地上アナログ3つの謎 どうなる最後の瞬間 まもなく60年弱の歴史に幕
1953年に始まった地上アナログテレビ放送――。60年弱に及ぶ歴史が7月24日に幕を閉じる(東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の3県を除く)。既に地上デジタル放送に切り替えてしまった人は視聴できないケースもあるが、その最後の日にアナログ放送を見続けているとどうなるのだろうか。地上アナログ放送を巡る3つのナゾに迫ってみた。
■謎 その1アナログ放送、視聴し続けると…
テレビ局はアナログ放送の終了について、これまでCMや字幕などで告知してきた。7月1日からはアナログ放送画面の左下に終了日までのカウントダウンが表れ、デジタル放送の視聴を促すブルーバックの画面が時折表示されている。
7月1日からアナログ放送終了までのカウントダウンを表示 7月24日にアナログ放送が終わるのは正午。この時刻になると、終了したことを知らせるブルーバックの画面が常時表示されるようになる。その後しばらくはそのままだが、12時間後の24時までに電波の送出が止まり、画面は砂嵐などの状態になる。
アナログ放送の受信機能しか持たないテレビだと、何も視聴できない状態になるわけだ。
なお、岩手、宮城、福島の3県についてはアナログ放送が終わる期日は未定だが、最長で1年間延長する電波法の特例法が国会で成立している。
このアナログ最後の日に、特別番組を組むテレビ局もある。NHKは終了時刻をはさむ形で「その時、みんなテレビを見ていた!」という番組を放映する。第1部が午前10時5分から11時53分まで、第2部は午後1時5分から3時までの予定だ。アナログ時代の人気番組を紹介しながらテレビが果たした役割を振り返り、視聴者に最後の周知を生放送で行う。
民放では、日本テレビ系列で「変わるテレビ!変わらないモノ!」(仮題)を午前11時45分から午後0時45分まで放映。最先端技術を駆使したテレビ放送の未来像などを伝える。テレビ東京系列も午前11時55分から午後0時49分まで特番を組み、東京ディズニーリゾートからの生中継でアナログ終了に触れる。
各局とも正午を過ぎても特別番組は続くが、アナログ放送が終わる時間は予定通り。特別番組も正午まではアナログとデジタルの両方で放送し、正午を過ぎるとデジタルだけで流す予定だ。
これまでデジタルへの移行を促すPR役を担ってきた、草●(なぎ、弓へんに剪)剛さんや各局の女子アナウンサーなどの「地上デジタル推進大使」が登場するCMは、24日で見納めとなるのだろうか。これについては「基本的には24日正午までの放映を前提としているが、その後も告知を続けるため多少は使うことになるだろう」(テレビ東京広報局)という回答だ。ファンの中には一安心という方もいるかもしれない。
各テレビ局とも、これらのCMを2010年度は年間1000回を目標に流した。「同じCMばかりだと効果が薄れてしまうので、異なるバージョンをアトランダムに分散して流すよう心がけた」(同)という。各CMバージョンのPR貢献度は引き分けということだろうか。
■謎 その2 東京タワーの役割に変化は?
東京タワーは予備電波塔となり、観光名所として今後も存続する
首都圏では現在、アナログとデジタルの放送をともに東京タワーから送信しているが、今後は東京スカイツリーにデジタル放送の送信所を移す予定だ。スカイツリーは完成後、2012年の1年間は試験電波を流し、2013年1月から本放送に入る予定だ。
東京タワーは人気の観光スポットでもあるが、これまではテレビ局から電波料として受け取る収入も大きかった。このため、スカイツリーに送信所が移転する計画が決まると、今後の維持を危ぶむ声も上がった。
しかしこの問題は、テレビ局が東京タワーを今後も予備電波塔として使うことになったことで解決。通常は送信設備だけを設置しておき、スカイツリーの送信所に問題が発生した場合に電波を出す。東京タワーを運営する日本電波塔は「それでもテレビ局からの収入が減るのは確かだが、今後も入場料の値上げなどに転嫁せず、魅力的なサービスを加えて来場者を増やしていきたい」と話している。
■謎 その3 どうなるアナログ放送の周波数跡地
最後に、アナログ放送の終了によって空いた電波はどうなるのだろうか。アナログ放送では1~12チャンネルでVHF帯の電波を、13~62チャンネルでUHF帯の電波を使っていた。一方、デジタル放送では信号を効率的に送れるため、最終的にはUHF帯の13~52チャンネルを使うだけになり、使うチャンネル数は62から40に減る。
その結果、VHF帯でテレビが使っていたすべての電波と、UHF帯の高めの周波数の電波が空く。
このVHF帯の電波は携帯電話向けの新しい放送サービスや、警察・消防の防災無線に使われる。この新しい放送サービスは2012年春に始まる予定で、NTTドコモやフジテレビジョンなどが設立したジャパンジャパン・モバイルキャスティングが電波を使うことになっている。 UHF帯の空き電波は、携帯電話と次世代高度道路交通システム(ITS)へ2012年以降に割り当てる計画だ。最近は通信量が多いスマートフォンの利用が増えているため、携帯電話会社はより多くの電波を必要としている。特にこの空き電波は700メガヘルツ帯という建物の中にも届きやすい周波数であるため、携帯電話会社にとっては「のどから手が出るほど欲しいもの」だ。
自宅のアナログテレビ

後、10日…
アナログ派としては寂しい限り
せめて、最後の瞬間を共に過ごすぞ!
