舞台「Rock in the 本能寺」24/05/25 昼 感想 | イベント参戦日記

イベント参戦日記

イベント参戦日記出張版(mixiとほぼ同内容)

@六行会ホール

 

ENGを除いてもたぶん「ほんとうにかくの?」以来の久保田さんの脚本観劇でした。

 

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あらすじ

 

 「お前ら、今日はここに魂おいてく覚悟はできてんか?」悪魔系Rockバンド『TENKAⅡ封(てんかふぶ)』のボーカル、デヴィル・ミナモトは集まった観客たちに問いかける。それに応える歓声。その日は『TENKAⅡ封』のワンマンライブ。ライブ会場にはファンが詰めかけていた。その中、始まる演奏。新曲『GEKOKUJO ROCK』は、かつてないほどの激しさを持った曲。イントロからエレキのエネルギーが積み重なっていきそれに伴ってライブハウスが揺れる。ついにデヴィルが歌いだそうかという瞬間、演奏していた彼らと観客の何人かは次元の壁を超えて弾けとぶ。

 目を覚ました彼らがいたのは、天正10年(西暦1582年)の安土城の敷地内であった。当然のごとく、くせ者として引っ立てられる彼らだったが、そこにさらに現れるのは織田信長。珍しいものと芸ごとを見ることが好きな信長は、「ばんどまん」と名乗る彼らの演奏に興味を示す。

 「儂を楽しませることが出来る演奏なら、そなたらを生かしてやっても良い」

 実は歴史好き、特に戦国時代と織田信長が大好きなデヴィル・ミナモトはその状況にテンションを上げる。「我らの演奏を聴かせてやろう!」だがメンバーたちはデヴィルのその言葉に同意が出来ない。何故なら、その時代には彼らの演奏には不可欠な「エレキ(電気)」がないからだ。生き残る為の道が塞がれて慌てふためくメンバーと観客たち。そんな時、そこに更に姿を現したのは信長の重臣として知られる、明智光秀だった。

 歴史好きなデヴィルは気がつく。天正10年、ということは、大好きな織田信長が死んだ年だ。今目の前にいる明智光秀という家臣に裏切られ、本能寺という場所で殺害される形で……。

 西暦1582年の本能寺に、現代Rockバンドの悪魔的な演奏が響く時、戦国時代で「魔王」と呼ばれた織田信長の運命は変わるのか?歴史上の大事件と悪魔系Rockバンドが交錯する、戦国スペクタクルコメディー!!

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キャスト

    
野口オリジナル:デヴィル・ミナモト

遠藤しずか:天野ミチル

 

中村龍介:ギターモノノフ・アベ

栗生みな:ケンバンミー・キョウコ

氏家蓮:死のリズム・ダンドン

 

松木わかは:安土桃華

花崎那奈:尾高萌 ※体調不良で降板になったシミズアスナさんの代役

 

秋葉友佑:森蘭丸

舞川みやこ:帰蝶

中野裕理:お菊

水崎綾:出雲阿国

 

冨田浩児:徳川家康

NPO法人:太田牛一

麻生金三:権田権兵衛

佐竹正充:明智秀満

守上慶人:霧原斗影

 

石部雄一:果心居士

梅田悠:雛乃

佐藤弘樹:明智光秀

鵜飼主水:織田信長

 

アンサンブル

上島純也

小林諒大

澤田洋栄

倭香

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感想はツイートしたもの。

 

新曲を演奏したことで戦国時代にタイムスリップしてしまうロックバンドTENKAⅡ封(テンカフブ) デヴィル・ミナモトことミナモト源(この辺の名前遊びは久保田さんっぽい)は持ち前の戦国ヲタク知識を活かして状況を把握。本能寺の変が迫っていることを知る。 

信長に処される恐怖やまた同じ演奏をすれば元に戻れる可能性はあるがこの時代には電気がない、そんな事実と立ち向かいつつ本能寺の変の裏側に近づいていく。そんな話の中で戦国で役立つ知識を持っていない個性的なバンドメンバーとたまたま一緒にタイムスリップしてしまったファンの女性たち。とデヴィルの恋人でもある天野ミチル。デヴィルは勿論だけど彼らがまた個性的で魅力的でした。 

 

-箇条書き感想- 

・デヴィルの野口オリジナルさんの説明と破天荒なコミカルなキャラのバランスが絶妙で主人公なのに遊んでるのに展開をちゃんと進めているの凄かった。 

・遠藤さんも語り部チームとは思うんだけどビビりながらも写真だけは忘れずに撮るそのしたたかさと可愛らしさがとても良かった。 

 

・アベの中村さんはたぶん初めて観たくらいだと思うけどちょっとバカだけど自信満々で決めるところは決めるところが格好良かった。果心居士に「お前もバンドマンだったのか」は面白かった。 

