スカンクは敵が近づくと、強烈な悪臭を放つことで知られる。その直撃をくらう
と、猛獣すらニオイに耐えられず退散してしまう。
その悪臭のもとは一般にオナラと思われているが、正確には、オナラのような気体
ではなく、肛門腺からの分泌液。その主成分は、ブチルメルカブタンという物質で
ある。
スカンクは、この分泌液を4m位吹き飛ばす。目にでも入ろうものなら、
激痛と一時的な視覚障害に襲われる。それに懲りた猛獣は、もう二度と
スカンクを襲わなくなるのだ。
スカンク同士の争いで、この分泌液を用いることが
あるかと言うと、それはない。スカンクは、自らの
悪臭にたいして耐性を持っているどころか、それを
いい匂いとすら感じる。オスとメスが交尾するとき、
双方が悪臭を放ちあい、その”香り”に、双方興奮し
ていくのだ。
また、ほかの生物にも、スカンクの悪臭攻撃が通用
しない相手がいる。鳥である。鳥類は嗅覚が鈍く、
スカンクの放つガスをさほどの悪臭と感じない。そのため、
スカンクも猛禽類にとっては捕食対象となっている・・・。
備考:この内容は、2012年5月25日発行 「誰に話してもすべらない雑学」より紹介しました。