「アヒルにつつかれる」 30歳 会社員 一児の母
小学4年生のときのことですが、家族と川遊びに出かけました。
私は、就学前から、泳げたので、足が着くか着かないかの水深とは言え、
流れのゆるいところで、
バチャバチャ やっている私を、両親は、安心しきって見ていました。
と、そのとき、私の足の小指になにやら激痛が・・・。
ぎゃ~!と思った瞬間、足が吊り、
私は、水を飲んでおぼれた状態になりました。
ところが、岸の両親は、それを、
「遊んでるわ~ w 」
としか思ってくれないのです。
「たすけて~!」と、叫びたいけれども、器官に水が入って声が出ない。
しかも、そうこうしているうちに、
近所から逃げ出して野生化したアヒルが3羽、なわばりを荒らされた
と、勘違いして、おぼれる私を襲撃し始めたんです。
向こうも、私の体の大きさを知っていたら、そんなことは、しないのでしょうが、
なにしろ水面から出ているのは、顔から上だけ、見た目の大きさがわかりません。
くちばしで、容赦なく突かれ、泣きながら救いを求めて岸を見やると、そこにはなんと、
日傘を放りだして爆笑する母親と、やはり爆笑しつつカメラを構える父親が・・・。
私が、絶望の意味を本当に知ったのは、あの時かも知れません。
結局、さすがに、何かおかしいと感じた父親に救出され、岸に上がった私の足の
小指には、ぶっとい釣り針が貫通していました。
それを父親に無理やり抜かれ、
○ぬほど痛くて、また泣きました・・・。
備考:この内容は、
2011-4-29
発行:(株)アスペクト
編集・著者:林雄司
「○ぬかと思った 2」
より紹介しました。