舞台「閃光」24/05/31 昼 感想 | イベント参戦日記

イベント参戦日記

イベント参戦日記出張版(mixiとほぼ同内容)

@萬劇場

 

モデルの中澤瞳さんが出演していることで知った作品。

昼のlensチームを観に行きました。

 

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あらすじ

 

とある街の古びた写真館。
亡くなった祖父の遺品を整理しに来た僕は
祖父が撮った数々の写真に心奪われながら祖父が生前愛用していたカメラに手を触れる。
フラッシュに目がくらみ、目を開くと、そこには古くも真新しい世界が広がっていた。
もしもあの日、君の手を離さなければ・・・。
『もしも』と『後悔』が交錯し生まれた願いが形になる。
『1 枚の写真。それはどこまでも青く眩しく。あの日、確かに僕らはここにいた。』
不器用にも眩しく、目がくらむような青春群像劇。

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キャスト

 

林勇輝:影井透

中澤瞳:賀上光

 

涼乃ひびき:魚目彩

能勢たくや:筒井満

桜庭まりん:原真乃

今川智晴:箱中景

みら:遠野望

 

松田拓也:飛田史郎

飯嶋ひな:宇津志硝子

小酒井瑛稀:巻田玄造

小林紗瑛:市堀瞳

関口空子:賀上静留

 

雨ノ遊:碧莉

池田佑弥:学

山崎亨太:影井三立

 

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感想はツイートから。

 

祖父が亡くなり遺品を整理している時に見つけた古いカメラ。

学がシャッターを押すと64年前にタイムスリップしていた。

祖父である透や病弱の少女 光、その友人たちと出逢い彼自身や高校生時代の祖父 透は進路を見つけていく。

ただ、そんな中で訪れる光との別れ。

 

タイムスリップして祖父と出逢うのはよく見るタイムスリップもののストーリーではあるものの祖父と祖母(の彩も登場するが)をくっつけるわけではなく、その相手が早くに亡くなってしまった光との一夏の青春の物語を描くというのは新鮮だったかも。

最初、透が光を好きなままでいて良かったのか、学が来たことによって透と光が仲良くなってしまって未来が変わったり?とか考えてしまったけど、よく考えてみれば学の姉である碧莉は祖母から「親友みたいな女優さんになれる」的なことを言われており、その女優志望だった光と親友になったのは間接的に学のおかげなのでそういう運命だったんだろうと思いました。 

そうなると透は光を忘れて彩と付き合うの、と思わなくもないけれどその辺は光と彩の海でのやりとりがあって。(中盤と終盤で台詞が変わっているけどたぶん伝えているはず) 

 

透が好きと伝えた光に私も透が好きだったら?と言う彩。ここで「私はもう長くないから応援する」とか言われたらもしかしたら彩と透はそういう関係にならなかったのかもしれないなと僕は思うんですが。 

ここで光は「親友が同じ人を好きと思ってくれて嬉しい」的なことを言うんですよね。

彩は透も光が好きなことに気付いているはずなので光のこの言葉はすごく救われたんじゃないかなと思いました。 

 

もう一つ、同じく終盤の学と透のやりとり。実は学が未来から来た孫であることを薄々勘付いていた透が最後に学の写真を撮るシーン。

透の気持ちが分かるのもそうなんだけど、学にとっての祖父の記憶はファインダーを覗く祖父の姿ばかりであまり顔の印象がなかった。

そんな祖父のファインダーの向こうにある表情を過去で見つけた学にとても心が温かくなりました。 

その時透も光との約束で光が見れなかったその先を写真で残そうと決意していて、学と碧莉が見つけたあのアルバム、祖父への印象の意味がここでグッと強いものになる感じがして好きです。

 

また、学が現代に戻ったあと天国にやってきた透が光と彩と再会するところ。

光と彩って実際は海に行く計画を立てて海に行くまでの数日間しか一緒にいないはずで、だからきっと天国で再会して透がやって来るまでの約20年でたくさん色々な話をしたんじゃないかなとか、そしてその2人ととうとう透が再会した瞬間も、なんか本当に良かったなぁと思いました。 

正直タイムスリップもの、命短し系?の中でもストーリー展開はベタだと思うんですけど、作中の登場人物の持つエネルギー、役者さんのお芝居で本当に素敵な作品に仕上がっていたんじゃないかなぁと思いました。 