・ケンバンミーはとにかくインパクトの強いキャラクターで今も頭の中で某ポーズをとりながら「ケンバンミー!」って叫んでる彼女が見える気がする笑 栗生さんはたまに基本がおとなしめのキャラクターを拝見することが多く、全編ぶち上がっているケンバンミーが新鮮で良かった。そんななかで阿国との素を見せるような表情やイマガワとしての弱々しい感じのギャップが良かった。好きなキャラクターです。 

・ダンドンも好きなキャラクター。っていうか当日パンフ見ながら書いてるんですけど氏家さんだったんですね、今知りました。クールな中に見せる熱さが良くてどこか浮世離れしている性格と風貌が癖になります。死んだ振りをするときのラップ?が面白かったです。

 

・桃華のわかはさんはヲタク役? バンドの古参ファンでもあるのでメンバーに覚えられていて狂喜乱舞したり歴女でもあるので有名武将見れて思わずハートポーズしてしまったり。彼女がいなきゃデヴィルがいないとき話が進まないので重要キャラでもありつつ、お菊の中野さんにバッシンバッシン叩かれる不憫な?キャラクターでもありました。中野さんとの掛け合いは流石の面白さでした。 

・萌の花崎さん。アスナさんの交代が直前だったためおそらくガチガチにアスナさん用に作り上げられたキャラクターだったと思うんですが(アスナさんの萌も観てみたかった)そんな中でも決して役に負けることなく花崎さんなりの萌がそこに存在していてとても良かったです。 

 

・秋葉さんの蘭丸はちょっと血気盛んな、従来のイメージとは違ったキャラクターではありましたがその吹っ切れた感じが面白かったです。ちゃんと美青年。 

・帰蝶の舞川さんは美人で高貴でしっかりしている夫と従兄弟のために気持ちが揺れる素敵な人物でした。だからこそラストシーンで夫を応援するバンギャ風の(現代になじみすぎでは、、笑)姿のギャップが良かったです。 

・水崎さんは出雲阿国。10歳くらいでしょうか。見えるんよなぁ10歳に。そこまで小柄な方ではないと思うのですがちゃんと演技で子供なんですよね、凄い。その天真爛漫な感じと背伸びして大人びようとする感じが良くて、信長に「無理して難しい言葉を使わなくてよい」と言われてるのもウンウンという感じ(笑)可愛らしかったです。 

・お菊の中野さんはもはや流石。あの立ち位置のキャラクターがここまで面白い人物になってしまうなんて笑 真面目なシーンなのに外来語をスルーしてる様子や頭を下げすぎてペターって寝転ぶところとか最高でした。 

 

・家康の冨田さんは出番はそれほど多くないなか、家康の寛容さというか懐の深さがみえるキャラクターで良かったです。 

・太田のNPO法人さん、結構ズケズケといきまくる下手したらめちゃくちゃ無礼な人物なのにその憎めなさで許せてしまう、そんな雰囲気を見事に出していてとても良かったです。

・麻生さんの権兵衛はおそらく史実にいないキャラだと思うのですが、だからこそのオリジナリティ全面に出た良いキャラクターだったなと思います。ちょっと格好いい辞世の句をイジられてるのも良かった。 

・秀満の佐竹さんは光秀に忠義を尽くす男らしいキャラクター。殺陣も多く格好良かったです。 

・霧原の守上さんは格好良いのに本名についてイジられると途端にコミカルになってしまう人物。それがとても良かったです。カテコで石部さんから帽子を被せられて笑顔になるのがまた良かったです。 

 

・石部さんは幻術使いの果心居士。一筋縄ではいかず彼もまた現代から来ているというキャラクター。果心居士の逸話から展開された人物像は良かったですし僅かに登場した杖捌きも見事でした。 

・雛乃の梅田さんはくノ一という設定で作中もしかしたら1番アクションしてる。アンサンブルの皆さんも見事ですが、梅田さんのアクションには本当に安心感があります。格好良かったです。 

・光秀の佐藤さんには光秀の頭脳明晰なところ、それでいて何を考えているのか分からないところが実に上手くてとても良かったです。それでも帰蝶に対しての気持ちだけはストレートに伝わってきて良かったです。 

・信長の鵜飼さん。これは本当に鵜飼さんで良かったなと思いました。鵜飼さんならではの冷徹さ、威圧感など圧倒的な織田信長の説得力。この方がいるからデヴィルや光秀の魅力がますます引き立ったような気がします。最高でした。ベースも現代に来てめっちゃ練習したんだろうなぁと笑 

 

・アンサンブルの皆さんももう誰が何人出ているか分からないくらい自然に出てきて、え?4人いないの⁉︎って感じでした。アクションも良かったです。

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戦利品。