【負けるが勝ちになる、”吉本新喜劇の法則”...】
僕は関西人です。関西人のDNAには、
吉本新喜劇の要素が
組み込まれています(笑)。
「池乃めだか」さんという方がおられます。
ちっちゃいおっちゃんです。
その小ささを武器にした、いろんな
面白いことを見せてくれます。
なかでも、粋なのが、新喜劇の中で、
893風の奴らにボコボコにされてから、
された側のくせに、
「今日は、このぐらいで勘弁してやるか!」とか、
「ふっ、口ほどにもないやるらめ!」
といって、大手を振って歩いていくシーンです。
すると、周囲の役者さんも、
大ズッコケします。
このシーンが、お決まりだけど、大好きです。
実は、僕はこれをカウンセリング中に、
使うことがあります。
カウンセリングには、
「上司が許せない」
「お母さんが許せない」
「いじめたあいつが許せない」ということで、
苦しんでいる方が、多く訪れます。
「許せない」とまではいかなくても、
なんとなく、過去に自分に対して理不尽な
ことをした人に、わだかまりを持っている
人も多いですね。
で、許せないということは...
許したくない。
当たり前ですが(笑)。
で、彼らが、どうしたいかと言うと、
「許せないということを、相手に伝えたい」
「その出来事のせいで、不幸になっていると
知らせたい」
つまり、「自分で引きずっている」のです。
一方、相手はどうかというと、
たぶん、そんな出来事は忘れています。飯食って、
風呂入って、テレビ見ながら
ゲラゲラ笑っているかもしれない。
で、自分だけが恨み、にらみ続けている。
なかには、思いあまって本人に
「許せない!」
「許せなかった!」
と伝える人もいます。
けれども、相手が「ごめん」
「すまなかった」と謝っても、
「本気でわかっているかどうか、
あやしいもんだ」と、
まだすっきりしない。
謝ってくれるならまだしも、
意外に相手は
「え、そんなことしたっけ!?」
「するわけないでしょ!」と、
「覚えてない」ことも多いのです。
これでは、ますます、すっきりしない。
こういうときに、どうするか?
僕のカウンセリングルームには、
おもちゃのボールを、山ほど置いています。
少し離れたところにイスを置いて、
その無人のイスに許せない相手が座って
いるところをイメージしてもらいます。
そして、そのイスに向かって、
言いたいことや文句を言いながら、そのボールを
投げつけてもらいます。
「ばかやろう」
「なんで、そんなこと言うんだ」
「もっと、親らくししろ!」
「謝れ!」
などと言いながら、どんどん、
どんどん投げてもらいます。
すると...初めて自分の「本当」に
気づかれます。
投げて見ると、どんどん どんどん、
セリフと感情が出てきます。
その「感情」をいかに、
自分が隠していたのかに気づきます。
それが「本音」です。
「ホンネ」は、弱っちい感情です。
助けて、かまって、仲間に入れて、
優しくして、置いていかないで~。
甘えさせて、大好き、ホントは大好き、
そんなこと、弱くて、カッコ
悪くて言えない...。
言えないから態度で示そうとしたり、
意地を張ってみたりするのです。
散々、投げつけたら、そこから
「許し」の作業に入ります。
ボールをぶつけながら、
前述の池乃めだかさんのセリフを使うのです。
「今日は、このくらいにしといたろか!?」
「しかたない、許してやるわ」
すると、「つい、うっかり」
許してしまったりします。(笑)。
でも、実はこれは、
すごい勇気です。
許せない相手を許すのは、
すごい勇気です。
自分にひどいことをした人を
許すのは、すごい勇気です。
自分の価値観という法律の中では、
極悪人の犯罪者です。その犯罪者を無罪放免に
するぐらいの勇気です。
でも、その「勇気」を出すことは、
大きな人生の「決断」です。
「自分が幸せになる決断」をしたのです。
さぁ、あなたも、
”こだわり”という
何かを捨てる決断が必要かもしれませんね...。
ポイントは、”当時”の相手に
向かってやることです。
ビコウ:コノナイヨウハ、
2011-2-2
ハッコウ:チュウケイシュッパン
チョシャ:ココロヤジンノスケ
「ニンゲンカンケイガ「シンドイ」トオモッタラヨムホン。
ヨリショウカイシマシタ。