ライディング経験を深めると、ライダーはそれぞれに、自分と
モーターサイクルの関わりを考えるようになります。
楽しむための趣味として、
いつまでも乗り続けるために必要なことを考え始めます。
そうしたライダーたちが、安全性や環境との調和が社会から求められて
いることを知り、
自らも、その重要性を感じ始めた時、
友とするモーターサイクルが、それに応えるマシンでありたい。
BMWは、そう考え続けてきました。
例えば、安全性を重視したハンドリングであることも、
2人乗りをした時り、大きな荷物を積んでも変化しない操縦安定性で
あることもすべてそうした考え方にもとづいているのです。
世界で、初めて市販マシンにABSを採用したのが1987年。
世の中が限界性能やスポーツ性を追いかけていた頃、
BMWは、より安全性を求め、実現が難しいとされていた
モーターサイクル用電子制御ABSを完成させたのです。
そしてその後、日本で速さのみを追う
マシンづくりに反省の機運が出てきた頃、BMWは、
次のステップに着手しました。
それが、1991年に、世界で初めて採用された
モーターサイクル用キャタビライザーです。
環境保護の社会的要求が、それほど
強くない頃に開発に着手し、
モーターサイクルに対する排ガス規制が
ないに等しいときにもすでに、
開発を終え、市販マシンへの実用化をする。
ここに、モーターサイクルの未来を真剣に考えるBMWの
思想が明快に象徴されています。
楽しむためにはしなければならない
ことがあるとは誰でも考えるかもしれません。
環境保護を唱える声は
いま世の中を埋め尽くしています。
安全を求める切実な声も
飛び交っています。
しかし、モーターサイクルの分野で、
一体誰が行動している
のでしょうか...?
心あるライダーの声に、
誰が耳を傾けているのでしょうか?
楽しむために、心豊かなライダーのために、
新しいマシン「K1100LT」を提示したいと思います...。
備考:この内容は、
BMW Japan Corp.
平成4-4-14
発行:八重洲出版
「MOTOR CYCLIST」
より紹介しました。