【「役者・柳沢慎吾」に影響を与えた名優たち】
どんな質問にも、身振り手振り
を交えて笑いをとりつつ、きち
んと答えてくれる柳沢。言葉の
端々からサービス精神に、
あふれる誠実な人柄が伝わってくる。
そんな彼の役者としてのポリシー
は、現場に台本を持ち込まない
こと。セリフを全部入れてから、
撮影に臨んで入るという・・・。
「自分で言うのも、なんだけど、
完璧主義のところがあってね。
自分のセリフには、ピンク色の
マーカーを引くんですけど、たま
に、曲がったりするじゃない?
そうすると、頭に入らなくなるから、
台本を変えてもらうの。あと、
現場で、急に立ち位置を変えられ
ると、セリフが飛ぶ(笑)」。
「顔の向きと一緒に、セリフを覚えて
いるから、向きが変わると、出てこな
くなるんです」。
・・・なんという几帳面さ。
だからこそ、ここまでのキャリアを
築き上げてきたのだろうが、その生真面目さが、
自分を追い詰めた時期も
あったようだ・・・。時は'86年。複数の
ドラマ出演で多忙を極めた柳沢
は、鬱状態に陥ってしまう。それを、
見抜いたのが『はね駒』
で共演した樹木希林だった。
「ある日、いきなり『あんた、
もう辞めたいと思っているでしょう?
見ていればわかるわよ』
って、言われたんです。それで、
「ドラマの掛け持ちでセリフを覚え
るのが大変で。家に帰って一夜
漬けで覚えて現場へ行く生活が、
嫌で嫌でしょうがないんです」。
と、打ち明けたら、
『忙しいのは今だけ。ずっと、続くわけ無いから、
もうちょっと、頑張りなさいよ。
始まったものはいつか終わる。
しかも、あっという間に終わる
から。それまでは、与えられた仕事
を、最後までやりなさい』って・・・。
その言葉に救われました。今、
思うと、その時の、つらい経験が、
その後の、自分を支えている。
乗り越える力をくれた希林さんにも
感謝しています・・・」
「自分は、人に恵まれた」と、振り
返る柳沢だが、人との出会いを
引き寄せるのも才能のうち・・・。
樹木希林以外にも、松方弘樹、渡哲也、
山城新伍、林隆三、地井武男、
阿藤快など、多くの名優から
可愛がられて来たのは、明る
く実直なキャラクターが愛され
たからだろう。なかでも、
『遠山の金さん』で共演した松方から
は、特に目をかけられたようだ。
「25歳のときです。『慎吾。時代
劇やるぞ』って声をかけてくれ
てね。『金さん』は、こわいスタッフ
が多いと、言われていた京都の
東映で、撮影をしたんですけど、
松方さんが、言い含めてくれて
いたんでしょう。最初から、皆さん
に可愛いがってもらって・・・。
京都では、一話撮るごとに、打ち上げが
あって、費用はすべて松方さん
持ち。一緒にいると楽しいし、
立ち振る舞いもカッコいい。
男として憧れました。だから、
お○くなりになったときは、ショック
でね。考えてみたら、お世話に
なった先輩も、スタッフも、
多くの方が、他界している。そう
気づいたときに『これからは、楽しく
生きよう』と・・・。人間って、いつかは、
○ぬわけじゃない? だったら、
楽しくやったほうがいいよね・・・。
備考:この内容は、2021-12-16
発行:(株)クレタパブリッシング
「昭和40年男」
より、”夢が叶い”ました・・・。
(感想)
いつも、素敵な笑いと、感動を届けていただいて、
感謝、感謝、感謝です。
きゃは!高津監督か!
ところで、話は「もこみち」にそれますが、
Q太郎は、カラオケでは、
”おとな子ども”
”雑誌の過去号”
”全ての小さな事”が好きです・・・。
きゃは!Qちゃん、それって、
「Mr.Children」
「Back number」
「Every Little Thing」のことね。