イギリスで開かれるバトントワリングの
世界選手権を目前に最終調整と怪我の治療で
やって来たマーちゃん。
マーちゃんは8年ほど前からよく知っている女の子。
何度も挫折したのも知っている。
バトンが嫌いになったコトがあるのも知っている。
ただマーちゃんはひたすらバトンの練習を続けて来た。
周りの友達が次々にクラブを辞めていっても
マーちゃんだけは続けて来た。
ここ3年の成長は目を見張るものがあった。
関東大会、全日本選手権をサラリと奪取すると
もう目指すところは世界しかなくなってしまった。
「世界選手権も取って来てね！」
と言うと
本人はいつものように
「いやぁ私なんかダメですよ～」
とすっとぼけた声を出して
はぐらかすが目の奥に芯の強さを感じた。
コレはきっとメダルを取ってくるな(^^)
バトンを始めたときはバトントワリングの
華麗さに憧れクラブチームに入門したはず。
それがいつか日本のバトントワリングを
牽引するようになったマーちゃん。
マーちゃんがちびっ子のとき下手くそだった
時代からよく知っているだけに世界選手権に
出るコトを知らされたとき
何だかくすぐったい気持ちになった。
勝手に親戚のオジさんみたいな
気持ちになって接して来たから
マーちゃんは俺の身内の自慢のタネだな。
挫折やバトン嫌いの時期や周りの友達が
次々に辞めていき、辛い時期があったけど
続けたマーちゃんを振り返って
俺の人生と重なるところが多い非常に多い。
俺も治療家人生20年を越えたけど、
ホントにセンスが無かったんだ。
開業しても思うように治せなかった。
治療の素晴らしさを体感した俺は
この業界に憧れ入門したんだ。
俺の腰痛は大学病院では治せなかったが
民間医療では治った。
治してくれた先生に憧れたもんだ。
甘い世界ではなかった。何度も挫折しかけたし、
大好きな治療が嫌いになったコトもあった。
治せなさすぎて。。。
周りの治療家仲間は次々に業界を去って行った。
俺がこの業界を去る理由は沢山あった。
不器用、センスがない、敬語が使えない、
飽きやすい、活字を読むと眠くなる、
友達が次々に業界を辞めて行ったのも
辞める理由の中に入れようとしたコトもあった。
でも、その度に俺でないとダメだと言ってくれる
患者さまにこの業界に戻してもらい、
「世界の腰痛を治したい！」
と言う目標をたてた情熱を思い出し
自分を奮い立たたせてきた。
俺は対世界に出る準備がようやく整いはじめ、
コレから沢山の腰痛退治に行くコトになっている。
今迄のは単なる試し期間にすぎない。
いまからが対世界のスタートラインに立ったところだ。
マーちゃんと自分を重ね合わせ、
思うところが沢山あるんだ。
「夢は逃げない、逃げるのはいつも自分だ」
何度も逃げそうになってきたけど、
世界の腰痛を治す夢があるから俺はもう逃げない。
自分の為に踏み出し、
スタッフの為に踏み出し道を作っていくんだ。
俺は人生が終わる迄、現役で行きたいと想ってる。
だってそれはやり続けるコトこそがセンスが産まれ、
センスのカケラを産んだあとにようやく
チカラ強く社会貢献するコトが出来るのだから。
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