桜も散り、まもなく藤の季節。

 

東京・下町にある屈指の名所、亀戸天神社でも「藤まつり」が近いようだ。

 

そのおひざ元で8代213年にわたりのれんを守るくず餅の老舗「船橋屋がある。

 

船橋屋の屋号は初代の出身地、千葉・船橋にちなむ。

 

初代が藤見客でにぎわう亀戸天神社の境内で、湯で練った小麦でんぷんをせいろで蒸し、黒蜜ときな粉をかけて売ったところ繁盛したという。

 

船橋屋のくず餅の特徴はその食感。

 

柔らかさのなかに、もちもちとした絶妙な歯応えがあるそうだ。

 

食感とともに味を決めるきな粉と黒蜜も特徴。

 

きな粉は厳選した大豆を強めに焙煎。

 

黒蜜も沖縄、波照間島の黒蜜をベースに数種類の糖を独自にブレンド。

 

船橋屋は今も、黒蜜を使った最中アイスや、1年3カ月熟成させるくず餅プリンなど、開発に余念がないようだ。

 

既存の名声にあぐらをかくことなく、新しい試みに挑むのも、老舗たるゆえんなのかもしれない。