クアロリン・マーズデン 作
宮坂宏美 訳/丹地陽子 絵
「ムーン・ランナー ほんとの友達のしるし」
ポプラ社 2008年 刊 139ページ
走る楽しさに目覚めたミーナは、学校で一番
足の速いルースに勝ってしまい、なかよし
だった2人の間が、ぎくしゃくし始める・・・。
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「ムーンランナー」を読んで
3年2組 林 明日香
「ミーナ、ルース、どっちも負けんな!」
私は、主人公のミーナと、その友達の
ルースの両方を応援していました。2人
の気持ちが、よくわかる気がしたからです。
ルースは、それまで学校で一番、足の速い女の
子でした。でも、転校してきたミーナに
負けてしまいます。しかも、ミーナは単なる
転校生ではなくて、ルースも含めた仲よし
4人組の1人なんです。
私は、1年生の時、学年の女子で一番
足が速く、走ることが大好きでした。でも、
2年生の時に、引っ越してきた、勉強も運動も
出来る、私の一番の友だちの「さくらちゃん」
には、叶いませんでした。
2年生のスポーツテストの日、私は、
少し前を走るさくらちゃんを抜くことが
出来ないと感じた時、足が痛くなった振りを
して、ゆっくりとゴールしました。みんなが・・・、
そして、さくらちゃんも、心配してくれました。
でも、私は、誰の目も見られないほど、
気持ちが苦しかったことを覚えています。
私は、ルースとミーナの気持ちがわかる
つもりでしたが、よく考えると、わかる
気になっていただけでした・・・。
ルースはいつでも、
全力です。途中で、うそをついた私とは
違います。ミーナは、友情を壊さないために、
わざと力を抜きました。
負けるのがイヤで、
うそをついた私とは、やはり
違います。私は、走ることにも、友情も
全力では、ありませんでした。
さくらちゃんは、私の「うそ」に気が
ついていたかもしれません。そして、ルースの
ように、怒っていたかもしれません。
さくらちゃん、ごめんね。今度は、私も
全力で走るね。ルースが言っていた
「競争相手」で、しかも「友達」って、私も
とてもステキなことだと思うから・・・。
備考:この内容は、
2009-7-1
発行:成美堂出版
「スイスイ ラクラク 読書感想文 小学3 ・4年生」
より紹介しました。