一難去ってまた一難。投薬で頻尿がましになってきたと思ったら、今度は、一年前に治療した歯が浮いて、痛みが沈静化しないため、歯科医院で診てもらうと、根っこが膿んでいた。いずれも、免疫力の低下によるもののように思われる。どうも、以前にコロナや流行り風邪のような病気にかかって以来、少し油断すると、二次的な病気にかかりやすくなった気がする。へたすると、耳の病気や帯状疱疹なども併発しそうで気味が悪い。だが、気楽にいよう。

 

そんなわけで、また、2週間程度、静養のために、新規曲のアップとブログをお休みする。次回の新しい曲のアップは7月19日(金)、ブログの再開は21日(日)を予定している。日頃、ご贔屓の方々には感謝申し上げる。アコーディオン演奏のみのアップは、通常どおり行う予定だ。歯が浮き始めてからは、さらなる免疫力の低下を嫌って、運動は控えている。様子をみて再開だ。気晴らしの映画は何本か観ているが、集中力を切らしているため、それらについての言及はお休みとする。無理はしない。

 

愛犬の検査日も迫っている。病院行きが近づくと気を遣う。少しでも痩せた頃を見計らって訪れる。昔の筆者のメタボ健診のようだ。ワンコにとっても、病院行きは、顔の毛繕い、爪切り、歯磨き、留守番と並んで嫌な行為のベスト5だ。病院名の第1音を口にしただけで、反応する。以前に預け先での愛犬の苦労話をしたが、その施設名の最初の音にも聞き耳を立てる。呼んでも来ないとき、「サッ」とか「プッ」とか言うと寄ってくる。元々、近くにいるワンコを呼ぶときの合図も、簡単な1音である。

 

電子楽譜ネタに移ろう。近江俊郎の「湯の町物語」(1951)では、『歌謡曲全集』の不完全な原譜で、歌詞の音配当の一部にずれがみられた。1、2番の歌唱末近くの「またも泣かせる」/「どうせ一夜の」で、最後の小節回しが原譜どおりだとおかしかったので、原曲を確認すると、音配当がずれていた。セ・ル・ウ・ウ・ウ・ウ/ヨ・ノ・オ・オ・オ・オは、正しくは、セ・エ・ル・ウ・ウ・ウ/ヨ・オ・ノ・オ・オ・オである。

 

原譜の譜頭にはモデラートの指示があったが、原曲の演奏時間(3:38)と照らし合わせると、スロー気味であったので、スコアメーカーの初期値84のままとした。なお、日本を代表する古賀政男の楽曲は、多くをアップ済だが、本曲については、なぜか、作曲者名で古賀メロディーを探した折に、肝心の古賀の名前が抜けていたため、そのまま、スルーしてしまったようだ。別記の歌詞ということで作詞者名のみにしたのか。

 

鶴美幸の「待ちぼうけの女」(1958)のタイトル映像の作成時に、「待ちぼおけの女」と誤入力したものを気づかずに、最終的なMP4ファイルが完成してから間違いに気がついた。これは大きな意味をもつ。つまり、これまで筆者は、多数の昭和歌謡の原譜を電子楽譜に変換してきたが、長期間の表音的な歌詞の書き換えで、実際の発音を示す五十音に慣れ過ぎて、そちらが自然に感じられるようになった結果だと判断されよう。

 

倍賞千恵子の「さよならはダンスの後に」(1965)では、再アップにあたり、テンポの適正化と歌唱部の修正に努めた。以前のボカロ嬢の時期のアップでは、テンポがスコアメーカーの初期値の120のままで、それでも違和感はなかったため、曲のアップに踏み切っていたが、今回は、原曲の演奏時間(3:36)により近づけるために、130までテンポ・アップした。その結果、演奏時間は3:33になり、テンポがほぼ原曲と揃った。

 

歌唱部では、目立つ歌詞の入力ミスも見つかった。1番歌詞の歌唱頭に近い「だまって」が「だまつて」になっており、さらに進むと、「キャンドールの」が「キヤンドールの」となっていて、この種の促音や拗音の通常音化は、ボーカル音源で演奏すると、聴くに堪えない歌唱になるため、絶対的な修正の対象となる。ボカロ嬢の時期には、まだスコアメーカーの使いかたに慣れておらず、最終確認で見逃してしまったようだ。

 

由美かおるの「レモンとメロン」(1967)では、『歌謡曲全集』の原譜の電子楽譜化の過程で、前奏部の主旋律にゴースト3連符が隠れていた。見た目は正常なフレーズにみえたが、音長不足の青警告が出ていたので、選択確認すると、2連の8分音符と8分休符との3つ組にゴーストを示す数字が現れた。ゴースト化がどのような条件で発生するのかを後で検証できるように、この種の事例は、逐一、記録している。

 

橋幸夫の「花太郎笠」(1968)では、『歌謡曲全集』の原譜からの電子楽譜化において、DSが正常に機能しなかったため、閉じる反復記号までずらしてから、手作業で不要部をカットした。原譜の譜頭には、Medium Afro Rockの指示があった。アフロ・ロックは1960年代後半から1970年代初頭にかけて流行ったアフリカ音楽で、本曲の発表時期と重なる。とにかく、陽気なリズムということで、とりあえず、140に設定した。

 

森進一の「花と蝶」(1968)では、『歌謡曲大全集』の原譜に、付点抜けの誤植が二つ見つかった。一つは歌唱部の主旋律の一部、もう一つは間奏部の主旋律に付くオブリガートの一部で、助奏のせいで、フレーズ内の音長不足を示す青色警告は出ていなかったが、リフレインに合わせて、修正した。また、原譜では先行小節末の16分音符とタイで結ばれた全音符が無音化した。やむを得ず、タイを外すと、正常に戻った。

