多くの大学生にとってアルバイトは、お金を
稼ぐのが目的だということは、言うまでも
ない。もちろん、ただ、それだけではない。
先ほども指摘したように、人としての
自立心が鍛えられる。
「社会人」として、社会生活に
適応する際に、ベースとなる基盤ができる。
学生時代は、社会人になった時よりも、
つらかったと、振り返る大人も少なくない...。
このように、日本の大学生は、勉強も
アルバイトもしなければならないので、注意力が
散漫になり疲れ果てている。勉強にも集中
できず、マイナスの結果をもたらすこともある。
もし、学者になろうとか、若い時期に、優れた
研究成果を出そうと思うなら、最も望ましい道は、
読書・授業・論文に集中することだ...。
しかし、それは現実的ではない。
お金持ちの家の、子どもでもない限り、親は通学に
かかる費用すべてを負担しないし、子どもの、
自分でアルバイトしなければならない。
(実際、お金持ちの子どもでも、社会経験を積むために、
自主的にアルバイトしている人は多い)。
彼らは、学業とアルバイトを両立させる
ことで、自分を鍛え、生きる力や、コミュニケー
ション能力を向上させている。だから、日本の
大学生は、自らのライフスタイルに対して
もう少し自信を持っていいと、中国で過ごして
きた、ボクは思う...。
備考:この内容は、
2011-3-20
発行:(株)ディスカヴァー・
トゥエンティワン
著者:加藤嘉一
「中国人は本当にそんなに
日本人が嫌いなのか」
より紹介しました。