読めば心が熱くなる言葉「10年間、辛抱できますか?」... | Q太郎のブログ

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訃報】演出家の浅利慶太さん 享年85 劇団四季創設者 | SPICE ...

 

「10年間、辛抱できますか?」...

 

(浅利慶太 劇団四季芸術総監督)

 

 

 

 

 要は、自分の生き様ですよ。自分の生き様を

 

正せば、その人の話を聞いて育ってくれる

 

んですね。それを、「こうやって育てよう」と、

 

技術論ばかりに終始する。

 

 

 

 

 

 植物だってほとんど

 

自生で、ちょっと整えるだけでしょう。学校も

 

家庭も社会全体が、あまりにも、技術的に

 

捉われすぎると思います。

 

 

 

 

 

 僕は、防空壕の中で縮こまりながら生きてきた

 

世代です。終戦の年は中学1年生で、戦後の

 

大混乱期です。育てられたという意識は

 

ないし、時代の激動に対応して自分が必●に

 

なって生きて、育ってきたという感じですね。

 

だから四季での僕の指導は、まさに体当たりですよ。

 

思ったこともズバズバ言うし、ただ、

 

基本だけは、みっちり教育する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

劇団四季キャッツ名古屋公演 - チケット

 

 

 ヤンキーズの松井秀喜君でも見ていると、

 

基本通りになっていますよ。アメリカに

 

行ってバッティングの基本をもう一度、自分の

 

体に叩き込んでいるのでしょうね? 

 

 

 

 あのくらいの

 

プロフェッショナルでも一番必要なのは、

 

やはり基本なんです。演劇でも、それが

 

できていない子は伸びない。ただ、好きなだけと

 

いう子は、稽古が辛くなると、すぐに辞めてしまいます。

 

伸びるのは、逆に根性を持って自分の

 

夢を実現しようとするタイプでしょう。

 

 

 

 

 

 僕は、オーディションの時に、「10年間、辛抱

 

できますか?」と質問します。

 

 

 

 誰もが「できる」

 

と応える。でも、実際は、1年以内に多くの子が

 

ヤメていってしまいます。俳優とは人それぞれで

 

伸びるテンポが違うので、自分だけの

 

時計を持たないといけないんです。

 

 

 

 

 ところが、

 

「私はなぜ、あの人のようになれないのだろう?」

 

と、ついつい他人の時計を覗いて、自分を

 

見失ってしまうんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ストーリー Story|『アラジン』作品紹介|劇団四季

 

 

 逆に、不器用でも、10年から15年やって

 

いると、自然にテクニックが身について上手く

 

なって行くものです。

 

 

 

 

 

 2枚目でもなくて声も

 

いまひとつで、身体能力も高くなくて、あるのは、

 

根性だけという子でも、10年、地道にやると、

 

結構いい、バイプレーヤーになります。しかも、器用でない分、

 

苦労し、人格的に深みが出てくる。

 

 

 

 

 ですから、訓練に耐える力も。じっと持つ

 

ことができる力も、芝居を通し続ける資質も

 

すべて才能なんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミュージカル『アナと雪の女王』作品紹介 | 劇団四季【公式サイト】

 

 

 先日も、新人団員たちを前に話をしたのですが、

 

「君たちは、いままでは公平に扱われる

 

社会で育ってきた。だが、これからは違う。

 

四季の敷居をまたいだ途端に 不公平な社会に

 

入るんだよ」と。

 

 

 

 

 

 僕はなんでも育ててやるという

 

戦後教育の公平感は間違いだと思うし、

 

それは恐るべきことですよ。社会環境が豊か

 

すぎるのも、いいことばかりではない。優しい

 

環境を与えてやれば人が育つというのは、誤解

 

ではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 「好きなだけの子は伸びない」

 

という話とは、いささか矛盾する

 

ようですが、

 

「好きこそものの上手なれ」という

 

言葉もあるくらいで、やはり、情熱でしょうね?

 

 

 

 

 

 情熱を持った人間が、何かを

 

創り出していく。あるいは、狂熱といっても、

 

いいかもしれない。不可能と思われることでも、

 

それに執着する情熱ですね...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

備考:この内容は、

令和4-3-25

発行:致知出版社

「1日1話、読めば心が熱くなる

365人の生き方の教科書」

より紹介しました。