365段ある石段の両脇に宿や射的店が立ち並ぶ伊香保温泉(群馬県渋川市)。

 

「黄金の湯」とは言い得て妙。

 

湧き出た時は無色透明で鉄分が空気に触れることで酸化し、黄褐色ににごる。

 

太陽光に照らされれば、黄金色に輝く。

 

急峻な地形に砦を兼ねた湯治場として築かれた伊香保温泉。

 

傾斜地に造られた石段に沿って源泉が流下し、旅館へと分湯される。

 

湯の権利をもつのは「大家(おおや)」、大屋から湯を分けてもらうのは「門屋(かどや)」と呼ばれた。

 

明治時代には火事などにより、かって14軒あった大屋は4軒まで減った。

 

現在は黄金の湯の小間口権者で組織する一般社団法人伊香保温泉に9軒が名を連ね、湯の歴史を継承。

 

平成には「白銀(しろがね)の湯」という新源泉も掘削され、現在伊香保には2種類の温泉がある。

 

石段166段目の「千明仁泉亭(ちぎらじんせんてい)」の創業者は1502年で、現当主は23代目。

 

千明仁泉亭の黄金の湯は毎分約1000リットルで温泉街全体の2割強。

 

伊香保神社のすぐ下にある勝月堂は明治43年の開業で全国の温泉まんじゅうの発祥の店といわれる。

 

売っているのは「湯乃花まんじゅう」1種類だけ。

 

土・日は2時間ほどで売り切れてしまうそうだ。