東京や大阪では、依然としてホテルラッシュがつづいているが、その一方では一流ホテルの
宿泊料金の割引競争が激しい。
こうした状況の中で、ビジネスホテルと一流ホテルでは、どちらがトクだろうか?
宿泊料金の安さからいうと、
一流ホテルの割引料金でもビジネスホテルにはかなわない。
シングル料金は、東京では5000円~9500円。平均は7500~8000円という
ところだ。大阪で6000円前後である。前項では、タクシーで帰るより、カプセルホテルに
泊まるべきと述べたが、タクシー料金で10000円以上払わないと帰れない地域に住んでいる
サラリーマンなどは、ビジネスホテルに泊まっても十分にトクする範囲にある。
ところで、一流ホテルでも利用のしがいのあるのをご存じだろうか?
ある一流ホテルでは、東南アジア方面からの外国人団体客に対して、一泊朝食付きで
6800円というビジネスホテル並みの料金設定をしているそうだ。他にも、最近、各ホテルが
はじめたサービスを見ると、ちょっと無視できないものがある。
たとえば、東京池袋のサンシャインシティプリンスホテルでは、宿泊当日の夜10時
以降に空室があれば、税・サービス料別で、1万4000円のシングル料金が、税込みで
9800円で泊まれる。値引き率は、じつに4割にも達するのだ。
また、大崎のニューオータニイン東京は、午後9時以降の予約客に対して、通常ひとり
1万4300円の宿泊料金を1万円、2名2万5300円が1万8000円になる。
ホテル宿泊ではクレジットカードを利用すると5~10%割引になるケースが
多いが、JCBカードはさらにその上を行く。全国57か所のホテルで通常の3割引きで
泊まれるという。
割引なビジネスホテルもいいが、ときには一流ホテルの割引サービスを利用するのも
いいだろう・・・。
備考:この内容は、1993年2月5日発行 KKベストセラーズ 笹渕金二:監修
「平成版どっちがトクか?」より紹介しました。