母のエピソード | ECCジュニア阿弥陀魚橋教室

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兵庫県高砂市阿弥陀町魚橋で
英語クラスを開講しています。
レッスンスケジュールやお知らせ、
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日頃感じたことなど綴ります。

母(90)が逝って約7か月

 

4年前に母に洗礼をしてくださった牧師さんや

 

葬式で見送ってくださった牧師さんを含め

 

18人で母を偲んだ

 

牧師さんの講話のあと三人兄妹の下の兄が

 

母の子育てエピソードを話してくれた

 

1964年東京オリンピックの年

 

母が32歳、兄が10歳

 

父の誕生日ににぎり寿司を作り

 

兄に留守番をさせ

 

400メートルほど離れた父の職場に

 

幼い私を連れて迎えに行った

 

その間、食欲を抑えられなかった兄

 

えびの乗ったにぎり寿司をひとつだけ食べた

 

間隔を少しずつずらしてばれないようにしたが

 

帰宅した母が

 

「あれ?誰か食べましたか?」

 

みたいな問いかけをして兄の方を向いた

 

実はそこに長兄もいたが犯人は次男坊だと

 

分かってしまう母だった

 

非を認めたあと、いつもならこっぴどく怒られるが

 

その日だけはあんまり怒られなかった

 

晩年、兄が母にこのことを話したら

 

母は覚えていて

 

実は、留守番を頼む前に

 

自分もひとつ食べたんだと告白したらしい

 

この日18人みんなで笑って母を偲べた

 

このエピソードは私も長兄も全く覚えていなくて

 

母が逝って200日経って初めて知った母のエピソードだった

 

兄妹ひとりひとりにそれぞれのエピソード、それぞれの母の顔がある

 

自分にだけしか見せていない母の顔もある

 

二人の兄との思い出を語っているときの母には嫉妬心を覚えたもんだが、母のエピソードを話しているときの二人の兄には、フフッ何言ってるの?ひとり娘にしか見せていない顔を私は知っているんだよと心の中で母を独占している気分になる

 

偲ぶ会のあとの会食後に別れる際、一番泣いたのは下の兄だった

 

そりゃあ一番やんちゃでよく𠮟られたし

 

でも一番の親孝行は下の兄だ

 

ひ孫二人を見せられたからだ

 

あんなに心配かけたのに一番いいところを持っていく下の兄

 

ずるい!

 

そうだ思い出した

 

母の日もそう

 

ヘアピンをプレゼントしたのだ

 

ヘアピンっていっても普通の黒いUピン

 

メッチャ地味なのに母がメッチャ喜んでたもん

 

そこらへんがうまいよね

 

もう一つ思い出した

 

私が結婚するまで毎年誕生日に電話をくれていたこと

 

そっかぁそういうところがあるから一番親孝行できたのかもね

 

秋晴れの爽やかな一日だった