 

青江三奈の「女だから」(1969)では、『歌謡曲全集』の原譜の電子楽譜化の過程で、中締めと、締め括りの全音符が短音に変化した。当該音符には長いオブリガートが付いているが、それを取り去ると、本来の音長に戻る。歌唱部は、オブリガートを外してMP3ファイルを作成するため、問題がないが、伴奏部については、オブリガートを温存するかどうかの判断を迫られた。違和感が小さかったため、そのままにした。

 

今週は、体調不良もあって、新規の電子楽譜へのコメントが少なくなったため、スコアメーカーによる過去の読み取り作業で、煩わしかった項目を何点か述べよう。日本語歌詞の流し込みの際に、英単語の分節モードに活用されるハイフンが連続で入ってくるケースがあって、音には無関係だが、邪魔で仕方がない。おそらく、電子楽譜化の過程で、勝手に、英語モードに切り替わっているのだろう。これについては、その後、不要な英単語を分節入力して、ハイフンを消してから英単語を消して、日本語を入れ直すとハイフンが消えた。

 

煩わしいと言えば、電子楽譜では、連符が2段になっている場合、上位の高音気味の連符の付尾は上向きに、下位の低音気味のそれは下向きにすることで、両者が重なり合わないようにする必要がある。というのも、音符が錯綜する箇所では、連符同士でチェーンのように絡むことがあるからだ。かってに向きが変わったり、両者が執拗にくっついて連符化してしまったりする。もつれた糸をほぐすような慎重さを要する。不亦楽乎。

 

もともと、スコアメーカーには、入力した音符を自動で連符化する機能もあるが、これも、とんでもない連結を行うことがあるため、この機能はOFFにしている。2段連符の暴走は、これとは別の問題である。音符の付尾の向きや、上向き下向きの暴走を食い止めようとしても、アンドゥができなくなり、フリーズしたりする。結局、付尾が触れ合わないように、上下を完全に分けて、入力のしなおしをするのがベターである。

 

自動読み取りでは、フォルテ等の強弱記号が音符に紛れやすい。また、装飾音用の小音符が通常の音符として紛れ込みやすい。さらには、低音の音符が歌詞帯まで降りてくると、歌詞は下にずれ込んだりする。スコアメーカーの自動読み取りはその変化に対応しておらず、次の番手の歌詞として読み取られてしまうため、ずれた箇所に来る歌詞については、別途、手作業で入力したほうが効率的であるように思われる。不亦楽乎。

 

原譜では、主旋律は通常の大きさの音符で、それ以外は小玉音符で示されるが、電子楽譜では、装飾音符以外は通常の大きさになる。そのため、歌詞の音合わせになると、いちいち、原譜と照合しながら、その都度、識別を行う必要がある。また、DC(ダ・カーポ)やDS(ダル・セーニョ)などの音楽記号が誤認識で歌詞欄の文字として呈示されることがある。もちろん、テキストのままでは音楽記号として機能しない。

 

最後に、アップ曲の順位や視聴数の変動を受けて、6月末現在の中間報告をしよう。数字は視聴数である。歌三昧とボカル嬢(伴奏入り):「夕日の丘」220「好きさ好きさ好きさ」157「あなたまかせの夜だから」131「東京の人」69「愛は傷つきやすく」65「お島千太郎旅唄」56「燃える恋人」52「あの夢この歌」50「恋の山手線」43「お花ちゃん」39「帰ろかな」38「新潟ブルース」38「霧の中の少女」32「なみだの操」29等々。

 

歌三昧(伴奏入り):「女と男のブルース」385「波止場気質」290「流れ者小唄」237「リンゴ村から」207「或る日の午後」199「回想譜」184「東京詩集」183「異国の丘」166「宗右衛門町ブルース」164「霧にむせぶ夜」157「玄海ブルース」150「大利根月夜」150「蒸発のブルース」146「女の階級」141「青春のパラダイス」140「六甲おろし」138「さすらいの船唄」135「さざんかの宿」130「マロニエの木蔭」129「I Love Paris」129等々。

 

ボカル嬢(伴奏入り):「旅のつばくろ」663「温泉芸者」358「かもめが翔んだ日」273「十国峠の白い花」206「博多ワルツ」198「喝采」169「京のにわか雨」144「はるみの三度笠」142「おひまなら来てね」136「恋の奴隷」134「おばこマドロス」133「悪魔がにくい」128「石狩挽歌」119「酔いどれ女の流れ歌」119「湖の祈り」117「ひばりの三度笠」105「冬の駅」103「悲しい酒」102「下町ブルース」98等々。

 

歌三昧(無伴奏):「なんたって18歳!」571「アテンション・プリーズ」535「夜汽車で帰ろう」446「メインマストの風のなか」374「おさななじみ」250「ナショナル・キッドの歌」242「さらば鷗よ」194「サインはV」193「あの娘の住む島」173「冬景色ソロ二重唱」172「夢はホノルルへ」171「達者でね暮らしなよ」157「長崎の花売娘」141「東京のミルクマン」131「憧れのハワイ航路」126等々。

 

演奏のみ:「温泉芸者」203「背広姿の渡り鳥」183「愛のきずな」134「サーカスの唄」132「みちのくひとり旅」130「恋人よ」119「鉄腕アトムの歌」112「旅のつばくろ」111「雨の夜汽車」90「おひまなら来てね」88「南の薔薇」86島倉版「夕月」85「舟唄」84「加賀の女」83「奥飛騨慕情」75「かもめが翔んだ日」72「川の流れのように」69「島育ち」68「オランダ屋敷の花」67「宗右衛門町ブルース」66等々。

 

 

例によって、歌三昧のアップ曲で、視聴数の多いものを3曲ほど貼り付けた。