さて、「鳴神」。
以前、歌舞伎を見始めた頃、染五郎の鳴神上人で一度観ていたが、何と言っても海老蔵でこの荒事を観てみたかった。
雲の絶間姫は玉三郎さん。海老蔵とのやり取りもお互いに気心知れた感じで、とにかく楽しい。で、騙されたと知った鳴神上人が怒り心頭に達し、髪を逆立て、着ているものも炎に変じて、絶間姫を追っていく。
ここから、花道の六方での引っ込みは荒事の迫力十分。正に息をもつかせぬスピード感で観ている者を圧倒する。もう、「おおっ」とか「凄え」、「カッコいい」とかしか言葉が出ない。こういう時に自然に掛け声を掛けられるといいのだが。
大詰は、今度は早雲王子に扮した海老蔵の殺陣が見せ場がたっぷり。梯子に駆け登り、屋根に乗り、とにかくよく身体が動く。掛け声こそ無いが、何度も大きな拍手が沸き起こる。素晴らしかった。
不動明王降臨の場は、照明、音響を駆使した幕切れなのだが、こちらは、まあこんなものかという感じ。
いや、でも楽しかった~。
それにしてもカッコよかったのと、掛け声がなくて不思議だったのと、色んな体験をした観劇でした。今度は何とか早く帰って、「毛抜」も観たいものだ。

