上手に叱らないと、イヌは反抗して、ますます問題行動をエスカレート
させる原因にもなります。それどころか、飼い主に攻撃することもあるでしょう...。
でも、人に噛み付くのは、しつけが、きちんとデキていないから、しつけるのは
飼い主の義務です。その義務を果たさなかったために、問題行動を起こして
しまうのです...。
たとえば、お漏らしをしたとか、無駄吠えをしたときに、体を強く叩くなどの
体罰を与えていませんか?
直接的な体罰は、飼い主に対する恐怖心を植え付けるだけで、しつけとしての、
効果はありません。
叩くとか、頭を床に押さえつけるといった叱り方をすると、飼い主の
ふとした行動も、怖がるようになります。飼い主を慕う以前に、これでは、
ペットとの信頼関係が、築けなくなってしまいます。叩かれた恐怖心が心の傷となり、
人間の手を見るとおびえ、噛み付くといった事故も起こる可能性があります。
中には、一度でも体罰を受けると、ずっと忘れないイヌもいるのです。
人間への不信感を持ってしまったら、恐怖心から、一時的に言うことをきいても、
人間が嫌いになって、指示されたことに従わないイヌになってしまいます。
また実際に叩かず、叩く真似をして脅かすのも、
同じく恐怖心を植え付ける
だけで、効果はありません。
暴力によるしつけは、
しつけとは言えないのです・・・。
備考:この内容は、
2011-7-27
発行:(株)PHP研究所
著者:わんこ友の会
「しぐさでわかる”イヌの気持ち”」
より紹介しました。
(わんこ友の会とは)
人と生活するより、イヌと暮らすほうが好きという人々。
食べぐせ、寝ぐせ、遊びぐせから、付き合いぐせなど
イヌたちの心のすみずみまで、日夜探求している。