「ザアザアの世界には中毒性がございます。
用法・容量を守り、正しく
お付きあいください」というキャッチフレーズか
らして謎めいている。
メンバー4人、
見た目から、ネガティブな歌詞を哀愁ある
キャッチーなメロディにのせて作る
楽曲まで、毎回コンセプトに合わせて独自
の世界観を提示してきた。
その片わらで
こだわりのイメージとは真逆の、テレビの
バラエティー番組(日本テレ系・有吉反省会)
にも出演。「この人たちは?」と、謎が謎を呼び、
いま”中毒者”倍増中のビジュアル
系バンド。それがこの”ザアザア”だ。
零夜> 中毒者がある楽曲というのを最初から
打ち出していたので、昔からファンのことは
中毒者と呼んでいます。
一葵> バンド名は哀しいことを歌うバンドを
やりたい。そこにパンクの雰囲気がある
荒々しさもほしいなという意味で、
雨が降っているときの切なさと、雨の雑音。
その2つを、かけてザアザアに(笑)。
春芽> 曲は昔から、4人でスタジオに入って
作っています。僕らみたいなやり方をして
いるバンドは、珍しいみたい。
壺ん> 各々がリスペクトしてて、コミュニケーション
がとれてるからこのやり方で
、すっとできてるんだと思います。
...こうして、結成当初から作品ごとに
コンセプトを掲げ、バンド名義で楽曲を発表
してきた彼ら。コンセプトの根幹にある
物語の主人公が常に哀しみ苦しみ、
憤り、怒りなどダークな負のエネルギーに
満ちているのはザアザアの大きな特徴だ。
一葵> 性格的に明るい応援ソングよりも、
生きるのは辛いよね、とネガティブなことを
歌ってくれたほうが自分は救われるん
ですよ。僕らも応援ソングはいっぱい
あるんですが、そこでは、しんどい、●にたい
ということを歌っていて、タイトルや
歌詞の一部だけを見ると●力的なバンド
に見えるかもしれないですが、その裏に
生きる辛さ、悲しみがあった上で
そういう表現の歌になってるんです。
...このような楽曲で中毒者たちの
居場所となり、心に寄り添い続けて10年。「Aniversary
ONE MAN TOUR(不完全セカイ)」を開催。
一葵> その日の感覚でライブをやるので、
僕らは、定番曲もなければ、セットリストも毎回
違う。10年やっても綺麗におさまらず、
不完全なのがザアザアです。
春芽> 僕らのライブは感情的なところが特徴。
みんなの代わりに怒ったり、泣いたりして
あげられるんで、刺激が欲しかったら
ザアザアのライブに来てください。
零夜> 感情をむき出しにしたライブをする
バンドですけど、聞き入ってみたい人は
そのままでいいし、●れたい人は●れて、
感覚で自由に楽しんでほしい。
壺ん> 感情でやっているからこそ、突拍子も
ないことをやりだすメンバーがいたりします
が、それでも、僕らのことや曲を知らなく
ても、楽しめるぐらい面白いライブはして
いるので、会場でお待ちしています。
(インタビュー・文/東篠祥恵)
備考:この内容は、
2024-9-15
発行:「HMV & BOOKS」
より紹介しました。