1号線 原付きスクーターで東海道を往けば駿河の国に茶の香り...その2 | Q太郎のブログ

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パクリもあるけど、多岐にわたって、いい情報もあるので、ぜひ読んでね♥
さかのぼっても読んでみてね♥♥

 

 

【心を解きほぐす茶の甘味】

 

 

 

 さて、旅は、いつでも、そんな気がするが、

 

目的地は唐突に現れる。全開で

 

宇都宮トンネルを出た当たりで、

 

「玉露の里」という小さな標識が、ふと

 

視界の片隅に入ったのだ。

 

 

 

 いいかげん寒さと、

 

全開走行の緊張感に閉口して

 

いた私が、祈るような気持ちで、1号線

 

バイパスを下りると、そこには、

 

別世界が、広がっていた...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 国道1号線弓道、いわゆる旧東海道

 

には、人々の暮らしの匂いがした。

 

小さな米屋で、荷下ろし中の老爺に、

 

「玉露の里」は? と、問えば、

 

どうやら私が、求めていた

 

喫茶を楽しませる施設

 

らしい...。

 

 

 

 

 まだ、夕方までには、大分、間があり、

 

朝比奈川の清流に沿って、茶畑の

 

広がる山間に、適度にカーブ

 

しながら続く道を、滑るように行く

 

ジョルノ・クレアの気持ちよさと

 

言ったらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まもなく着いた玉露の里の茶室

 

「瓢月亭」で、和装の

 

麗人たちが、供してくれた

 

朝比奈玉露の甘味と旨味は、

 

また格別だった...。

 

 

 

 

 それは、厳寒のもと200km余りを、

 

急ぎ足で走ってきて、疲れ果てた私の

 

体と心を、ゆっくりと解きほぐしてくれる

 

ようだった...。

 

 

 

 驚くほど燃費のよいアイドル

 

ストップ機構のお陰で、浮いた

 

燃料代が、最上級玉露茶の、土産に

 

化けたのは、言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日は、”玉露の里” から20分ばかり、

 

海側へ下りたJR焼津駅前の、天然

 

やいづ黒潮温泉(駅前健康センター)

 

の、51℃で自噴するナトリウム、

 

カルシウム泉に、ゆったりと浸かり、

 

1人旅を楽しみつつ、他人の間で

 

一夜を過ごした。もちろん、翌日の帰路

 

には、できうる旧道を目指した

 

のは、言うまでもない。

 

 

 

 以前には、時々、無性に旅へ

 

出たくなることがあった。何かと

 

せわしない日々の、喧噪から解き放たれて、

 

フラリと寄り道をしながら行く

 

旧道の旅はいい...。

 

 

 

 

 

 

 

ジョルノクレア女性 に対する画像結果

 

 

 

 知らない地で得た、ほんの、

 

ひとときの安らぎ、そんなこと

 

さえ忘れかけていた自分に気がついた、

 

原付1泊2日の旅だった...。

 


 

 

 

 

 

備考:この内容は、

平成12-3-15

発行:八重洲出版

「motor cyclist」

より紹介しました。