舞台「白球乙女」 21/06/19 昼 | イベント参戦日記

イベント参戦日記

イベント参戦日記出張版(mixiとほぼ同内容)

@SmileMbox

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あらすじ

舞台は、昭和37年、2年後に東京オリンピックを控えた東京の下町。
東京タワーに近い、その町に桔梗屋と言う、お団子屋があった。

店主は、面倒見の良い【緑木五月】旦那の茂は、戦争から帰還したが、終戦から2年後に病気で他界した。
茂と五月には、2人の娘がいた。
就職目前の大学生【弥生】と、進学か?就職か?悩める高校生【葉月】。

ある日、いつものように元気に2人は帰って来る。五月にとっての一番嬉しい風景である。
所がその日に、とんでもない話が舞い込んで来る。
五月の弟【緑木勝男】が、弥生に縁談話を持ってきた。
勝男は、地元では有名な議員である。高慢で、やり方は強引だが、仕事を成功させた有能な人物。

勝男は言った

「女なんか、どうせ家に入るんだから、早く結婚しろ。勉強なんか、いらない。家事を覚えろ。くだらない友達付き合いは、やめておけ!!」

男尊女卑の風習が残っていた時代の風景‥
弥生は、まだ、やりたいことは、見つかっていなくても、叔父の言葉に悔しさを覚える。
悔しい・・悔しい・・それでも、行動を起こせない弥生。
そんな姿を見て、そんな言葉を聞いて、地元の女性達は奮起する。
勝男の性根を治すことは出来ないのか?

五月の長い友人、文具屋の【黒澤とし】は、そんなバラバラな家族を見てなんとか、元通りになるように仕掛けて行く。

【野球】で、勝負をさせれば…

五月と、としは、戦後数年間だけ行われた【女子野球】の選手であり。
勝男は、甲子園を目前に、戦争のため青春のマウンドを無くされた男であった。
弥生は、母や叔父の過去を知り、そして改めて自分の道を見つけるため、母より、野球を教わるようになる。
野球の練習を通じ、弥生は女性としての【尊厳】と【誇り】を胸に熱く燃やす。

私よ、私を乗り越えろ!!

そして、同志と共に、運命の打席に立つ…

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キャスト

◆【緑木弥生】 / 結城美優
団子屋{桔梗屋}の娘。明朗活発で一本気な性格。
父親は、戦争の後遺症で他界している。
自分が{何か}やりたいのだが、{何を}やりたいのか見つかっていない。
就職を決めて、さあこれからと言う時に、叔父の強引な縁談話で困惑する。

◆【緑木五月】 / 関口ふで
弥生の母。苦労人。戦中に弥生を生み、混乱の戦後を生き抜く。
持って生まれた、明るさで団子屋を営む。
正直、弥生に店を継いでもらいたいのだが、中々言い出せない。

◆【緑木葉月】 / 植木紗羅良
弥生の妹。生まれた時には、父親は他界していた。
一家の中では一番話を聞かされてしまうタイプ。
家族間の悩みを、なんとか解消しようとする。
ちゃきちゃきした性格。

◆【緑木勝男】 / 塩崎こうせい
弥生の叔父。五月の弟。学生時代は野球をやっていた。
1941年の太平洋戦争で中止になった甲子園でマウンドに立つ筈だった。
戦争で肘を怪我。それ以降野球は諦める。戦後、飲食店の経営で成功し、地元の名士となる。
都議会議員になり、時期区長候補。選挙の票集めのため大手電機メーカーの専務の息子と弥生を結婚させようとする。

◆【白岩美穂】 / 崎野萌
弥生の大学に通う学生。筑豊炭鉱の閉山により、家族と共に上京してきた。
気が強く、都会への反抗心が多い。
ボタ山で鍛えられた足腰で、運動神経が良い。

◆【松川美幸】 / 河口舞華
弥生の大学に通う学生。豆腐屋の娘。
どちらかと言うと、早く家庭に入りたいと思っているのだが、なかなか出会いは無い。
おっとりした性格。豆腐作りを手伝っているので、粘り強さもあり、手先が器用

◆【竹井めぐみ】 / 日菜森めぶき
弥生の大学に通う学生。ふわふわした性格だが、弁護士を目指している。
サラリーマンの家庭で育ち、平均的な感性を持っている

◆【梅屋真子】 / 佐々木みう
高校の講師。女性の社会活動の研究をしている。
弥生とは、仲が良い。勝男の政策には疑問を持ち弥生の応援をする

◆【松川早苗】 / 椎名香奈江
美幸の姉。豆腐屋を経営。町内では一番、クセの無いタイプ。
親の店を守ることが、一番の目標。物流の変化や街の変化に首を傾げる時もあるが、
自分は自分と朝早くから働く。

