以前、国会でも話題になった年金問題ですが、
なかなかクリアにならない
ようです。元参議院議員のAントニオ猪木さんは、
ずいぶん前から、この
「年金問題」について、リング上で叫んでおりました。
「年金ですか~!」
「ご唱和ください!
年金があれば、何でも出来る!」
エッ?
「きみまろ『年金』で『元気』は、ちょっと強引過ぎないか?」
失礼しました!
私のモットーは、
「強引グ・マイウェイ」なのです。
ですから、読者の皆さまの合意もなく、
強引にテーマを決めさせていただき
たいと思います。
最初のテーマは、
「出して! モ■出しに!」
じゃなかった。
題して、「夫婦力」で、ございます。
「~力」...かつて、赤瀬川原平さんの
著書『老人力』のヒットで、様々な
言葉に「力」が、付けられるように
なりました。
「長州力や、小力も?」ですって?
それは、リングネームと芸名で、
全然、違います。
「貴闘力は?」
だからァ、それは四股名!
ちなみに、『老人力』とは、物忘れ、
操り言、ため息等、従来忌避されて
きた現象に潜むとされる未知の力だそうです。
「忌避」なんて言葉、わかります?
私なんか「どういう意味だよ、キヒ~!」
思わず叫んでしまい
そうです。
その昔、渡辺淳一さんの『鈍感力』も
ヒットしました。心身の管理から
人間関係や仕事に至るまで、敏感すぎる
人は、よい結果が訪れない。恋愛に
おいても、鈍感で、めげない男が、最後まに
思いを遂げると説いています。
「鈍感がいいなんて、どんなんかんなァ?」
と疑問を感じる皆様もいると思いますが、
ベストセラーで「ドンカ~ン!」
と、売れたからこそ、多くの読者の共感を
得たのだと思います。
私、「きみまろ」も、「夫婦力」で、
「フフッ!」と、皆様を笑わせ、幸せな気分に
させてみたいと思います...。
皆様、「美人は3日で飽きるが、
ブスは、3日で慣れる」という言葉を
ご存知だと思います。
「慣れ」、これこそ
「夫婦力」の基礎なのです。
ダイエットのため、エアロビクス教室
に通う奥様。
「自宅でも、暇を見て、やった方がいいんだって」...。
レオタードになって、体を
動かすたびに、ユッサユッサと揺れる
三段腹。
「お父さん、見て見て!
色っぽいでしょ?」
奥様の声に振り返り、ついつい、
その姿を見てしまって、軽いめまいに
襲われるお父さん...。
体を動かし、汗びっしょりで
寝っ転がった奥様の姿を見て、浮かぶ句は、
青森に行かずとも、見られるネブタ(寝ブタ)かな...」
でも、心では思っても、平然とした
態度を保てます。そんな姿を見慣れて
いるからなのです。
もうひとつ、例を紹介しましょう。
寝っ転がってせんべいポリポリ、
テレビのセレブ紹介番組を見る奥様。
「あなた、がんばって稼いでね。
私もセレブの仲間入りをしたいわ」って、
お前の場合は、セレブじゃなくて
「セデブ」だろう...。
「いいなぁ、舞踏会デビュー」って、
ブタ会デブー?
でも、思うだけで、言葉には出しません。
言えば、相手も反発してくる。
だから、心の中で消化してしまう。これも、
「気持ちがこなれる」という慣れなの
です...。
「慣れ」...
「なれそめ」から
「なれあい」になり、そして、「はなれ
(離れ)られない間柄」になる。これこそ、
夫婦であり、夫婦力なのです。
皆様、『武士の一分』という映画が、
ありました。覚えていらっしゃいますよね?
私の知り合いの女の子なんかは、
映画のタイトルを見て、
「わかる!だって、私のカレも、早いもん」と、
大きくうなずいていました。
(途中省略...)
どうやら、『武士の一分』を
「タケシのいっぷん」と読み...
勘違いしたようです。
まったく、違います!
