院長とわたくし 束の間の休暇@札幌時計台です
先日27日から29日まで、講座を開催に北海道へ行ってきました。
ご招待していただいたみなさま、本当にありがとうございました。
飛行機から見下ろすと、北の大地は土色のままで雪がなく、
灰色の重たい雲からときおり太陽がのぞく、穏やかな天気でした。
しかしさすがに空気は冷たく、冬の厳しさが肌から伝わってきます。
1泊目に泊った、旭川の近くの深川の夜は忘れがたいものでした。
身体の芯までしみ込む温泉の熱い湯、丁寧につくられたTさんのお料理、そして濃密な院長の講座。
暖かく優しく、講座と宴は進んでいきました。
夜中にみんなで外へ出てみました。
東京より近く感じる夜空に、星星が砂糖粒をこぼしたように広がっていて、プラネタリウムみたい![]()
凍てついた空気の中、目に見えるものはすべてくっきりとした存在感がありました。
それを見ているわたし自身、くっきりと覚醒していくようです。
古(いにしえ)の人は、夜空の星を人間界の神話に置き換えて、「オリオン座」や「おうし座」という名前を与えました。
星空もわたしたちの世界を映し出す鏡になっているのですね。
「すごいなー」という言葉しか出ず、ただ茫然と顔を上げていました。
本物を目にしたとき、言葉を超えたもの語ろうとすればするほど、それは対象ではなく、
説明している自分を語るだけになってしまう。
北の厳しい環境下では、そういった思い上がった意識が、よく観えるようです。
人は厳しい環境下にいると、自分自身を見つめる機会が増えるのではないでしょうか。
きりっと冷たい空気、視界の果てまでえんえんとつづいている大地に対峙したとき、
意識は観ている対象を超えて、自分自身へ向かいます。
そのとき人は、厳しく巨大な自然環境に比較して、謙虚な気持ちになるのではないでしょうか。
今回は札幌にも行ったので、いろいろな人を観察できる機会が持てましたが、
街行く人達が、抑制されつつしみ深く感じたのは、そのせいかもしれません。
ある程度の厳しい環境があった方が、意識は成長するのだと思います。
それをストレスとして逃げないで、挑戦してみる。
講師をさせていただいているので、複数の方の前で話す機会が多くあります。
もともと話すことは不得意で苦手意識が強いのですが、「朋美さんは論理的に話しますね」「分かりやすいです」なんて言っていただくと、うれしさ半分驚いて目を白黒させてしまいます。
苦手なものであればあるほど、それに対して意識的になるぶん、得意になるのではないでしょうか。
苦手だと思うと努力するから。
苦手意識があるのは、意識が苦手であるということに囚われているだけです。
それを打破するのは、体験だと思います。
苦手なことを実際に行い、「やった」という体験が、囚われを取り払っていく。
その体験が、小さな意識を大きく拡大していきます。
これからも、どんどん新しいことに挑戦していきます![]()
