にゃーちゃんへ
ご両親に入籍報告したときに、ユキナの
お父さん、お母さんからこんな風に言われてん。
「唯一、航海してることは、
娘のしつけを十分にできなかったこと」だった。
でも、俺はそれに対して、
(ほんま失礼な言い方やと思うねんけど)、
ご両親の育て方は、なにも間違って
なかったと思うねん。
それぐらい俺レにはもったいないくらいのコや
と思うし、ダンナバカかもしれへんけど、
ユキナはほんま欠点がないくらい、
最高の嫁さんやと思ってる。
ユキナの、イヤなとこはイヤといえるとこや。
やりたいことを決めたら貫くとこは、
人としてもカッコえぇなぁと尊敬してるし、
俺が家についたら「おかえり~」って
思いっきり飛び込んできて30秒くらい、
手足を使ってサルみたいに(笑)、
抱きついてきたりするところは
ほんまにかわいいと思ってる。
俺が出張なんかで家にいないとき、1人で、
寝られない。そんな寂しがり屋なところもある。
ほんとにかわいい(笑)。
昔、ほんまにヤンキーやったん?って思うよ(笑)。
俺がこんなことで喜ぶとか、
どんなことで緊張するとか、
好きな食べ物とかも何もかも、
一番よくわかってくれてるのは ほんまうれしいし、
そんなユキナをダンナとしてもすごいなと
思てるねん。
ユキナと結婚してから実感するようになったことが
2つあんねんけど。
まずひとつは、1人やないってこと。
お互い仕事に出かけるとき、
いつも言うようにしてる。
”あとでね”って合言葉は、
なんかほんま、あとで会えるって思うから。
さみしないように思えんねん。
(40のじゃがいも顔のおっさんがこんなん言うてて
めっちゃ恥ずかしいねんけど!)
ユキナは、いつか俺が●ぬ最期のときも
「手握って”あとでな”って言うね」って
言ってたやん。
俺もほんま、それこそ●ぬ瞬間まで、
一緒に言い続けていきたい言葉やと思う。
でもその前に、
いつか2人の子どもが生まれたら、
そのコらにまずは
”あとでね”を教えていこうや...。
備考:この内容は、
2011-5-31
発行:講談社
著者:藤本敏史
「ゆきな婚。」
より紹介しました。