吉永小百合インタビュー | Q太郎のブログ

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パクリもあるけど、多岐にわたって、いい情報もあるので、ぜひ読んでね♥
さかのぼっても読んでみてね♥♥




 モントリオール世界映画祭にて審査員特別グランプリと


エキュメニカル賞をダブル受賞した


今年最大級の話題作 『ふしぎな岬の物語』が公開


主演・企画を務めた女優・吉永小百合に


新たな経験を語ってもらった




 日本を代表する映画女優・吉永小百合が企画


から手掛けた新作 『ふしぎな岬の物語』。


亡き夫が愛した岬で30年以上、カフェを


営む悦子が、常連客や妻を亡くした夫と


幼い娘、定年を迎える先生、ドロボー(?)まで、


多くの人とふれあっていく。実在のお店を


モデルにした小説を映画化した話題作だ。






 「たくさんの候補の中から、この作品を


選んだのは、とにかく誰もが癒されて、心が


温かくなる映画にしたかったから・・・。みんな


悩みながら、再生していく。優しい悦子も、


すごく抱えているものがあって、こんな


思いでいたのよ!と、心の叫びをぶつけるん


ですが、こういうシーンはあまり経験が


ないので、何度も自主トレをしました」






 悦子も周りの人に受け止められて前へと


歩いていく。彼女の人柄を表すのが、


穏やかな外見と、美味しいコーヒーだ。





 「衣装もヘアもちょっとレトロで優しい


感じにしています。意匠は鳥居ユキさんに


お願いしましたが、ご自身が現場でスカート


のフレアの具合などもチェックして


くださって・・・。こういうことは初めてなので、


うれしかったですね。コーヒーは、映画に


出て来る器具を自分で買って、コーヒー指導


の先生のやり方を録画して、2か月ほど


練習しました。フレッシュな豆を焙煎したてで、


淹れるとこんなに味に影響するんだと


驚きましたね」






 悦子に恋心を抱く常連に笑福亭鶴瓶、


なんでも屋を営む甥に阿部寛、都会から逃げ


帰ってきた猟師の娘に竹内結子など、共演人に


も恵まれた。







 「鶴瓶さんとは『母べえ』 『おとうと』でご一緒


して、いつか夫婦役をとお話してましたが、


今回は少し近づいたかな?と思います(笑)


阿部さんは、前からぜひ一度と願っていた


ので、実現してうれしかった。難しい役を


よく掘り下げてチャーミングな甥っ子になって


くれて、どんなお芝居をされるのかとわくわく


しました。竹内さんは、ナチュラルでとても


イキイキした女性。私とは波長が合う


ようで、私の影響を受けました」






 企画者として参加し、映画作りの


新たな経験をしていると言う。






 「完成した映画を何度も観て、長かった


ところを短くするために一週間に5回くらい


作業をしました。俳優は、つい自分の


顔ばかり見てしまったりしますが(笑)、


プロデューサーは、映像全体をクールに観る


必要があります。封切りまでプロモートも


どんどんやらないといけません。こんなに


気を配るものかなと改めて思いました」






 映画と共に半世紀。今回、自ら選んだ


日本映画7本が放送される。




 「どの作品も、私が俳優になってから影響を


受けた作品です。映画は、思い出すだけで


生きていく力になりますね。『浮雲』は、高峰さん


の名作。実は松田優作さんとの共演で、


私の出演百作目の企画として挙がっていたんで


す。






 唯一、私が出演した『キューポラのある町』


を選んだのは、無我夢中ながら、初めて


自分が考えて演技した作品だったから、


多くの方が、この作品が私の一番だとおっしゃる


ので、『キューポラ』越えが、常に私の目標


です。思えば、当時の映画は手作りで、


ワンカットにみんなの思いが凝縮されて


いました。それが日本映画の強みだとも思います。


CGで空の色も変えられる今、CGで


できないことに、私たちがどこまで迫れるかが、


大切なのかもしれませんね・・・」










備考:この内容は、「けーぶるちゃん。10月号」より紹介しました。