
世界的に不況に伴う失業者が、増えているのはご存知のとおりだが、そもそも失業者って
どんな人のことをいうのだろう?定職につかず、自分の都合のいい時間だけ仕事をして
いるフリーターはどうか、学生アルバイトはどうなのか?
また、何日ぐらい無職でいれば失業とみなされるのだろう?

そんなわけで、失業者の定義。正しくは「完全失業者」という。国内にどれくらい
失業者がいるのを調べるのに、毎月月末に全国約2000人の調査員が各家庭を訪問し、
10万人の就業状態を調べて失業率を割り出すという。極めて原始的な調査をしているのだが、
この調査では「働く意思と能力があるにも関わらず、1周間のうち収入を伴う仕事を
1時間以上しなかった人」を、失業者とみなしている。

つまり、アルバイトやフリーターとして、週に1時間以上働いた人は、失業者ではない
というわけだ。また、まったく働かなくても「オレは仕事なんか、したくない。働かないぞ!」
と決めている人も失業者には当たらない。

逆に高校生や大学生、定年退職者であっても、働きたいのに仕事がない。という人は
失業者とみなされる。この失業者が、労働力人口(15歳以上の就業することが出来る人の人数)に

占める割合が「失業率」。バブルの後の不況によって、国内の失業率は3%を超えた。
それにしても、働きたいのに仕事がない人が失業者なら、働きたくないのに仕事に追われる
人は何と呼べばいいのだろう?どちらも不本意なのはおなじだが・・・。
備考:この内容は、1997-5-10 コスモ出版 新雑学研究会著
「通勤電車を楽しむ本・上り編)より紹介しました・・・。