1位 東野圭吾(53) ベストセラーを量産 映画化作も強い帝王
09年から日本作家推理協会理事長を務める。実力も人気も兼ね備えたミステリー作家。「新参者」ほか
加賀シリーズは、ドラマ人気から好調。来年1月に「麒麟の翼」が映画化。(主な作品)「白銀ジャック」実業
之日本社文庫、「麒麟の翼」講談社、「真夏の方程式」文芸春秋。
2位 佐伯泰英(69) 書き下ろし小説というジャンルを確立
”月間佐伯泰英!の異名を持つ、文庫書き下ろし時代小説の先駆者。10以上ものシリーズ作品を年に数
巻ずつ書き下ろし。読みやすい作風は老若男女から支持を受けている。(主な作品)「紀伊の編 居眠り磐音
江戸双紙36」双葉文庫、「熱海湯けむり 鎌倉海岸捕物控」ハルキ文庫。
3位 司馬遼太郎(故) 文化勲章も受章した歴史小説の大御所
昨年のNHK大河ドラマ「竜馬伝」人気から、ロングセラー「竜馬が行く」が再び脚光を浴びる。09年11月から
今年にかけてNHKでドラマ化されている「坂の上の雲」も原作。(主な作品)「翔ぶが如く」文春文庫、「街道
をゆく」朝日文庫、「燃えよ剣」新潮文庫、「新撰組血風録」角川文庫。
4位 村上春樹(62) 「IQ84」で社会現象を巻き起こした世界的作家
09年2月のエルサレム賞と12月のスペイン政府勲章授与、昨年10月のノーベル文学賞候補などで海外
での話題が豊富。出世作「ノルウェイの森」が昨年12月に映画化。(主な作品)「IQ84 BOOK3」新潮社、
「ノルウェイの森」講談社文庫、「村上春樹雑文集」新潮社。
5位 鎌池和馬(非公開) 熱血バトル系がお得意ラノベ界の速筆王子
科学と魔法が混在する世界を舞台に、魅力的なキャラが活躍するバトルSFファンタジー「とある」シリーズを
持つ。本編、スピンオフ、関連書含め累計1500万部突破の大ヒット。(主な作品)「とある魔術の禁書目録」
「ヘヴィーオブジェクト」ともにアスキー・メディアワークス。
6位 池上彰(60) テレビで大活躍したMr.ニュース解説
わかり安い時事ネタ解説に、昨年から冠番組「そうだったのか!池上彰の学べるニュース」が開始。著作も
話題に、現在はテレビ出演を抑え気味。(主の作品)「知らないと恥をかく世界の大問題」角川SSC新書、
「伝える力」PHPビジネス新書。
7位 伊坂幸太郎(40) 「ゴールデンスランパー」以降、次のステージへ
伏線や叙述トリック、小洒落た会話が特徴的。08以降は、伝説的な「あるキング」、50人だけのために書
く”ゆうびん小説”「バイバイ、ブラックバード」など、挑戦作も多数。(主な作品)「ゴールデンスランパー」新
潮文庫、「マリアビートル」角川書店、「砂漠」新潮文庫。
8位 宮部みゆき(50) 時代物もミステリーもコンスタントに発表
ミステリーや時代小説に定評がありつつ、ゲーム的なファンタジーも手がける国民的な作家。09年から直
木賞選考委員の一人に。今年1月には、選考委員代表で記者会見も。(主な作品)「あんじゅう」中央公論新
社、「ばんば○き」角川書店、「小暮写真館」講談社。
9位 湊かなえ(38) 大ヒット「告白」から広がる作風とファン層
ブームとなった「告白」昨年に松たかこ主演で映画化され、日本アカデミー賞も受賞。原作への関心が高ま
るとともに、精力力的に発表している新作でもファンをつかんでいる。(主な作品)「告白」双葉者文庫、「夜
行観覧車」双葉者、「往復書簡」幻冬舎、「花の鎖」文芸春秋。
10位 有川浩(39) 相次ぐ映像と文庫化で知名度&人気上昇中
「フリーター、家を買う」のドラマ化や、「阪急電車」の映画化、出世作「図書館戦争」シリーズの文庫化で
脚光。高知の観光政策がモチーフの「県庁おもてなし課」も好評。(主な作品) 「塩の街」角川文庫、「植
物図鑑」角川書店、「シアター!」メディアワークス文庫。
11位 海道尊(50) 衰えぬ”バチスタ”人気
累計850万部の「バチスタ」シリーズ第5弾「アリアドネの弾丸」が昨年発売。現在連ドラ(フジ系)が放映
12位 山田悠介(30) 中高生から圧倒的な支持
デビュー作「リアル鬼ごっこ」を原作とした映画の続編が昨年公開。デビュー10年目を迎えた今年は、全
作品をふりかえった「山田悠介コンプリートガイド」も発売された。(主な作品)「メモリーを消すまで」文芸
社。
13位 西村京太郎(80) トラベルミステリーの巨匠
500冊近い作品を精力的に発表し続け、おなじみ十津川警部シリーズをはじめ、2010年の単年だけで
も18作を発表。テレビドラマでシリーズ化された作品も多い。(主な作品)「隣り合わせの殺意」徳間書店。
14位 成田良悟(31) にぎやかな群像劇の名手
多数のキャラが入り乱れるアクション活劇「デュラララ!!」は、共通するオカルト的な世界を舞台に、シリ
ーズごとに時代を変えて展開。今年アニメがヒット。(主な作品)「バッカーノ!」「デュラララ!!」アスキ
ー・メディアワークス。
15位 やなせたかし(92) アンパンマン人気は強し
1973年に誕生して以来、累計5000万部以上を発行する「アンパンマン」シリーズにはじまり、新潟県の米
粉PRキャラクター「コメパンマン」のデザインも行っている。(主な作品)「ドキンちゃんとカレーパンマン」フ
レーベル社。
16位 西尾維新(30) ラノベ界の超売れっ子スター
特殊能力キャラがかかわる事件、言葉遊びを駆使する文体、様式を逆手に取る設定が真骨頂。アニメ
「化物語」や原作を担当したマンガ「めだかボックス」もヒット。(主な作品)「ネコ物語」「傾物語」「花物語」
講談社。
17位 井上堅二(30) ギャグX学園モノで人気
「バカとテストと召還獣」は、限定条件バトルに「試験の点数に応じた召還獣」という設定を持ち込んだ妙
と、コネタや破壊力あるギャグが魅力。アニメ化でファン拡大。(主な作品)「バカとテストと召還獣」エンタ
ーブレイン。
18位 岩崎夏海(43) ダブルミリオン「もしドラ」
09年12月発売の「もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの(マネジメント)を読んだら」が270万
部の大ヒット。アニメ化、前田敦子主演による映画かも話題に。(主な作品)「エースの系譜」講談社。
19位 浅田次郎(59) 人情を描く平成の泣かせ屋
昨年7月発売の「終わらざる夏」で毎日出版文化賞受賞。同年、ドラマが放映された「蒼○の昴」、今年8
月公開予定の映画「日輪の遺産」の原作も好調。(主な作品)「マチュリアン・リポート」講談社
20位 吉田修一(42) 映画「悪人」効果で急上昇
09年9月発売の80年代青春群像劇「横道世之介」が人気を集め、昨年には柴田鎌三郎賞を受賞。同年
文庫化した「悪人」は、映画も好評で200万部超えと大ヒット。(主な作品)「さよなら渓谷」新潮文庫。
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この内容は、
日経エンターテイメント
2011年9月号 No.174より
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