世田谷の腰痛研究所より
2014年夏、ハワイ大学医学部で行われた
人体解剖学実習室で脊柱管を観察していたんだ。
そう、脊柱管とは脊髄の通るトンネルであり
外部からはダイレクトに
見ることが出来ない位置になる。
病院ではMRIなので解析するのだが、
目視するとすれば背骨を
切断する以外に方法はない。
俺は教授に許可を取り参加した皆と
脊柱管を見える様に第5腰椎の
椎間板の位置と第12胸椎と
第一腰椎の間の椎間板をメスで切り
直接脊柱管のトンネルを覗き込んだ。
たまたまなのだが、そのご献体は
脊柱管狭窄症だった様子で
トンネルが狭くなっていた。
盛り上がっている物体は
骨同様の組織であった。
あぁぁこれは無理だ。
もしもこの骨が脊柱管を
狭窄しているのであれば
間違いなく痛みもしびれも
取れないだろうな。
火を見るよりも
明らかとはこのことだった。
つまり、脊柱管狭窄症と診断された場合、
本当に、いや、お医者様が
そう診断されたのならばそれでいいのだが
もしも整体などを行って成果が出るのなら
脊柱管の狭窄が原因だったわけじゃない
ということにならないだろうか？
以前五十肩について文章を書いたのだが、
五十肩は肩関節の関節包が何らかの原因で
炎症を持ち、また皴が寄り固まり、
動きの制限を起こしているものだと
アメリカのドクターが言っていた。
つまり、整体や手技療法で
挙がるようになったのであれば
本当に五十肩だったわけじゃない
みたいな感じだろう。
まずはこの事実をお爺さんに伝えた。
成果が出るか出ないかは
技術のあるなしではなく、
トンネルの問題なんだと。
トンネルが問題あれば何の成果も出ません。
ということで検査が始まった。
間欠性跛行は出ている様で
4、500メートル歩くと
足が前に出ていかなくなり
10分弱座っていると
また歩け出すと言った。
また今回は痛みが正確に判断してみたい
ということで薬を飲まずに来たそうだけど、
薬付きシップを色んなところに貼りまくっていた。
とにかくそんなことで施術を始めた。
意外にも前後屈は痛みがなかった。
脊柱管狭窄症はたしか後屈は
禁忌だったように記憶している。
ケンプテストで痛みが出る。
カカトを床に付いたまましゃがめない。
またお尻を突き出して背伸びすると
腰にビシっとした痛みが走る。
両手を万歳してこの姿勢をとると
顕著に現れる。
動画撮影を許可してもらっていたので
ゆっくりじっくりと
KYTオンライン会員さん用に
あれこれとトライさせてもらった。
しゃがめるようになるには
KYTレベル10に収録している
テクニックで一瞬だった。
距骨が前に出ているとか
長母趾屈筋がどうのとか
そうじゃない。
そんなところ一瞬も触れていない。
実際にアメリカの医学部の
人体解剖学実習室で
編み出したテクニックだから
KYTレベル10を見た人か、
KYTアドバンスセミナーに
参加した先生にしか教えていない。
さて、お爺さんの症状はどうなったか。
痛みが無くなってきたと言い出し、
それを聞いて本当に脊柱管狭窄症なら
4、500メートル歩かせても
足が問題なく前に出るに
違いないと思い連れ出した。
「ちょっと向こうまで歩いて
足腰の様子を見て欲しいんですよ」
大分遠くまで行っちゃったみたいで、
若しくはまさかの歩けなくなってたら
どうしようかと思い、さすがに
心配になっちゃって救出に迎えに行った。
すると元気に向こうから
歩いてくるのが見えてホッとした。
足取りは軽く、なんと並んで歩くと
俺がおいてかれそうなほど速足で
足の運びはたくさん歩いた後も問題なかった。
また15年ほど前に交通事故を起こして
首を痛め、首が動かなくなって
両手の力が入らなくなっちゃって
お茶碗も持てないほどになっていたけど、
手術により首が動けるようになったが
肩が張っちゃって 痺れてきて治らない。
と言っていたが、
KYTアドバンスセミナーや
KYTレベル10に収録している
肩の操作をすると
ほぼほぼ痺れが無くなった。
残っている様な感じだというのは
仰っていたが、おそらくズーーーっと
15年痺れていた感覚があったのだから
残っている様に感じると言っても不思議はない。
だから追っかけ施術はしないで終わった。
詳しくはKYTオンラインの方に
フル動画を後日配信することにする。
最後にいくつかKYTアドバンスの
宿題をお出しして終わった。
このまま回復していってくれる
と嬉しいと思った。
お爺さんの施術をしていて
自分の親父を想い出していた。
奇しくもこのお爺さんは
自分の父親と同じ年だった。
爺さんは俺よりも歩くのが
早くなり喜んで帰って行かれた。
数日後
不意に母親経由で父親があなたに
会いたいと言っているのよと聞いた。
父親にトラウマを抱えている俺としては
今まで接することが少なかったんだけど、
今年４月のコロン期間中だというのに
白内障の１泊手術をすると聞かされ、
感染したらどうするヤメろ！と言ったが
この期間を逃すと、いつ手術して
もらえるか分からないと言い、
それには付き添いが必要なんだ。
