脳卒中を専門にしている医者だけど、一応医者ですのである程度の知識はあります。でも前立腺癌になってアタフタ。自身の癌の経過を記録していきながら、治療法など解説していきます
そして「人生が有限であることを実感した癌患者は普通に生きている人より有意義で幸せな生活ができる」と豪語したこの医者、果たしてどうなるのか。
”愛おしいこの世で使命感を持って毎日を死ぬまで生きる” "有限の時間の中にこそ無限の時間が広がる” の実践はなるのか
4月4日 1か月毎の病院受診。
前回3/7はアーリーダの副作用の薬疹が全身に出ていたのだった。
そこからステロイド内服が追加になって、鬱とパニックになって最悪な精神状態に陥っていったのでした。
現在は何とか立ち直り、日々の仕事や運動などしながら、時々の鬱状態をやり過ごす日々です。
受診前日の4月3日深夜に九州から京都へ帰って
4月4日 午前中は散髪とクリーニング店、衣替えの準備して、午後から自家用車で病院受診へ向かいました
受付してすぐに採血(PSAなど)と尿検査。1時間の空き時間に近くのココ壱番屋でカレーラーメン。食後にファミマでコーヒー買って近くの団地の公園でプチ花見
今年初めてゆっくり桜を眺めました。ちゃんと花見してないなーと悲しい気分になって診察へ
PSAは0.192とさらに低下していて、かなりほっとしました。アーリーダ止めてリバウンドの悪夢が頭をかすめていましたので。
診察では
・薬疹の恐怖とステロイドの副作用で鬱に苦しみ危険だったこと
・九州から大阪へ転勤の見込みになったこと
・ホルモン治療は意外に辛く早く終了したい ことなどを報告。
で
・ネオアジュバント治療の6か月間の根拠はあるのか?もっと短く終了できないか?
・ネオアジュバント治療後の根治的治療法は放射線か手術かどちらを考えているか?
を質問しました
で、主治医のI先生
「ネオアジュバント治療の内分泌療法(ホルモン治療)の6か月間の推奨は科学的根拠が曖昧で、なんとなくのコンセンサスからのガイドラインとなりました。経過次第では6か月を待たずに根治的治療へ進むことも可能です」
「治療法は各症例によって選択すべきであり、今回は経過がとても順調なので、今のところ手術治療が適切のようです。手術の所見や病理検査によって術後のアジュバント治療として放射線治療や内分泌療法が必要となる可能性があります」
「手術はダヴィンチでのロボット支援根治的前立腺全摘除術です。合併症は尿失禁と勃起不全です。尿失禁は何とかなりますが勃起不全は予測不可能です。片側の勃起神経は温存可能ですが、片側温存での勃起機能は不確実でよくわかっていません」
「ゴセレリン(商品名ゾラデックス)は次回注射します。アーリーダの代わりに副作用の少ないビカルタミド(カソデックス)を今回から処方します」
ここから2023年度版前立腺癌診療ガイドラインでの根治的治療の推奨について、各治療法の実際の臨床医としての知見を聞きながらDiscussion。
次回まで考えますと診察終は了
本日雨上がりの朝、自宅マンションから有明海越しの佐賀県の山並み
すがすがしい朝です。縁起でもないですが、ここから飛び降りなくてよかった!
次回は2016年、2023年前立腺癌診療ガイドラインを読み解きながら根治的治療法を考察していきます
PSA値
2023/11/23 131
2024/2/8 37.686
3/7 0.937
4/4 0.192