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「タッピョン…ヨコに会ってきた?」
「あ~」
「ちょっと明るかったよね~?」
「…あ?そうか?」
ヨコ…ずっとスイッチ入れて過ごす気か?
前にジヨンが彼女のスイッチの話しをしてくれた事があった。
スイッチが入って間は食事を摂らない事も…。
そんな中、唯一口にするのがバナナのフレーバーのミルクセーキだった。
確か…前にジヨンが彼女の為に用意してたのを思い出した。
「今夜はジヨンが泊まり行くって言ってたから…大丈夫だよね」
「明日からか…」
「うん、そうだよね。明日から僕らは忙しくなる。そばには居れないよ」
黙ったまま、壁の一点を見つめる。
「…やぱ社長に言った方が…」
デリケートな問題なだけあって、ヨコの了解もなく社長に言うのは気が引けた。
「社長に話すのは、もう少し待とう」
「え?何で?」
「まず彼女と話さなきゃ…こんな事、知ってる人間が少ないほどいい…彼女が居づらくなる事だけは避けなきゃいけない…だろ?」
「あ…うん」
「明日から…とりあえずホテルを抑えよう、俺達が忙しい間…それに、彼女、もうすぐ日本だろ?…その間に気持ち落ち着いて、いい考えが浮かぶかもしれない」
「…うん…そうだね」
携帯を取り出しホテルの部屋を予約する。
「はい、とりあえず2週間…お願いします」
本当にこれでいいのか?
ただの時間稼ぎなような気もした。
自問自答する…。
彼女を…彼女とジヨンを…守りたかった。
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ジヨンは何も言わなかったし、何も聞かなかった…。
ただ、朝まで私を抱いて眠った。
いつもより少し早く目が覚め、そっとベッドを抜け出す。
リビングに置いてあった携帯のメール着信に気づいた。
ヨンべから…。
"今日から、このホテルに泊まって"
添付画像にはホテルの場所が付いていた。
"とりあえず2週間予約してある。僕達、しばらく一緒に居てあげられないんだ…。お願いだから、言う事聞いてね"
あの2人に余計な心配をかけてしまってるのが心苦しかった。
"追伸
ジヨンには、うまい事言ってヨコがしばらくホテルに居る事は言っておく!安心して"
ヨンべ…。
正直言って、この部屋に夜一人で帰るのは怖かった。
せっかくだから、この申し出に甘えよう。
ジヨンを起こさないように、静かに荷物をまとめる。
仕事上、いつも大きい荷物を持って歩いてるから、多少大きなカバンに詰めても違和感はない。
軽く朝食を作り、ジヨンを起こした。
「ジヨン、朝だよ~♬起きて!一緒朝ごはん食べよっw」
「う~ん…」
ふっwww相変わらず寝起きが悪いw
そんなジヨンの眠そうな目にキスを落とした。
「起きて♬」
「ん?…う~ん…」
んもぉ!何でまた寝るかなっ!
「コーヒー冷めちゃうよ~」
ジヨンのスベスベの頬にキスを落とす。
「もうちょっと…zzz」
「先に出かけちゃうぞぉ~」
そう言ってジヨンのふっくらした唇にキスをした。
チュッ…
体を離そうとした時、ジヨンが私の背中に腕を回し抱きしめられた。
見るとニヤリっと笑うジヨンのイタズラっぽい目。
「もぉ~!起きてたの?」
「今の甘いキスで起こされたのw」
ジヨンの腕に絡まれ、今度は私がジヨンの甘いキスを受ける。
んっ…/////
っんもぉ!