K村拓也さん演じる盲目の剣士が、
妻の不貞を知り、武士としても一分
(面目)を貫くという物語です。
原作は、藤沢周平さんの短編小説
「盲目剣 こだま返し」。
主人公の三村新之丞は、
藩主の毒見役ですが、毒見の際、
食べた貝の毒のため失明。しかも、
妻・加世と、藩の重役の不貞まで知って
しまうという不幸が重なります。
ところが、加世は重役に「○を許したら
30石の家禄を従来どおり与える
から」と騙され、○を任せたのでした。
「そうかよ(加世)」とは、とても納得
できない新之丞は、「武士の一分」を
賭けて、重役との果し合いに挑み、
盲目の身ながら、見事、本懐を遂げます。
詳しいストーリーは、原作を読んで
いただくとして、この物語には
「夫婦力」の、美しい姿があります。
城勤めのできなくなった夫の、収入の
道を閉ざさぬために、と自分の○○を、
犠牲にする妻。その妻の無念をはらし、
自分の一分を貫くため、見えぬ目で、
果し合いをする夫...。
「夫のために体を○すなんてオットット」と、
躊躇する気持ちとか、
「妻のためになんて、つまらん」
という消極的な
気持ちは、まったくありません。
特に、加世の側にあるのは、信玄...
じゃ、なかった、謙信(献身)です、
この、日本人女性の美徳って、いつの時代も
同じだとは、思いませんか?
「確かにそうだし、感謝の気持ちも
持つべきだと思う。でも、きみまろ、
今の女房じゃ、素直になれないんだよ」。
わかります。昔の奥様は、白魚の
ような手に、細い腕、綺麗なうなじをして
おりました。
あれから40年...!
首筋は、土石流が
流れるようになり、二の腕は、プルプル、
ヒラヒラと、振り袖状態。
○っぱいも変わりました。ただ、
ブラブラしているだけで、あれは、
○っぱいじゃなくて、失敗です。
おまけに、お腹は、季節外れの鏡餅。
締め付けた下着で、こぼれるお尻の肉、
化粧よりも、化粧まわしが、似合います。
姿、形だけでは、ありません。
昔は、「あなた、あとで、○してほしいから、
あまり酔っ払わないでね」と。
頬をちょっぴり染め、お酌をしてくれた
ものです。
あれから、40年!
「私、先に寝るからね。ビール?
冷蔵庫に入っているから、勝手に飲んでよ。
つまみ? 私の昔の写真を見て!
これが、本当の妻見」(つまみ)。
あ~、こんな女房なんか、つまみ出したい!
「きみまろ、ちょっと、一人で
興奮しすぎじゃないのか!?」
失礼しました! 私情を、かなり変えて
しまったようです、話を戻します、
「武士の一分』は映画でしたが、
テレビの時代劇も取り上げてみましょう...。
『必殺仕事人』。故・F田まことさん
演じる八丁堀同心、中村主水は職場では、
「昼あんどん」と、陰口をたたかれ、
家庭では、「あなた!」と声高に叫ぶ妻・
りつと「ムコ殿!」と底意地悪く叫ぶ
姑・せん に、はさまれ、身をすくめて
生活する毎日です...。
皆さま、これは、制作者の
意図なのでしょうか?
姑・せん と妻・りつの名を合わせると
「戦慄」となります、主水が、
恐れおののくのも当然です。
でも、こんな家庭で日々、耐える生活が
主水の仕事人としての、大きな力に
なります。職場では、その正体を誰にも
気づかれることなく、裏稼業を全う
できるのです。
「でも、きみまろ、それは、主水だけの
力になっていて、『夫婦力』とは違う
んじゃないのか?」
そんな疑問は、口にしないでください。
主水にたたっ斬られますから、
「お前さんの命は、もらったぜ!
主水(問答)無用!」と...。
備考:この内容は、
2011-4-10
発行:小学館
著者:綾小路きみまろ
「あの顔その顔この顔で謹んでお慶び申し上げます」
より紹介しました。