と言ってその付き添いを俺に頼んできた。
なんで俺なんだ？姉とか妹に
頼んでくれと母親に聞いたんだけど、
今回はアナタの番だからと言われ
渋々付き合わされ困った。
そもそもオヤジと話しなどない。
ウマが合わない、ソリが合わない。
顔を視れば文句を言われ
引っ叩かれていた記憶しかない。
ところが思いとは裏腹に
1日一緒にいて色んな話をした。
意外にもフラットで接することが
出来たしイヤじゃなかった。
その後父親は母親を通して
俺に連絡を寄こすようになった。
中華が食いたい。
鍋が食べたい。
今回は寿司だ。
2回目から飯を食いに来ているのではなく
話をしに来ているのに気が付いた。
母親が膝をみてあげてと言っていた。
姿勢が随分と丸まってしまっている。
きっとマクラを3つ重ねて
脚側にあるテレビを見続けている。
見ているうちに眠ってしまい、
起きたらまたその姿勢でテレビを見る。
寝返りもうたないし
当然その姿勢で固まってしまう。
「父さん膝が痛いんだって？」
「いやぁそうでもねーよ、はっはっはっ」
「みようか？膝の痛み」
「おっ雨が降ってる。帰る。じゃ、またな」
テレだな、きっと
オヤジはいい歳になっている。
コロナの影響でいつ会えるのが
最後か分からない状況になっている。
コロナが落ち着けばまた俺は世界に飛び出す。
それまで何回でもオヤジが会いたいと言えば
時間を作って会いに行こうと思っている。
突然世界は激変した様に
予期できない事態は予測できない。
しかもそれは日常茶飯事となってしまってる。
仲良しの指圧師の
オジさん先生が俺に言っていた。
父親を早くに亡くし
母親が一人で育ててくれた。
指圧して長生きさせて喜ばせたくて
沢山親孝行したくて治療業界に入った。
男は稼いでナンボだと思って
バブル期忙しく仕事し続けてきた。
母親は病気で死んじゃって
元々小柄だった母さんは骨壺に
入れられてもっと小さくなっちゃってさ
その時、なんてことしたんだって
涙が止まらんかったんだよKenちゃん
母親に楽させてやりたいと思って
指圧師を選んだというのに、
母親を喜ばせたくて
指圧師になったというのに俺ったらさ
病気だって知ってたけどさ、
仕事を辞められなくて
会いに行けなかったんだよ。
人生最大の悔いは親孝行
できなかったことなんだよ。
だから一緒に住めなくても会いに行け。
小言言われても会いに行け。
指圧師のオジさん先生は
涙目で自分の過去を教えてくれた。
マンネリになると幸せはぼやけ分からない、
分からなくなっていく。
幸せじゃなくなった時に
初めて幸せだった期間が色づき出す。
誰かの話や行動を見て、
気が付いて元に戻れる人もいるけど
多くの人は行きつくところまで
行っちゃってるから、元の幸せな期間に
戻りたいと言ったりするだろ？
もう戻れないのか、今なら戻れるのか、
俺はオヤジとしっかり仲直りしてから
別れたいものだと思い始めている。
今ならそれが可能な期間であるし、
達成できれば幸せを感じるのかもしれない。
少なくとも親孝行したかった
という後悔は少なくなるはずだ。
脊柱管狭窄症80歳男性
手のシビれ15年の施術
https://youtu.be/zBJVACTBECA
【Ken Yamamoto Technique Level10】完成しました
【Ken Yamamoto Technique Online】開始します
▼詳細はこちらから
https://www.ken-yamamoto.com/online/
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▼原口准教授 DVD 下肢からみる身体の機能構造2
原口准教授の証明 : 身体の歪み原因は下肢のアライメントにある
http://ken-yamamoto.com/haraguchi2/
▼Dr.ウエムラDVD なぜカイロプラクターは頚椎にこだわるのか？【頚椎編】
http://druemura.jp/uemura4/
▼若手治療家の悩みをバッサリ斬る！！ 『下肢腰椎編』
【対談】Ken Yamamoto / Dr.ウエムラ / 原口准教授 / 野口博士(栄養学) vs 若手治療家
http://chiryouka.jp/bassari/
▼Dr.ウエムラ DVD 胸椎編
https://ken-yamamoto.com/uemura/
▼Dr.ウエムラ DVD 腰椎編
https://ken-yamamoto.com/uemura2/index.html
▼Dr.ウエムラ DVD 四肢が体幹及び姿勢に及ぼす影響編
https://ken-yamamoto.com/uemura3/index.html
▼原口准教授による整復テクニック DVD
『下肢から診る身体の機能構造
～准教授が教える下肢の重要性と痛みの根本原因～』
https://ken-yamamoto.com/haraguchi/index.html
▼プロ治療家検査法DVD
https://ken-yamamoto.com/kensahou/