星新一著「ぬれ手でアワ」...その1 | Q太郎のブログ

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パクリもあるけど、多岐にわたって、いい情報もあるので、ぜひ読んでね♥
さかのぼっても読んでみてね♥♥

進化した猿たち―The Best―』 星新一 | 新潮社

 

「はじめに」

 

 アメリカのヒトコマ漫画について書いた。

 

このたぐいの本を、何と称するものなのか?

 

わたしには、見当もつかない。

 

 

 

紹介でもあり、

 

研究でもあり、随想でもあり、雑談でもある。

 

しかしまあ、そんなことはどうでもいい。

 

ひとときを楽しんでいただけたら、

 

また、今後アメリカ漫画を一段と楽しんで

 

いただける一助にでもなれば、私としても、

 

うれしい。進化した猿たちの、進化した

 

猿たちによる、進化した猿たちのための

 

本なのである。

 

 

 

 

 

 アメリカのヒトコマ漫画の大きな特徴の

 

1つは、キャプションが言葉となって

 

いる点である。我が国のは、題名的なのが多い。

 

そして、もう1つの特色は、時事風俗に

 

無縁な点である。

 

 

 

 

 いずれもわが国と逆で、

 

面白い現象といえよう。どちらかとは、

 

もちろん断定はできないが。アメリカ型の

 

ほうが分類しやすいことはたしかである。

 

だからこそ、私が試みてみる気になったのである...。

 

          (星新一)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【ぬれ手でアワ...】

 

 

 人類の理想は、何であろう? となると、

 

これは大問題で1冊や2冊の本で論じ

 

きれるものではない。また、論じてみたところで、

 

何の結論も出てこないに決まっている。

 

 

 

しかし、人間個人の理想となると、

 

すべて共通で「ぬれ手でアワといった調子で

 

大金をつかみたい」の一語につきる、

 

この欲望が心の奥にあれば、あなたは人間

 

であり、しかも、正気であるとの証明とも

 

なるわけであろう...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 このぬれ手でアワ本能があるからこそ、

 

人類社会が変化ある面白いものになって

 

いる。この本能の発露の最も明快な形が犯罪だ。

 

 

 

 

 他人の財産を勝手に奪ってくる

 

のだから、こんなに便利な方法はない。

 

これを公然と許したら、

 

さぞ、多くの人が喜ぶだろうが、

 

そうなると、推理小説が成り立たなくなるから、

 

あくまで法律で取り締まら

 

なければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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山本耕史、“よかったと思う選択”は「いろいろありますけど ...

 

 

 第2の形が「ギャンブル」である。

 

ある国では公認であり、わが国でも、ある種のものは

 

公認である。しかし、他人の成功の

 

お手伝いをする結果になりかねない。

 

いったい、合法的で、損するおそれが少なく、

 

しかも、一挙に大金を手にする

 

方法は、ないものだろうか...?

 

 

 

 

 

 そこで、話題が、「特許出願」となる。

 

つまり発明である。ビアスの言葉によると、

 

発明家とは、「歯車とテコとゼンマイとを

 

組み合わせ、それでできたものを文明

 

なりと信ずるやから」のことだそうだが、

 

現代では、発明家のみならず、誰も彼も、文明を

 

そう認識している。だからこそ、

 

当たれば大もうけとなるのである。

 

 

 

 

 

 この分野での伝統的存在が鉄条網。

 

怠け者の羊番が、居眠りしながら、そのつとめを

 

果たすために、有刺鉄線の原理を思いついた。

 

たまたま第1次大戦による大需要が発生し、

 

何人もの会計士が何年かかっても

 

計算しきれない財産家となったそうである。

 

 

 

 

 

 貧乏画家が、鉛筆の尻に消しゴムを

 

つける考案をし、

 

その権利を55万ドルで

 

売ったという話もある。さらに、

 

チューインガム、ビールの王冠、

 

ミシン、安全カミソリなど、

 

あげたらきりがない。まったく、

 

ビアス先生がなんと けなそうと、苦心

 

して小説などを書いているやつの気が

 

知れないというものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 戦前の「子供の科学」という雑誌には

 

【私の発明】という投稿欄が有り、各種の

 

