第43回 ジャパンC...海外馬&地方馬が参戦ほか
「コンティニュアス」
北海道生まれハーツクライ産駒
【セントレジャーV】
今年の外国馬の挑戦は、
2頭になった。
まず、注目したいのが、
英セントレジャーを制した
「コンティニュアス」(牡3)だ。
北海道新冠町パカパカファーム
生産のハーツクライ産駒で、
アイルランドの名門A・アブライエン
厩舎所属ということでも
話題を集めている。
前走の凱旋門賞5着後、
当初は、英チャンピオンS
(G1、芝1990m)を、
予定していたが発熱のため
回避。父の生まれ故郷でのビッグ・
レースへ、矛先を向けてきた。
ハーツクライ産駒とはいえ、
やはりポイントは、馬場への対応だ。
高速決着となった仏ダービーは
8着に敗れている。ただ、
母系からは、シンコウキング、
スズカフェニックスなど、日本の
G1を制した馬が、出ていることは
光明だろう。
【通算19選(13 2 3 1)】
もう、1頭の「イレジン」
(馬煽6、J・ゴーヴァン)は、
マイルから
2000mの欧州芝G1に
3勝しているマンデュエロ産駒。
イレジン自身は、芝2000m
以上で、全13勝を挙げており、
そのうちG12勝。
母系は、
日本で”バラ一族”として
知られるロゼカラー、ロサードなどを
輩出しており、日本の馬場にも
対応可能な血統といえる。
通算19戦して18戦で3着以内、
残り1戦も、4着という安定感は、
魅力...。
フランスのNO.1
女性ジョッキー、マリー・ヴェロン騎手(4)が、
デビュー2戦目からコンビを組んでおり、
今回も騎乗予定。
女性騎手の
ジャパンC騎乗は、90年ジュエリー・
クローン騎手(ファントム
ブリーズで14着)以来33ぶり
となる...。
サブちゃん、「神様からの贈り物」
【独占インタビュー】
キタサンブラックは、16年ジャパンCで、
1番人気に応えて逃げ切りました。
オーナーとして、
あの時の気持ちは...?
北島三郎オーナー>
海外馬を含め、
日本ウマの強敵たちとも競う国際的レースに、
まさか、自分のウマが、出走する日が
来るとは、思ってもみなかったので、あの日...
スタートしてから1度も先頭を譲ることなく
ゴールを駆け抜けたときには、
震えるほど感動した
ことを覚えています...
...今になって、「キタサンブラック」の
すごさ、素晴らしさは?
北島> キタサンブラックは、王道と
言われるクラシック路線を、1回も休む
ことなく出走して良い成績を残して
くれました。
なによりスゴイのは、脚が痛いとか、
けがをしたとかで、獣医さんの世話に
なったことがない。まさに、「無事是名馬」
でありました。
もちろん、関係者の皆さんの
たゆまぬ努力にも感謝をしていますが...
彼は、競馬の神様に守ってもらっていると
感じましてね...。
...現役時代のライバルの1頭、
「サトノダイヤモンド」の印象は?
北島> サトノダイヤモンドは、血統的には、
こちらが、かなわないくらい良血で、
優秀な素晴らしいウマ。
よくライバルとか
言われますが、同じ時期にターフで、
競い合い、いまは、お互いに種牡馬
として、がんばっている。
「ウマ娘」の中でも親友ですし
(笑い)...。
「ライバルというより
仲間という感じかもしれません。
...引退後「ウマ娘」のキャラクター
としても人気の存在になっています。
北島> 「ウマ娘」は、孫に
教えてもらいました(笑い)。
雄大な馬格で、脚が長く
背も高い。
顔もハンサムで、映画スターみたいだと
思っていた「キタサンブラック」が、
ゲームやアニメの世界では、かわいらしい
女の子になって...
そんな新しいカタチで多くの
皆さんに愛されていることは、不思議な
感覚ですが、すごくうれしいですね。
それに、「ウマ娘」を、見ていると、当時のレースを
思い出して、胸が熱くなるなるんですよ。
ゲームやアニメが好きな皆さんはもちろん、
競馬ファンも楽しめると思います。
...産駒として「イノイノックス」が
強さを見せています。
種牡馬「キタサンブラック」の
活躍ぶりについては、
どんな気持ちですか?
北島> 現役時のインタビューでは、
キタサンブラックは、
「神様からの贈り物」と
話していたのですが、
それは、初めてG1の勲章を
与えてくれたことや、レースの
度に観客の皆さんや家族と一緒に感動を
分かち合う経験を
させてもらえたから。
その後は、種牡馬として
世界NO.1ホースの「イクイノックス」を
はじめとする優秀な子を送り出した立派な
父親となってくれた。今後のジャパンカップでも、
ぜひとも父子制覇を成し遂げて
もらいたいなぁ...。
現役時も、そして種牡馬
となってからも、すごい馬なのに、「ウマ娘」
でも、大勢の若い皆さんに愛されている
なんて夢のようですよ。
そんなウマは他にいないでしょう。
まさに「神様からの贈り物」
としか思えません。
これからも、産駒の活動や
「ウマ娘」を通じて多くの皆さんに
感動を届けられるように、新たなる
「キタサンブラック」物語が紡がれて
いくことを願っています...。
備考:この内容は、
「日刊スポーツ」
より紹介しました。