客> 夏目漱石の
「僕ちゃん」お借りできます?
司書> 「坊っちゃん」でよろしいですね?
古典的名作が、ずいぶんかわいらしく
なりました。社会が、移り変わる明治の世を
背景に、教師として四国に赴任した
”坊っちゃん”が、巻き起こす騒動を描いた
青春小説です。
無鉄砲で、喧嘩っ早い坊っちゃんですが、
彼をかわいがって育てた下女の
清からは”僕ちゃん”に、見えていた
かも知れません・・・。
===================
客> 「下町のロボット」
って、ありますか?
司書> 「下町ロケット」なら
ございます。
こちらの聞き間違いかと思い、利用者に
聞き返してしまいました。
カウンターで、直接、お尋ねいただくと、そういうケース
が、たまにあるんです。
幸い、ドラマ化も
された人気作品なので、すぐにお探しの
ものを、見つけられました。良かったです。
そして、たしかに、佃製作所なら、
ロボットも
つくれるかも知れません・・・。
=====================
客> あの~、探しています。
「IQ84」
「1984」
「1Q89」?
司書> 「1Q84」が、正解です。
これはもう、間違いやむなしです。
刊行前にタイトルが
発表されたときには、
「ゼッタイに覚え違いが発生する・・・!」と、
全国の図書館員が、
ザワついたことでしょう。
少なくとも、当館では、
そうでした。
人気作家の
新刊が複雑なタイトルだった
場合に身構えるのは、
”図書館あるある!” なんです・・・。
=================
探しています
客> 恩田陸の
「なんとかの カーニバル」
ってタイトルだったと、
思うんだけど・・・?
こちらでしょうか?
司書> 「夜のピクニック」
ですね、きっと。
カーニバルもピクニックも楽しそうです。
著者の恩田陸に関しては、「おんだむつみ」で、
検索したけれども見つからない」
「蜂蜜と遠雷」は、ありますか?
(正しくは、”蜜蜂と遠雷” )など、
ほかにも覚え違いの事例が複数あります。
それだけ
読みたい方が多いということですよね?
備考:この内容は、
2021-10-21
発行:講談社
著者:福井県立図書館
「100万回○んだねこ
覚え違いタイトル集」
より紹介しました。