ハワイ大学医学部解剖学実習室より 靭帯という名前の付いている組織のうち、 その全てがホントに靭帯組織だと 信じているととんでもない。 どういうことなのかというと 腸脛靭帯は靭帯ではない。 筋膜が分厚くなったに過ぎない組織だ。 その証拠に赤ちゃんに腸脛靭帯は存在しない。 鼠径靭帯はどうか。 腹部と下肢を分けている境なのだが、 これは腹斜筋の腱が発達して作っているトンネルだ。 そのトンネルは鼠径管と呼ばれ 性器へ向かう精索や子宮円索が通っている。 靭帯ではない。 仙結節靭帯はホルマリン漬け献体では、 カチコチのまるで骨の続きと間違える様な 硬さであり靭帯の様相を呈しているのだが、 残念ながらホルマリン処理されたご献体だけで 学んでいて、フレッシュ生献体と比べてしまうと 偉く情報が足りないことに気がつくだろう。 驚いたことに丸っきり逆だったんだ。 この靭帯は非常に弾力に富んでおり、 体幹がお辞儀する際に仙骨が頷き 運動するのをスムーズに行えるように 柔軟性をヘルプしていることが見て取れる。 分かるだろうか。 教科書やホルマリン漬けで学ぶと 仙結節靭帯はマルで仙骨の続きの骨の硬さの 靭帯だと思ってしまうのは仕方がないのだが、 生きている人と変わらず全ての関節が動く フレッシュ生献体は実に柔軟性に富んでいた。 もしかすると仙腸関節をつなぐ細かい靭帯も この様な柔らかい組織なのだろうか? これは解剖実習3日目の明日体験することになる。 俺は何度もこの事実確認をしているから 答えは言わなかったのだが、 実際に受講されている先生達の ワクワクしている顔がとても無邪気で、 学びたい、もっともっと知りたいと まるで小学生が興味を持ち出した学びだ。 それは寝食を忘れる程夢中になっている顔 そのものに見えたんだ。 30代に入ると世の中の刺激が どうってことなくなってくる。 40代ならもっと落ちついちゃって、5 0代なら人生悟ったような顔になっちゃう。 でも、今回参加した各年代の先生達は まるで小学生が興味を持ち出した 好奇心丸出しの顔になっていたんだ。 以前はホルマリン処理されたご献体で 体験解剖学を2日間行ったんだけど、 実際はフレッシュ生献体では どんな答えになるのだろうか? と質問を20個以上も用意してきた 柔整師の先生は満足げな表情だったし、 今日残した質問を明日に、 それでもダメなら最終日にと 時間的余裕と叡智にと経験に富んだ 解剖学のインストラクターや ドクター達に質問し続けていた。 担当教官はほとんどの質問に 瞬時に答えを与えてくれ、 尚且つ例外も対策も教えて貰えた。 今日はわかりかねると言われた質問の一つに 矯正下着は脂肪を移動させることができるのか? という質問だった。 この質問は最終的にご献体を観察しながら 乳房が垂れてくることを脂肪が移動する という言い方はできるけど、 脂肪は小さい部屋に入っていて背中の 脂肪が胸まで移動してくるとは思えない。 ブラジャーを着用せずに運動していると 着地の度に乳房を支えている靭帯が伸ばされていき、 靭帯組織は一旦伸びるともう縮まない。 だから垂れるのが早まる。という答えも聞こえてきた。 さて今回参加されているメンバーは治療家だけではなく、 エステ系の先生もリラクゼーション家も参加されている。 解剖学とは単に治療家が学ぶものではなく カラダを扱う全ての人が知るべき学問だと思っている。 エステ系の先生はコラーゲンについての質問を詳しく聞いていた。 結果後で教えてくれたのはコラーゲンは 材料が揃っていれば手技でも増やすことができる と聞いて来た甲斐があったと言って喜んでいた。 また捻挫の治し方についても詳しく聞いていた 柔整師の先生も固定しないという答えに 驚きつつも興奮を抑えられない様子で 皆に学びを発表してくれていた。 またアスレチックトレーナーの話しや ドクターの話はそれぞれ方法論が若干の異なりがあり、 現場の成功体験や失敗例なんかも聞けて 非常に有難いと嬉しそうに笑っていた。 皆の顔が輝いているのに俺は大満足だし、 もっと喜ばせたいなと思って 明日の解剖学の展開を考え 俺もドキドキワクワクが止まらないでいる。 また、なぜすぐに募集とともに僅か数時間で 定員に達してしまうのかメンバーを見ればよく分かった。 KenYamamotoの主催する解剖学に 複数回参加している先生が多いんだ。 また、学びを自分のスタッフを連れてくる先生も 6組いたし以前参加された先生がスタッフを 送り込んでくるパターンも2人いた。 つまりこれで半分は埋まってしまっているのだ。 常日頃から沢山の先生にフレッシュ生献体を 体験して欲しいなと思っているのだけども、 こればかりは本当申し込んだ順なので仕方がない。 今回キャンセル待ちで希望を果たせなかった先生は 次の1月の解剖実習は見逃さないで申し込んで欲しい。 