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舞台である1960年はまだ大阪タイガースだったことを初めて知った。50年代には阪神になってると思ってた。 

今回のために書き下ろされた楽曲以外にも流れるBGMなどの曲は70,80年代の曲だったけど、終わってみれば村下孝蔵「初恋」がピッタリな世界観の作品でしたね。 

大学生の学が生まれる前に彩は亡くなっているので20年近くは前に亡くなっているんだけど(透と同い年なので60歳前後?)碧莉の回想の中の彩はめっちゃおばあちゃん口調だったのは少し気になったのと、あと碧莉のお遊戯会?に来てくれたってことは碧莉と学は最低でも5,6つは歳の差あるのに、カエルだっけ、なんか頭に乗せられるかする悪戯されてるんですよね、学可哀想、、笑

一つ残念だった?点は例えば光と三立が話しているシーンでいわゆる裏芝居的に透たちが遊んでいたりするんですが、客席の位置によっては表芝居よりも近くでそのやりとりが行われており、その人たちが小声でちゃんと喋ってしまっているのでそっちに気を取られてしまうところが多々あったことでしょうか。 

友達とカフェで話している時に隣の席でヒソヒソ話しててそっちに気を取られて友達の話入ってこない、観たいな? 意外と小声で話している話のほうが気になってしまったりするので、、 

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役者さんではやはり特に林さんと中澤さんが良かったです。

このお2人が主演でヒロインだったからこの作品はより引き締まったものになったんじゃないかと思いました。 

 

以下極一部のキャストさんではありますが個々の感想。 

 

林さん演じる透はあまりにも爽やかなイケメンで人気はあるけどいじられ役にもなれて、それでいて飄々と生きてる感じ。

そのどれもが林さんの雰囲気にハマっていてとても良かった。

海ではしゃいでるのも良かったし、光を失うことに慟哭するところもとても良かったです。 

 

中澤さんは初舞台とは思えぬほど演技力が高かったし、あのザ・透明感みたいな存在感が病弱な美少女 光にピッタリでした。

引っ込み思案な頃も良いけど、みんなと打ち解けてきて自然と笑うようになった光のあまりの美少女っぷりも中澤さんならではのハマり役でした。

また亡くなる際に透と正面から対峙して会話をするシーン。

僕の座っている席からは中澤さんの表情は見えませんでしたが後ろ姿だけでも気持ちを語っているような気がして素敵でした。

あと初めて生で拝見してシンプルにめちゃめちゃ可愛かった笑 

 

あとは彩役の涼乃さんも難しい役所だと思うんですがとても素敵でした。

彩にその場にいるリアリティというか存在感がないと透と光の物語、で終わってしまうのでそれが学たちまで続く物語である理由というか彩は重要な立ち位置のキャラクターなのでその説得力があったような気がします。 

 

望役のみらさん。

光を輪の中に入れようと最初に勇気を出す人物、そういえば漫画家という挑戦を告白するところもそうでしたが勇気を出して何かをするというのが望にとってどれだけ大変なことだったか、そしてそれでも言わなければならないことだったのかということを非常に上手く表現されていてとても良かったです。

パンフレット見て17歳⁉︎ってなってます。

 

硝子役の飯嶋さん。

年上のサバサバしてるけど慕われていて実はノリが良くて格好良くて愛嬌もあるお姉さんとかいうキャラクターがシンプルに好みでした。

文字で書いたこの性格の人間を実写に具現化したらたぶん飯嶋さんの硝子だなぁって思うくらいとてもハマっていました。 

 

学役の池田さん。

Wキャストなんですね、シングルの方かと思うくらい登場シーンも多いし、なんなら学が主人公として透と光の物語を観ているまであるんじゃないかと。

それほど大事な役でしたが池田さんのお芝居のおかげでスムーズに物語に入り込むことが出来たような気がします。

三立に首根っこ掴まれて怒られているときとか漫画的表現を見事に表していたりして良かったです。

コミカルなところだけではなくシリアスなシーンでもお芝居も良かったです。 

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きっと誰にでも共感できるような場面がどこかにあって、観終わったあとには何か感じられるかもしれない。 

そんな素敵な作品でした。観に行って良かったです。 

 

終演後、集合写真を買いました。

この作品観たら集合写真を買わずにはいられなかった(海で撮った写真を再現した写真とか販売してたら絶対買ってました!笑) 

 

 

以上。