「シャープワープロ 書院」
「NECワープロ 文豪」
「東芝ワープロ ルポ」
書院、文豪、ルポ...。これらの製品名から
かつてのワープロを思い浮かべるのは、50代以上
の方か...? パソコン以前の過去の遺物。
そう思っていたら、
音楽評論家の片山杜秀さんが、今も
ルポを愛用していると知って驚いた。
先月の本誌「be」によると、かれこれ35年の付き合いで、
製造中止の前にあわてて、中古3台を追加で
買ったという。古い方だと、インターネット検索も
できないため「逆に書くことだけに集中
できる」そうだ...。
「話題のベストセラー スマホ脳」
深い論考も数々は、そうして生まれてきたのか。
感じ入りながら手に取ったのが、話題の新刊
『スマホ脳』である。
スウェーデンの精神科医
アンデシュ・ハンセンさんが、デジタル機器に
より集中力が奪われていることを、人類史に、
さかのぼって論じている。
「スマホで いいね」
20万年前に人類誕生以来、脳は集中を分散され、
現れるものに素早く反応できるように進化して
きた。近くにライオンがいないか、危険はないか?
そんな先祖伝来の習性が、スマホで増幅されて
いる。メールが着てないか? SNSに「いいね」が
ついていないか? と。
スマホで、最近、目立つニュースは、データ容量は大きく、
料金は低くという動きである、企業間の
競争が働くのはいいことだが、世間のスマホ漬けが
さらに進まないかと、少し心配になる。
「クレヨンしんちゃん めざまし」
『スマホ脳』では、仕様を減らす案も紹介しており、
「目覚まし時計と、腕時計を買おう」などが
ある。
「表示をモノクロに」は、当方も、実践しており、
おすすめだ。
あのきれいな色が、おいで、おいで
していたことが、よく分かる...。
「強烈なビンタで起こす目覚まし時計」
備考この内容は、
2021-2-21
発行:朝日新聞
「天声人語」
より紹介しました。