1953年に始まった地上アナログテレビ放送――。60年弱に及ぶ歴史が7月24日に幕を閉じる(東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の3県を除く)。既に地上デジタル放送に切り替えてしまった人は視聴できないケースもあるが、その最後の日にアナログ放送を見続けているとどうなるのだろうか。地上アナログ放送を巡る3つのナゾに迫ってみた。
■謎 その1アナログ放送、視聴し続けると…
テレビ局はアナログ放送の終了について、これまでCMや字幕などで告知してきた。7月1日からはアナログ放送画面の左下に終了日までのカウントダウンが表れ、デジタル放送の視聴を促すブルーバックの画面が時折表示されている。
7月1日からアナログ放送終了までのカウントダウンを表示 7月24日にアナログ放送が終わるのは正午。この時刻になると、終了したことを知らせるブルーバックの画面が常時表示されるようになる。その後しばらくはそのままだが、12時間後の24時までに電波の送出が止まり、画面は砂嵐などの状態になる。
アナログ放送の受信機能しか持たないテレビだと、何も視聴できない状態になるわけだ。
なお、岩手、宮城、福島の3県についてはアナログ放送が終わる期日は未定だが、最長で1年間延長する電波法の特例法が国会で成立している。
このアナログ最後の日に、特別番組を組むテレビ局もある。NHKは終了時刻をはさむ形で「その時、みんなテレビを見ていた!」という番組を放映する。第1部が午前10時5分から11時53分まで、第2部は午後1時5分から3時までの予定だ。アナログ時代の人気番組を紹介しながらテレビが果たした役割を振り返り、視聴者に最後の周知を生放送で行う。
民放では、日本テレビ系列で「変わるテレビ!変わらないモノ!」(仮題)を午前11時45分から午後0時45分まで放映。最先端技術を駆使したテレビ放送の未来像などを伝える。テレビ東京系列も午前11時55分から午後0時49分まで特番を組み、東京ディズニーリゾートからの生中継でアナログ終了に触れる。
各局とも正午を過ぎても特別番組は続くが、アナログ放送が終わる時間は予定通り。特別番組も正午まではアナログとデジタルの両方で放送し、正午を過ぎるとデジタルだけで流す予定だ。
これまでデジタルへの移行を促すPR役を担ってきた、草●(なぎ、弓へんに剪)剛さんや各局の女子アナウンサーなどの「地上デジタル推進大使」が登場するCMは、24日で見納めとなるのだろうか。これについては「基本的には24日正午までの放映を前提としているが、その後も告知を続けるため多少は使うことになるだろう」(テレビ東京広報局)という回答だ。ファンの中には一安心という方もいるかもしれない。
各テレビ局とも、これらのCMを2010年度は年間1000回を目標に流した。「同じCMばかりだと効果が薄れてしまうので、異なるバージョンをアトランダムに分散して流すよう心がけた」(同)という。各CMバージョンのPR貢献度は引き分けということだろうか。
■謎 その2 東京タワーの役割に変化は?
東京タワーは予備電波塔となり、観光名所として今後も存続する
首都圏では現在、アナログとデジタルの放送をともに東京タワーから送信しているが、今後は東京スカイツリーにデジタル放送の送信所を移す予定だ。スカイツリーは完成後、2012年の1年間は試験電波を流し、2013年1月から本放送に入る予定だ。
東京タワーは人気の観光スポットでもあるが、これまではテレビ局から電波料として受け取る収入も大きかった。このため、スカイツリーに送信所が移転する計画が決まると、今後の維持を危ぶむ声も上がった。
しかしこの問題は、テレビ局が東京タワーを今後も予備電波塔として使うことになったことで解決。通常は送信設備だけを設置しておき、スカイツリーの送信所に問題が発生した場合に電波を出す。東京タワーを運営する日本電波塔は「それでもテレビ局からの収入が減るのは確かだが、今後も入場料の値上げなどに転嫁せず、魅力的なサービスを加えて来場者を増やしていきたい」と話している。
■謎 その3 どうなるアナログ放送の周波数跡地
最後に、アナログ放送の終了によって空いた電波はどうなるのだろうか。アナログ放送では1~12チャンネルでVHF帯の電波を、13~62チャンネルでUHF帯の電波を使っていた。一方、デジタル放送では信号を効率的に送れるため、最終的にはUHF帯の13~52チャンネルを使うだけになり、使うチャンネル数は62から40に減る。
その結果、VHF帯でテレビが使っていたすべての電波と、UHF帯の高めの周波数の電波が空く。
このVHF帯の電波は携帯電話向けの新しい放送サービスや、警察・消防の防災無線に使われる。この新しい放送サービスは2012年春に始まる予定で、NTTドコモやフジテレビジョンなどが設立したジャパンジャパン・モバイルキャスティングが電波を使うことになっている。 UHF帯の空き電波は、携帯電話と次世代高度道路交通システム(ITS)へ2012年以降に割り当てる計画だ。最近は通信量が多いスマートフォンの利用が増えているため、携帯電話会社はより多くの電波を必要としている。特にこの空き電波は700メガヘルツ帯という建物の中にも届きやすい周波数であるため、携帯電話会社にとっては「のどから手が出るほど欲しいもの」だ。
自宅のアナログテレビ

後、10日…
アナログ派としては寂しい限り
せめて、最後の瞬間を共に過ごすぞ!