◆【青山りょう】 / 鈴原優美
新聞記者。勝男の取材で、街の雰囲気を知る。
横浜に在住。かなり、垢ぬけているタイプ。
戦後の経済成長と、社会の変化を感じ取り、記事にして行くのが主な仕事。

◆【黒澤静香】 / 吉田智美
弥生の大学の講師。生物学のヲタク教師。ダーウィンの進化論で人生が目覚める。
戦後の苦しい状況の中、たくさんの動物を観察し人間との関連性の論文を書く。
夢は教授になること。

◆【黒澤とし】 / 大多和愛子
五月の友人。静香の母。文具屋を営む。
1950年に2年程活動のあった女子プロ野球チームにいたことがある。
日頃は、愛想もなく頑固な人物。弥生に頼み込まれて野球の指導をする

◆【桜庭加代子】 / 江里奈
団子屋の従業員。戦争で、兄以外は他界した。
戦後の食糧難の時に、とにかく努力して、食事の出来る生活をしようと誓い、兄と懸命に働いた。
働く中で、和菓子に目覚め五月の店の団子を開発して行く。
現代で言う、フードコーディネーター

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もうあらすじのままのストーリーなのですが(その後、勝男と対決して負けるものの勝男にも情熱が戻り、団子屋も続けることが出来た)という話。

1人1回ずつスイングして想いを語るのですが、皆さんちゃんとサマになってて野球好きとしても楽しめました。

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箇条書き感想

◆【緑木弥生】 / 結城美優
:自分が何をすればいいのかわからない少女が周りの人たちと触れ合いやりたいことを見つけ、
レールに乗せようとする叔父への反発などもあり、人生に一生懸命になったり。
清純で活発で一生懸命。昭和中期が題材ということもあるけど朝ドラの主人公みたいな感じの子でしたかね。

◆【緑木五月】 / 関口ふで
:昭和のお母さんって感じがとても良かった。1人だけ世代が違うのにユニホーム着て弟と勝負したりお疲れ様です。

◆【緑木葉月】 / 植木紗羅良
:歌うことが好きということで姉を励ますために「いつでも夢を」を歌ったり。
野球対決ではマネージャーでみんなを支える感じでした。

◆【緑木勝男】 / 塩崎こうせい
:ザ・昭和の男。でも決して悪い人ではなくて当時であればそれが当然だと思っているだけだし、
姪が心配なのは間違いなくて、姪の友達も心配しているし。これが彼なりの愛なんですよね。
不器用だけど彼女たちの想いに野球を通じて気付いていくのが良かったですね。

◆【白岩美穂】 / 崎野萌
:九州からやってきた転校生。気が強く、弥生に対しても強く、だけど誰よりも努力家で
持ち前の運動神経で勝男の球に食らいつく。格好良い人でしたね。

◆【松川美幸】 / 河口舞華
:カラッと明るい雰囲気の女性で周りを元気にさせるような子でした。

◆【竹井めぐみ】 / 日菜森めぶき
:弁護士志望の当時ではたぶん珍しかったであろう女性ですね。
男性の勝男に対しても負けない感じで。

◆【梅屋真子】 / 佐々木みう
:弥生たちの高校時代の先生。彼女たちより少し世代が上なのでおそらく戦争時代小学生くらい?
だからこそ新時代を生きる弥生たちに期待して応援して、果ては野球勝負にも参加することに。

◆【松川早苗】 / 椎名香奈江
:1番普通の人。当たり前のように家庭に入ると思っていた人。
だけど弥生たちを通じて自分の人生を見つめ直したり。
こういう脇役?の心情も多少描かれているのがこの作品の良いところだなと思います。

◆【青山りょう】 / 鈴原優美
:新聞記者ということで当時の男社会の中で活躍している人なので強い感じ。
それでも女性の中にいると柔らかい雰囲気を見せたり魅力的な人。

◆【黒澤静香】 / 吉田智美
:学生に対しても敬語で話す人で、犬のおかげで戦争の際に命が助かったことがあり、それ以来動物を大切にしている。
話し方も行動も独特だけど愛すべきというか良い意味で個性的なキャラクターでした。

◆【黒澤とし】 / 大多和愛子
:勝男が怒っていても飄々としている貫禄ある人。野球では監督をやってたんだけど、たぶん1番実力あるだろ、って感じのつわもの。
演じられている大多和さんのシャドウがめちゃくちゃ格好良くて、本当に経験者なのだろうか。
話しても面白い方でした。

◆【桜庭加代子】 / 江里奈
:いわゆる団子屋のバイトなんだけど、彼女なりに団子屋に夢があって。その想いをぶつける打席のシーンも良かったです。

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終演後特典会で主演の結城さんとチェキ撮って帰りました。