JPモルガン・チェースの首席グローバル株式ストラテジストは、過去１カ月間米国株式市場で見られた目覚ましい上昇は、来年末までに勢いを失う可能性があると警告しました。
ドゥブラフコ・ラコス＝ブジャス氏は、最近のメモの中で、経済成長の鈍化、家計貯蓄の枯渇、進行中の地政学的混乱など、いくつかの経済的課題について概説しており、これらが2024年を通じてS&P500指数の大幅な下落につながる可能性があると述べています。
このメモは、特に連邦準備理事会が急速な緩和を実施しない場合、消費者動向の軟化を理由に、来年の株価にとって困難なマクロ環境が予想される可能性を強調しています。
ラコスブジャス氏は「FRBの急速な金融緩和がなければ、投資家の立場やセンチメントがほぼ逆転している中、消費者動向が軟化するなど、来年は株価にとってより困難なマクロ環境が予想される」と書きました。
JPモルガンのストラテジストらは、ベンチマーク指数が2024年末までに4,200まで低下し、現在の水準から8％下落する可能性があると予測しています。
この予測は、ウォール街の主要企業の中で最も下落率が際立っており、モルガン・スタンレーの首席米国株式ストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏さえも、S&P500指数は2024年を4,500程度で終了すると予想しています。
家計貯蓄の減少、借入コストの上昇、世界需要の冷え込みが、この楽観的ではない予測に寄与する主な要因として特定されています。
ラコス＝ブジャス氏は、大規模な金融政策や財政政策による支援がなければ、現在の成長率の仮定は現実的というより希望的になる可能性があると強調しています。
この慎重な見通しは、連邦準備制度がこれまでの予想よりも高水準かつ長期間の利上げを行う可能性があるとの懸念から、2023年半ばには3つの主要指数すべてが下落するなど、株式市場にとって不安定な年を経たものです。
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