが強い五十嵐さんが演じているのに違和感が全くなくて本当に凄い良かったです。
エリザベス・マリーさん
:とうとう出てきたエリノア。素顔観たことなかったのになんかもうすでに見たことあったような気もする。満を持して登場するのにそれしかないよね、という存在感。決して高貴な存在ではなくて飢えに常に苦しみ生きている。ステラが持ってきた血を飲むときも暴れ始めてしまったときの葛藤もなんというかとても人間らしくて、怪物なんかじゃない人間なんだよ貴女は、なんて思ったり。苦しむところも美しい佇まいもどれもが素晴らしかったです。
EATERの皆さん
:EATER役以外の一般人役などでも大活躍でした。
8人もいたのかーと思ったけど作中絶対8人なわけなかったのでおかしいです(褒めてます)
結構グロく殺されるシーンが多かったり、ゾンビのような動きを見せるシーンが過去作含めても多かったと思うのですが皆さんの動きが完璧すぎてなんというかもう本物でした。角度とか。素晴らしかったです。
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戦利品。
パンフと梅田さん、わかはさん、アスナさんのブロマイド。



