東井義雄「お母さんの力」... | Q太郎のブログ

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8月15日=終戦」なぜ定着?法的に別の候補日も 玉音放送の存在

 

 

 

 長崎に、○子爆弾が落ちました、当時、

 

10歳であった萩野美智子ちゃんの作文。

 

 

 

 

 

 雲もなく、からりと晴れたその日であった。

 

 

 

私たち姉妹は、家の2階で、ままごとをして

 

遊んでいた。

 

 

 

その時、ピカリと、稲妻が走った。

 

あっと言った時には、もう家の下敷きになって、

 

身動き1つ出来なかった。

 

 

 

(大きいお姉さんが、水兵さんを呼んできて、

 

美智子さんは、救出されました。しかし...)

 

 

 

 その時、また向こうのほうで、小さな子の

 

泣き声が漏れてきた。

 

 

 

 それは、2歳になる妹が、

 

家の下敷きになっているのであった。急いで、

 

行ってみると、妹は大きな梁に足を挟まれて、

 

泣き狂っている、

 

 

 

 4、5人の水兵さんが、

 

みんなで力を合わせて、それをのけようと

 

したが、梁は4本つづきの大きなもので、びくとも

 

しない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

艦これ】終戦の日と「長門」 各国の終戦記念日とその意味を考え ...

 

 

 

水平さんたちは、もうこれはダメだ

 

と、言い出した。よその人たちが、水兵さんたちの

 

加勢を頼みに来たので、水平さんたちは

 

向こうへ走って行ってしまった。

 

 

 

お母さんは、何をまごまごしているのだろう? 早く早く

 

帰ってきてください、妹の足が、ちぎれてしまうのに...。

 

 

 

 その時、向こうから、矢のように、走ってくる

 

人が目についた、頭の髪の毛が乱れている。

 

女の人だ、裸らしい。紫の体。大きな

 

声をかけて、私たちに呼びかけた、ああ、

 

それが、母さんでした。

 

 

 

「おかあちゃ~ん!」

 

 

 

私たちも、大声で呼んだ。

 

あちこちで、火の手が上がり始めた、火がすぐ近くで

 

燃え上がった。お母さんの顔が真っ青に

 

変わった、お母さんは、小さい妹を見下ろして

 

いる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は終戦記念日 | ポニョのブログ

 

 

 

妹の小さい目が、下から見上げている、

 

お母さんは、ずっと目を動かして、梁の重なり方を

 

見まわした、

 

 

 

 やがて、わずかな隙間に身を入れて、1箇所を

 

右肩にあて、下唇を、うんと噛みしめると、

 

うううーと、全身に力を込めた。

 

 

 

バリバリと音がして、梁が浮き上がった、妹の足が

 

はずれた。

 

大きい姉さんが、妹をすぐ引き出した。

 

 

 

お母さんも飛び上がってきた。そして、妹を、

 

胸にかたく抱きしめた。

 

 

 

 しばらくしてから、思い出したように、私たちは、

 

大声を上げて泣き始めた...。

 

 

 

 お母さんは、なすを、もいでいる時、爆弾に

 

やられたのだ。もんぺも焼き切れて、ちぎれ飛び、

 

ほとんど裸になっていた。

 

髪の毛は、パーマネントウエーブを

 

かけすぎたように赤く縮れていた。

 

 

 

 体中の皮は、大火傷で、じゅるじゅるに

 

なっていた、さっき梁を担いで持ち上げた

 

右肩のところだけ、皮が、ぺろりと剥がれて

 

 

肉が現れ、赤い血がしきりににじみ出ていた。

 

 

 

お母さんは、ぐったりとなっていた。お母さんは、

 

苦しはじめ、悶て悶て、その晩、○にました...。

 

 

 

 

 

 

 

 これは、特別な力持ちのお母さんだったの

 

でしょうか? 4人も、5人もの、水兵さんが、力を

 

合わせても、びくともしないものを動かす、

 

力持ちのお母さんだったのでしょうか?

 

 

 

皆さんのお母さんも、皆さんがこうなったら、

 

こうせずにはおれない。

 

しかも、この力が出てくださる

 

のが、お母さんと言う方なのです...。

 

 

 

 

 

備考:この内容は、

令和4-3-25

発行:致知出版社

著者:東井義雄(教育者)

「1日1話読めば心が熱くなる

365人の生き方の教科書」

より紹介しました。