思いつきを募集していた。掲載作には

 

5円の賞金を出していた。少年時代のワタシは、

 

なんとかこれを物にし、人を喜ばせてやろうと

 

密かに心掛けたものだった。しかし、

 

ついに何にも思い浮かばなかった。

 

きっと、頭が悪かったからであろう。

 

 

 

 

 

 といって、その5円で父に酒を買おうと

 

いった孝子美談ではない。第一、父は禁酒

 

主義者であった。私の父は信条の文章を

 

作るのが好きで、むやみと作ったが、その

 

1つに「改良発明は永遠無窮なるを知り、

 

 

 

たえずそれにむかって企画を怠るなかれ」

 

というのがあった。じつに名文句ではないか。

 

 

 

そして、それが子どもへの教育方針で

 

あったのである、私をエジソンのごとき

 

人物に仕上げたかったにちがいない。偉大なる

 

計画と言うべきだ。成功したら、

 

野球選手や歌手などとは比べ物にならない

 

金の卵である。

 

 

 

 

 

 しかし、子どもにとってはいい迷惑。

 

スローガンを押し付けられただけでは、

 

どうしようもない、そのお金猛者の圧力で、

 

コンプレックスを感じるばかりだった。存命中に

 

一度もこの期待に答えられなかったことだけが、

 

父に対する私の心のこりである。

 

 

 

 

 

しかし、父の●後、2年ほどして、

 

すなわち昭和28年ごろのことだが、突然この

 

教育が私の意識の表に蘇ってきた。

 

早くいえば、発明熱に取り憑かれたのである。

 

 

 

 

 

 何ごとでもそうだろうが、熱中し

 

はじめのころというものは、すばらしい着想が

 

雲のごとくにわいてくる。そのなかでの

 

最高傑作は、サンダルやスリッパのたぐいの

 

改良である。どちら側からも足を

 

突っ込める形式にしたらどうだろう? というわけだ。

 

ぬいだままにしておいても、次に使う時に

 

反対側からそのままはける。手でそろえる

 

ことも、からだを回転させる必要もない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイナンバーや生体認証 予言した作品いくつも 星新一の慧眼 最 ...

 

 

【あとがき...】

 

 「進化した猿たち」は、昭和47年7月号の

 

「エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン」

 

から連載を始めた。当時の

 

編集長・常盤新平氏の「なんでも好きなことを」

 

の言葉に甘え、アメリカ・ヒトコマ漫画の

 

分野別の紹介、および私の勝手な意見を

 

書きつづけたのである。最近は、そんなことを

 

言ってくれる編集者もいなくなったし、

 

あっても、もう私には新企画のアイデアもない。

 

人生における微妙なタイミングである。

 

 

 

その翌年の1月、誌名が「ハヤカワ・

 

ミステリ・マガジン」と変更されたが、連載は

 

つづき、42年の5月号で一段落。本にまとめた。

 

 

 

 

 

ご好評にこたえてといえるかどうかは

 

わからないが、私は、まだやる気が充分だった

 

ので、43年の12月号から「新・

 

進化した猿たち」と題し、連載を再開した。

 

当時の編集長は太田博氏。そして、

 

終わったのが、45年の7月号である。

 

これもまた、本にまとめた。

 

 

 

 

 

 考えてみると、休憩期間も含めて、

 

5年のあいだ漫画の分類に取り組んでいたこと

 

になる。もっとも、私が漫画の収集を

 

はじめたのは、

 

それよりずっと以前からで、

 

それまで合計したら、われながら、

 

よく飽きもせずやったものだと思う。

 

 

 

もっと続けばいいのかもしれないが、

 

やればきりがない。現在のところは、

 

いささか くいたびれたという心境である。

 

 

 

本業のほうの小説をおろそかにできない。

 

だから、本書は、私の働き盛りのころの

 

思い出の産物といっていい。

 

 

 

 

 

 そもそも私が外国、主としてアメリカの

 

ヒトコマ漫画の収集をはじめたのは、本書の

 

中で触れたように、孤島漫画が

 

きっかけである。それを続けると、自然に

 

他の分野も集まってくる。捨てることもあるまいと

 

