「俺は日頃から部下たちに、”自分の仕事に誇りを持て”と言ってるんだが、今の若い連中はダメだな」
「どれだけ口を酸っぱくして言っても、つまらなそうに仕事する」
たまにね、こんなことをおっしゃる方がいるんです。
で、そのたび思う。
「それは部下たちが誇りを持てる仕事を与えていないだけではないか?」
経営の神様、松下幸之助は電球を磨く作業員に言ったそうです。
「君の仕事は良い仕事だな。君が磨いた電球は、子供らの絵本を照らす。その電球が無ければ子供らは、夜になった時点で絵本の続きを諦めなければならない。君が磨いているのは電球じゃない。子供たちの夢を磨いているんだ。物作りは物の先にある笑顔を想像できなればいけない」
また別の工員には、「君の電球は婦人方が安心して歩けない暗い夜道を照らす。電球ひとつあるだけで”ここ通れるようになったね、おかげで遠回りしないで済むようになった”となる」
例えば工場のライン作業など、研修さえ受ければ誰にでも出来る仕事であったとしても。
その作業(商品)によって与えられる恩恵を頭に描けたら、自然と彼らの意識は変わるんじゃないでしょうか?