さて、解剖の話はまだまだ続く。 上腕二頭筋の停止は二種類あるのは知っているだろうか? 一つは教科書に書いている橈骨粗面だ。 これはみんなが知っている。 もう一つは上腕二頭筋腱膜を介して 前腕屈筋群の中へとなっている。 こいれは参考書によって割愛されているのだが、 今回の俺のテーマは上腕二頭筋だったんだ。 この筋肉は日常生活で多用する筋肉であり、 普段から短縮緊張を強いられ易い筋肉だ。 橈骨粗面ともう一つの腱膜から屈筋群に 向かう膜はきっと相反する動きの作用が あるに違いないとふんでいた。 腱膜は放射状に広がり屈筋群に向かう繊維と どの参考書にも載っていないのだが 腕橈骨筋にも停止を持っていた。 屈筋群へ向かう膜繊維は非常に薄く 助けている程だったが、腕橈骨筋に付く繊維は 腕橈骨筋の付く辺りでしっかりとした繊維に変わっていた。 薄く透けていたのだが、面積が非常に広く 腱膜を指でつまむと上肢が持ち上がる程の強さはあり、 その時前腕は筋肉が膜で引かれ屈筋群にも影響を与えていた。 このご献体だけなのかを次回の1月の解剖実習時に もう一度検証する必要があるが、 ホルマリン処理されたご献体でも見ることができた。 たしかに腕橈骨筋へ向かう繊維がある。 ホルマリン処理されたご献体の繊維は 腐敗処理のせいなのだろうか、この腱膜は 透けておらずしっかりと白い膜に変色していた。 この腕橈骨筋へ向かう膜繊維は ネッターという俺の愛してやまない 最強の参考書にも載っていなかった。 俺は上腕二頭筋腱と上腕筋の間に棒を挟み、 またその上を走る筋膜と上腕二頭筋腱の間にも 棒を挟み回外してみた。 すると両方ともの組織は棒が弛まった。 つまり短縮緊張すれば縮まることを示唆していた。 逆に回内するとテンションが上がり ストレッチしている感じになった。 つまり回内位から回外へ向かうのに 役立つ腱であり腱膜であることが分かった。 両方とも回外するのに役立っていた。 想像とか予想ってとんでもない 真逆をイメージしていることがある。 前回書いた文章を見直して貰いたいのだが、 パトリックテストで一番緊張している筋肉は 最内にある薄筋だと思っていたけど 実にそうでは無かった様に予想や想像で テクニックを作ってるトンデモなく間抜けな テクニックだと後々評価されてしまうことになる。 結果が出ればいいって訳ではない、 解剖学的に見てなぜならばが無ければ 辻褄が合わなくなる。 フレッシュ生献体でそれを確認し KYTですら何度か修正を余儀なくされた。 それはホルマリン処理されたご献体で学び 想像してるテクニックはフレッシュ生献体では 間違っている証明を突きつけられることになりえる。 仙結節靭帯の弾力があると知っているのと 骨の様に弾力がないと結論付けた人とでは 全く話が噛み合わないし、間違った土台の上に 成り立っている成果と言えるだろう。 そうだとは思わないか? 更に仙結節靭帯の秘密はまだ先があるのだが 今日は文が長くなり過ぎたから 次回また話す機会があればしようと思う。 希望に満ちた、満ち溢れた今回で10回目の KenYamamoto主催の人体解剖学実習室は 明日最終日を迎える。 今回も甘くも苦い体験を与えてくれている。 俺の考えてきた上腕二頭筋の様に 想像と真逆の展開になったとしても、 それは甘くも苦い体験であり、今回の経験が 新たなテクニックを創造する材料になっていく。 俺はホンモノ以外いらねーから苦くても辛くても 全てを呑み込む覚悟を持ってこの解剖学実習室に臨んでいる。 夢見ている暇なんか俺には無いんだ。 一つでも正確な材料を集めることが 「世界の腰痛を治したい」 という夢に近ずく近道だと信じているし、 今のところ間違いなく俺の夢が近付くべく KYTを使って施術を行っている国が38カ国となっている。 2Dの教科書で学ぶのか、 ホルマリン処理されたご献体だけで学ぶのか、 それともフレッシュ生献体で学ぶのかは自由なんだけども 俺はこれ以上の教材はないと信じているし、 フレッシュ生献体の解剖学が 何にも変え難く一番であると信じている。 【Ken Yamamoto主催 第11回ハワイ大学解剖実習& KYTベーシックセミナー in Hawaiiの日程が決定しました】 7月8日(日)PM12時からKenYamamotoメールマガジン 及びFacebookページにて募集開始致します。 【日程】 ■ハワイ大学解剖実習2019年1月11日から13日(ハワイ時間) ■KYTベーシックセミナー&フォローアップセミナー in Hawaii 2019年1月9日から10日(ハワイ時間) 詳細は明日7月8日(日)PM12時の募集案内をご覧ください。![]()
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