JR弥彦線、岩室駅から車で7分ほどのところに岩室温泉がある。

 

開湯は300年以上遡り、たびたび訪れたといわれる良寛の歌もいくつか残っているそうだ。

 

そんな歴史情緒もある温泉街の一角に「懐石・秀石菴」があるという。

 

この懐石料理店は、兄弟が茶懐石の出張料理人だった父の店を引き継いで立ち上げたそうだ。

 

二人は地元高校卒業後、父の勧めで茶懐石の名店・東京・目白の「和幸」で10年の修業を積んだようだ。

 

二人は「和幸」でレシピの多くを習得しているが、そこから更に進化させ、この店でしか味わえない料理の数々を生み出しているという。

 

11月から3月に旬を迎える鯖石川の天然のモズクガニ、あるいは信濃川の分流である中ノ口川の天然のモロコ、マタナゴや子鮒を、地元の皮漁師に特別に頼んで採ってもらっているそうだ。

 

かって「和幸」の主人は、遠州流の創始者・小堀遠州が江戸時代初期に催した、地域の食材を使った茶事の料理を本の中で再現。

 

「郷土の珍味こそが、最高のもてなしの料理」という遠州翁の心がけは、ここ岩室で見事に伝承されているようだ。