【ブロードウェイの舞台にも立ちました...】
2007年の夏には、テレビの仕事で
ニューヨークへ行ってまいりました。
奥さま、行かれたことはありますか?
ニューヨーク。えっ? 每日
行っている? 入浴? 奥さま、こう見えて、
私も、そんなにヒマじゃないんです。
冗談は、その顔だけにしてください。
わたくし、実は、ニューヨークへ
行くのは初めてでした。55歳を
過ぎての初体験。ゴーゴー行くぞ! と思いつつ、
もうドキドキでした。
それが、行ってみたら、もっとドキドキ。
日本語が通じない、道が
わからない。誰も私のことを知らない。
当たり前ですが...。
私の信条は、「郷に入れば郷に従え。」
ということで、特別に金髪の
カツラを用意していきました。
誰ですか!?
ロバート・レッドフォードに
似ていそうって?
よく、言われましたが...。
ご主人、それにしても、
ニューヨークと
いうところは、スゴいいところです。
もう目が回るんじゃないか?
と思えるほどでした。
道行く人は、とにかくカラフル。
赤、青、緑、ピンクに群青色に、
ドドメ色。
運動会か、お祭りか?
遊園地か、動物園か?
といった感じでした...。
道行くタクシーは黄色でド派手。
みんな同じ方向へ走っていて、
「そんなに急いで、どこへ行く?」と、
思わず叫んだほどでした。
そんなタクシーに、私も、
乗ってみました。
「エ~、ハウアーユー?
マンハッタン、OK?」
「ワッツ? ワンタンメン?」
「ノーノーノー!
マァンハッタァ~ン!」
「マンハッタン? オ~、OK!
ジャパニーズ? ホワッツ ユア ネーム?」
「マイナマーエ? オー、
キミマロ・アヤノコージ」
「ワッツ? カミナシ・ハゲノモージ?」
「ノーノーノー! キミマロ~!」
「オ~、マロォ! マロォ!
ユーアー マロォ~!」
こんな調子で、コミュニケーションも、
バッチリでした!
自由の女神さまにも対面して
まいりました。肌つやがよくて、きれいな
お顔をしていました。さっそく拝んでみました。
自由の拝み...。
相変わらず、くだらないことを
言っております。でも、わたしが
ニューヨークに行ったのには、本当は、
深いわけがあったのです。
それは、
なんと、あのブロードウェイで、
ショーをすることだったのです。
東京・中野のブロードウェイには、
何度か行っておりますが、本場・
ニューヨークのブロードウェイは 初めてです。
こんな顔をした私も、芸人の
端くれ、憧れの舞台です。
ハワイの舞台と同じように、夢の舞台です。
ニューヨーク在住の日本人・百数十人と、
ニューヨーク在住のアメリカ人
3人ぐらいが、集まってくださいました。
「レディース・アンド・ジェントルメン。
サンキュー・フォー・カミング・
プリーズ・エンジョイ・キミマロ・ショータイム。」
知っている英語は、
全部使いました。
昨日、タクシーに乗りました。
ものすごく揺れて、ビックリしました。
カタコト、カタコト。
まるで私の英語とおんなじです。
片言、片言...。
道路が思ったより、デコボコしていました。
なんで、あんなにデコボコ
なんだろう? ガイドさんに教えていただきました。
「修理するために、何度も
掘り返しているんですよ」
それで、わかりました。日本の「ドーロ」を、
アメリカでは、「ロード」という
理由が...。ひっくり返してるからです!
こんな話から、はじめました。
ありがたいことに、アンコールまで
頂戴しました。
予想通りの反響でしたが...。
ところ、変われど、笑顔はおんなじ、
テロとの戦いをするよりも、笑ってハゲまし
合うほうが、世界は平和になのでは
ないか? と思った旅でありました...。
備考:この内容は、
2010-3-17
発行:PHP研究所
著者:綾小路きみまろ
「1つ覚えて3つ忘れる中高年」
より紹介しました。