神社仏閣にも用いられる吉野杉だが、階段に使えば保温性の高さから、歩いても冷たさを感じないという身近な用途もあるようだ。

 

吉野の林業は1ヘクタール当たりに他地域の3倍ほど植える「密植」が特徴だそうだ。

 

光合成がしにくくなり成長に時間がかかるため、年輪の幅が狭く、強い木に育つという。

 

世界遺産・金峯山寺(きんぶせんじ)の蔵主堂の本堂を支える柱一つ、外周3メートル以上の「神代杉の柱」は、自然のままの姿でそびえ立つようだ。

 

吉野の木を生かした施設「吉野杉の家」は、ヒノキを使った2階を宿泊スペース、杉を用いた1階を地元の人も集う共同スペースとしているようだ。

 

1階に入ると、杉の皮のカバーから、オレンジ色の明かりが広がる天井ライトがあるそうだ。

 

備え付の杉のコップは軽く、しっとり感もあって手になじむようだ。

 

杉のコップなどを手がける「工房アップル・ジャック」では、高樹齢で年輪の間隔が狭い吉野杉を用いて、超軽量の茶わん作りをしているそうだ。

 

吉野杉は香りがよく、味もまろやかになるそうだ。