テレクラの全盛期は多分80~90年代にかけてで、それ以降は規制が強まるとともにいわゆるエンコーの電話ばかりになり次第に衰退していった。僕がテレクラを始めたのはたしか1993年位だったと思うけど、その頃は「お小遣い頂戴」という電話はほとんどなく、お金の伴わない出会いばかりであった。逆に、話していてお小遣いの話がでると、どんなに若い子であっても「ごめんね」と電話を切っていた。
そんな状況も世紀が変わると一変し、テレクラにかかってくる電話は殆どがお金の絡んだ電話になった。これもそのうちの一つなんだけど、ちょっと変わったシチュエーションだ。もしかするとこの記事を読んだ人の中には同じ経験をしたことがある人もいるんじゃないかと思う。というのも、当時の2chのテレクラの板に似たような経験談が載っていたからだ。
その日、新宿のリンリンでつながった女は今新宿のビジネスホテルにいるから部屋まで来れるかと言う。これだけ聞くと部屋に入ったとたんに怖いお兄さんがでてくる美人局を疑うが、希望金額が少しだけ当時の相場から低く、少し心を揺さぶるものがあった。その後いろいろ話したのだが、なんというか、あまり変な感じの女性でもなかったのと怖いもの見たさもあり、一度行ってみるかと言う気になった。
指定されたホテルは中期のの普通のビジネスホテルだ。流石にフロントの前を通って部屋まで行くのも気が引けたのだが、幸いホテル一階のレストランの横に別の入り口がありそこからホテルの中に入ることができた。
ただ、「行ってみたら違う人が泊まっていた」、では下手をすると犯罪にもなりかねないので、部屋に行く前にホテルのフロントに電話して指定された部屋にこういう名前の女性が泊まっているかと確認してみた。すると確かにその部屋には告げた名前の女性が泊まっているということで、部屋に電話を繋いでもらった。つながった女性は確かに先ほどテレクラで話したひとで、すぐに来れるのかと問う。なので、ホテルの前まで来ているので直ぐにつくと答えた。
それで不安が消えたわけではないが、それでも部屋に行ったら他人が居たという事があるようでもなかったので、ドキドキしながらも部屋に向かい、ドアのノックした。
出てきた女性は30台後半と言った感じの良くも悪くもない普通のひとだった。部屋の中に怖いお兄さんが居ると言うわけでもなく、少し安心した僕は部屋のチェーンロックが掛けられていることを確認しつつ、部屋に入り彼女と座り向かい合った。
すると、彼女はいきなり僕に対して怒りだした。ホテルのフロントに電話するとは何事だ。自分は出張で東京に来ることが頻繁にあり、そのたびにこのホテルを利用している。男を部屋に連れ込んでいるとホテルに思われたら恥ずかしくて次からこのホテルを利用することができなくなるではないか、云々。
まぁ、言わんとしていることは分かるけど、それだったらこんな面倒なことをせずに外で会えばいいじゃないか、知らんがな、と思ったけど、それを言うとさらに激昂しそうだったので口には出さなかった。正直かなり面倒な気分になっていたが、そのまま返してくれそうもなかったので、ホテルフロントには仕事の要件を装って確認した。だからテレクラだとかそういう風には思われていないはずだ、と嘘半分本当半分で言い訳すると、やがてそれなら大丈夫かと落ち着いてくれた。
とは言え、こんなトラブルがあったのではエッチ云々にはならないだろう。こちらはよくとも、彼女はかなり気分を害したはずだと思っていると、それなら大丈夫だから気分を直してあげる。だから約束通りエッチをしようと言いだした。
内心「えー、やるのか?」とは思ったけど、結局やった。
終わったあと色々話を聞くと、出張で新宿に来ることが多いのだが、その時に気が向いたらこうやってテレクラに電話をしているのだという。まぁ、正直なところ本当の話かどうかはわからない。もしかすると、ビジネスホテルを拠点にしたセミプロのお姉さんだったのかもしれない。というか、多分そうだったのだろう。
結局はそれ以上のトラブルもなく、ホテルを出ることができた。
もしかすると彼女は僕の後も別のオトコをテレクラで漁ったのかもしれない。というのも、事が終わった後にシャワーを浴びようと言うと、自分は後で寝る前に浴びるからいいのだと言う。何となくだが、今日の「営業」が終わった後にシャワーを浴びるつもりではないか、と思ったのだが流石にうがちすぎだろうか。