保存していると、驚くべき量となり、

 

ついには分類を試みるに至った。

 

 

 

 

 

 それらの中には、精神分析医とか、

 

マリッジカウンセラーとか、我が国の人に

 

なじみのうすいものも多い。そのおもしろさを

 

独占してはという気持ちが、これを書かせた。

 

 

 

 

 

一方に面白いものがあり、一方にそれを

 

知らない人がいる。それを仲介する仕事と

 

いうのは、やっていて楽しい。本書に私が

 

愛着を感じ、なつかしさを覚えるのは、

 

そのせいだろう...。

 

 

 

 

 

 言うまでもないことだが、私たち

 

人間と他の生物との差異は、私たちが笑いと想像力

 

を持つことにある、そして、その笑いと想像力の

 

関係だが、かつて私は、想像力が

 

あるから笑うのかと思っていた。しかし、

 

最近に至って、笑いが先で想像力は、その

 

あとから出てくるもののように思えてきた。

 

 

 

 

 

 人は、笑ってしかるのちに考えるのである。

 

日本語の「おかしい」は、「笑いたくなる」

 

のほかに、「調子がおかしい」では

 

「変だ」の意味、「おかしなそぶり」では、

 

「怪しげな」という意味を持つ。要するに、

 

普通ならざることへの直感能力が笑いである。

 

論理の飛躍になるかもしれないが、笑いとは、

 

普通とは何かを知る経路でもある。

 

 

 

 

 

 本書は、アメリカ漫画の収集であり、

 

したがって、アメリカ人の考えている普通とは

 

何かを知る一助になるのではなかろうか。

 

 

 

我が国の漫画とくらべて、その傾向の

 

違いにおぼろげながら気づく。しかし、

 

だからどうだと、ここで論ずるつもりはないし、

 

場違いでもある。第一、そうまじめに

 

なっては趣味とは言えない、お読みいただき、

 

面白かったと感じてくださった部分があれば、

 

それだけで著者は満足する...。

 

         (星新一)

 

 

 

 

備考:この内容は、

令和3-12-30

発行:新潮社

著者:星新一

「進化した猿たち」

より紹介しました。

 

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【おまけ...】

 

6月24日は、UFO記念日ということで...。

 

 

 

 

 

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「NHKシネマ E.T.」UFO

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NHK - コズミック フロント☆NEXT「U.F.O.の真実 ... ハビタブルゾーン | 天文学辞典

 

「NHK・コズミック・フロント・ハビタブルゾーン」UFO

 

アーティファクト 射手座 21番星 416光年先 

 

地球はできてから、40億年とか言われていますが、

 

こちらの星は、80億年ということで、

 

人類が栄えているかもしれません。

 

 

さあ、あなたも、いますぐ、

 

行ってみましょう! ウインク 音譜 ロケット 

 

 

 

きゃは!

 

できるか! 指差し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界まる見え!テレビ特捜部

 

日本テレビ「世界まる見え特捜部・UFO」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Youは何しに日本へ?」に出演中のグレゴリー・サリバン氏 ...

 

テレ東「YOUは何しに日本へ? UFO」

 

実際、UFO見たことあるんですか?

 

見たことあります。

 

何度も!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「J-pop ピンクレディ・UFO」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公式】めずらしい植物が花をつけました!|東京ディズニー ...    幻の花」半世紀経て初めて開花 愛川町で黄色い花鮮やか ...

 

「ゴゴスマ」

 

数十年に一度と言われている

 

「リュウゼツラン」が、

 

横浜と、TDLと、八丈島で、

 

そろそろ咲きそうだとか、まだだとか...? やしの木

 

 

 

 

きゃは!

 

どっちなの? 指差し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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時代劇なのにビックリするほど鮮明に現代の文明である新幹線と車 ...

 

 

「時代劇でUFOを検索したところ、

 

さすがにUFOはなかったのですが、

 

水戸黄門で、新幹線がありました」


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

謎の円盤UFO HD完全版

 

読者の皆さん、

 

お待たせをいたしました。

 

UFOドラマといえば、

 

これですよね? てへぺろ ビックリマーク

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おや?

 

こっちだったかな? デレデレ !?