通好みの差の肴として、旬の時期になると小料理屋
などのおすすめマニューに並ぶ「シラウオ」、
「シロウオ」。どちらも織田滋養な形状で、生きたまま
二杯酢などにつけ「踊り食い」で食すことが多い
ことから、2つを混同している人も多い。しかし、
この2つ、実はまったく、別の魚である。
「シラウオ」
ニシン目シラウオ科に属する魚。体長は
9~10cmで「シロウオ」よりも
やや大きめである。身体は半透明でウロコはない。
特徴としては背びれと尾びれの間付近に小さな脂びれが
あること。身体は細見で、口、尾びれがとがっている。
漢字で書くと白い魚=白魚である。
「シロウオ」
スズキ目ハゼ科に属する魚。体長は
5~6cmと小ぶりだが、体型全体が
ややふっくらである。ウロコがないのが共通だが、
浮き袋が透けて見えるほど身体全体が透明だ。左右が
くっついた吸盤状の腹びれが特徴。漢字で書くと
素の魚=素魚である。
料理屋さんでさえ、シロウオ料理を「シラウオ料理」と
間違って表記していることもあるくらい
だから、素人にはそう簡単にわからない。どちらに
しても珍味の高級食材にはかわらない。「踊り食い」
以外にも、テンプラ、お吸い物などおいしい味わい方が
ある。ちなみに「シラス」、「ジャコ」として干物で
売られている小魚は「シラウオ」、「シロウオ」の
どちらともまったく関係ない。こちらはイワシ、
アユ、ウナギなどの稚魚を釜ゆでし、天日干しにした
ものだ。複雑な勘違いにならないように・・・。
備考:この内容は、2006年9月10日発行
廣済堂 「2つの違いわかりますか?」より紹介しました。