断崖・奇石が織りなす景色はさながら水墨画のよう。
2000メートル級の山々が連なる吾妻連峰の北側、標高1300メートルの姥湯温泉。
切り立った荒々しい岩肌が迫り、露天風呂の眺めは桃源郷のようだ。
開湯は500年ほど前。
桝形屋の開業は江戸時代の寛永年間だそうだ。
昭和48年に電気が通るまではランプの宿だったが今は自家発電による電気だそうだ。
そんな宿だから不便そうに思えるが、20年前に改装し、客室にはトイレも洗面所もあるようだ。
露天風呂は青みがかった美しい白濁湯。
PH2.6の酸性泉だが、成分はそこまで濃厚でなく、やわらかい肌触りで、熱すぎず、絶妙な湯加減だそうだ。
大日岳の岩の間から湧く6本の源泉のうち3本を使用し、毎分400リットル以上が、かけ流されているようだ。
夕食は、米沢名物のコイの甘露煮や刺し身、夏野菜と香味野菜を刻んだ「だし」など、郷土の味覚。
JR東日本の峠駅では、名物「峠の力餅」を明治時代から峠の茶屋5代目がと~うげの名物、ちから~もちぃ~」と立ち売りで声を張り上げているそうだ。