【本人も無事では済まない...】
ウルトラマン自身も大変である。
毎秒350tの水を、マッハ10で噴射すると、
12万tの反動がかかる。自分の体重の
3.5倍だ。彼は、これを両腕で、
支えなければならない。
人間の世界では、ベンチプレスで
体重の3倍を挙げられれば、
オリンピック級の怪力だ。
チンパンジーなら...、
あっ、間違えました。
一般人なら、人間1人を背中に
乗せて腕立て伏せができると、かなりの
腕力だと言われる...。
背中に大人2人と、
子供1人を乗っけて、腕立て伏せが
できる人間は、まずいない。ウルトラマンには、
それができると、いうことだろうか...?
さらに、それだけの腕力があった
としても、体全体に返ってくる反動は
どうしようもない。ウルトラ水流は、両腕を
胸の前に構えて放つが、この姿勢だと、
発射した瞬間、
ウルトラマンは、反動で確実に
後ろに倒れ、時速300kmで後頭部を強打する。
そのまま、頭と足を交互に地面に
ぶつけながら、放水地獄車となって、
はるか彼方に消し飛んで行くだろう...。
備考:この内容は、
2018-11-30
発行:KADOKAWA
著者:柳田理科雄
「空想科学読本 1」
より紹介しました。