本当にジヨンのキスってイヤ////
溶けちゃいそうなんだもん///
私をイタズラっぽい目で見上げ、クセっ毛の髪をクシャクシャっとし、一気にベッドから抜け出すジヨン。
w今日は寝起きがいい方かな?w
一緒に朝食をとり、出かける支度をする…。
「俺も一緒に出るよ。ちょっと作業したい事があるんだ。一緒に行こっ」
「うん」
スッピンで長いクセっ毛の髪を一つに縛り、軽装の私を見てジヨンが笑う。
「なに?」
「ヨコはスッピンが1番キレイだなw」
「クマ…ヒドイのに?」
「ふっwスンリのを見慣れてるから気にならないw」
「ふっふっふwスンリと比べられてもなぁ~w」
2人向かい合いお互いのオデコをつけて微笑む。
「行こっw」
「うん♬」
軽く唇を合わせキスをした。
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歩いて事務所へ向かう。
「貸してみっ」
そう言って、大きな荷物を抱えてる私のカバンを持ってくれた。
「ありがとっ」
「すっげー荷物なっw家出か?www」
ジヨンの言葉にドキっとする。
ジヨンに嘘をついてる自分がイヤだった…でも、隠し通したい嘘だった。
事務所までの20分…朝のデートを楽しむように、ゆっくり散歩しながら2人並んで歩いた。
「あ~あ、もう着いちゃった…」
「うん…じゃね、ジヨン」
「あ~、またメールする…」
「うん…」
。。。。それから、ジヨンと次に会えたのは、日本に出発する前日だった。
時々、写真だけのメールが届く。
綺麗な夕焼けや、メンバー写真…放り投げた足や深爪の指…w
この2週間、私自身も慌ただしく過ごしてた。
わざと忙しくさせていたのもある…。
その方が落ち着いた。
「ヨコ、頑張るのはいいが、無理はするなよ」
先生から釘を刺される。
仕事中はずっとスイッチを入れていた。
私は裏方の人間だから、そんな私が彼らの足を引っ張るワケにいかなった。
「ヨコちゃん、最近痩せたんじゃない?」
セブンオッパ言われて、シャワーを浴びた後、久しぶり体重計に乗った。
3キロ減ってる。
食事があまり摂れず…でも、体は動かしたかった。
マズイっ…どうりで最近フラフラすると思った。
明日から日本なのに…。
ロッカー中の携帯が鳴った。
ヨンべから。
"みんなでご飯食べに行かない?ジヨンも一緒だよ"
ヨンべのメールはいつもタイミングがいい。
"行く♬…あっ…でも明日からの準備を何もしてないの。明るいうちに一度部屋に戻ろうかと思う"
"一人で?僕達も一緒に行くよ。荷物の準備をしたら食事に行けばいい。もうすぐそっちに着くよ。待ってて"
"ありがとう"
しばらくすると
"着いた"
っとメールが来た。
トレーニングルームにジヨンが顔を出す。
「ヨコ♬久しぶりw…会いたかった」
そう言ってジヨンに抱きしめられた。
「誰か来たらどうするの?」
「ふっwどーもしない!見せつけてやるだけw」
あったかいジヨンに久しぶりに抱きしめられて安心してる自分がいた。
…もう、大丈夫かな?私…。
「さぁ、ご飯食べに行こう♬下で、あいつら待ってる…」
「うん♬」
「あ…そうだ、ヨコ、今ホテルなんだって?」
「え?…あ…」
しまった!ヨンべに何て話してあるか聞くの忘れてた!!!!
「何だよw!ゴキブリくらいでホテル住まいってwww」
んっ?ゴキブリ?
「っで?いつ駆除業者入るって?」
「へ?…あ…まだ…詳しい日にちは…連絡来てないんだ」
ヨンべ達、私がゴキブリを怖がってホテル住まいしてるって話してあるらしい。
手に変な汗をかく。
「なんだよ!その業者の電話番号貸してみっ!俺が電話してやるよ」
「あ…大丈夫。どうせ、明日から日本だし…帰ってからの方が都合がいいから…」
「そっか?」
「う…うん…あっ!ほら、ジヨン行こう♬みんな待ってるよ」
そう言ってジヨンの背中をドキドキしながら押した。
胸の奥がチクンと痛い…ごめん…ジヨン。
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