逆噴射(リバース)は使わなくても良い?
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おはようございます、昨日はコメントたくさんありがとうございました!
燃料節減まで言及されるとは驚きました!
滑走路の距離や状態、速度、誘導路など色々なご意見でした。
まず、実は!のことをお教えしましょう!
リバースを使っても使わなくても、着陸時の滑走路上の停止距離は原則的に「変わりません!」
これは驚きだと思います。
なぜかというと、「オートブレーキ」を作動させているからです。
「オートブレーキ」は着陸すると自動でホイールブレーキを
かけるというものですが、そのセッティングは何通りかあります。
この「オートブレーキ」は、「機体の減速率」がセッティングされています。
つまり、リバースが引かれるとその分ホイールブレーキが弱く作動し、
リバースがなくてもホイールブレーキだけで所望の減速率に調整します。
新千歳の01のように滑走路の向こう側にターミナルがある場合は、
この「オートブレーキ」を弱めのセッティングにします。
つまり、「リバースを引くのは停止距離以外に他の理由がある」ということです。
なかなか難しいですよね、ではなぜリバースを引くのか?
話がややこしくなるので、今日は滑走路がドライの場合に限定してお話します。
まず、原則的に着陸したらリバースは引きます。
それは、リバースを引いていないと加速してしまうからです。
リバースの種類も、アイドルリバースから何段階かあり、
最終的にはMAXリバースまであります。エアバスA320は無段階リバースでした。
着陸して「今日はリバースの音が静かだなー」と
思っているときは「アイドルリバース」です。
当然、リバースを引くと燃料も消費します。
じゃあ「常にアイドルリバースでいいじゃないか」と思いますよね?
そこで問題になるのが、ホイールブレーキに負担をかけることです。
アイドルリバースではホイールブレーキが頑張って
設定された減速率になるように踏力を増します。
「ブレーキ温度」が上がってしまうのです。
国内線は便のインターバルが短いですよね??
この間にブレーキ温度が上昇してしまうと、再出発のときに問題になったりします。
パイロットは、ブレーキ温度にも気をつけてリバースを使用しているのです。
今日は「燃費VSブレーキ温度」の構図が明らかになりましたね。
じゃあどういう時に強いリバースをよく使うのか?
この話題はなかなか長くなるので、続きはまた明日説明します。
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